就職活動が始まると、忙しくなったという話を聞きますが、無理はありません。授業があって、バイトがあって、そこに就職活動が入ってくるのですから。どうすれば、就職活動と授業・バイトを両立できるのでしょうか。先輩たちにも聞きながら、考えてみましょう。
就職が決まっても卒業できなければせっかくがんばった就活が水の泡になってしまうので当然授業は取らなくてはなりません。就職活動のためにはお金が必要ですから、バイトも辞めるわけにはいかない人も多いはず。でも、自分の将来に関わることだからこそ、就職活動には全力を注ぎたいものです。どれも大切なのはわかっているけれど、これら全部をうまく回すことができるのか? 考え始めると、ただただ不安が大きくなってしまうことがあるかもしれません。でも、大丈夫。ちゃんと回して、すべてを両立させながら、大学を卒業して就職していく人たちがほとんどなのです。抑えるポイントを知って対策をはじめていきましょう。
先輩たちに聞いてみた「就職活動時に授業やバイトと両立させるのに困ったこと、改善方法」
都内私立大学男子
「前年に留学していたので、就職活動にはかなり焦りがあったため、エントリーシートを留学先から送ったりして始めました。単位も、26単位とらなくてはいけなかったのですが、春休みに連講で6単位とり、春学期にはどちらかというとあまり出席にこだわらない先生の授業を中心にとりました。ゼミは必修だったので、二次面接と第一志望の一次選考で休まなくてはいけなくなった際に、先生に直談判して許可をもらいました。5月の末には一応就職活動が終わったので、後期に論文を頑張って終わらせて、無事卒業就職できました。やはり、単位は早めにとるのが一番だと思います。でも、授業を休まなくてはいけなくなったときも、無理だとあきらめずに先生への交渉をするべきだと思います。いつも授業を休んでばかりだと、交渉しづらくなるので普段からの行いが大事ではあります。」
東北地方女子
「地方なので、就職活動時に授業が残っていたら大変だと思い、前倒しで単位をとりました。4年時には、ゼミと論文だけの状態でした。バイトは、就職活動にもお金がかかるので、どうしても外せませんでした。3年生までは家庭教師と塾講師を中心にしていたのですが、一旦辞めて、就職活動中は単発のバイトを中心にしました。カレンダーに、まず就職活動の予定を入れて、空いている日に単発のバイトを入れるようにしました。大学でも単発のバイトを紹介してくれるので助かりました。」
上記の先輩方の経験も考慮して、気を付けるべきことをまとめてみました。
・前倒しで準備をするのは効果的!
就職活動に時間が取られることは前もって予想される事態です。本格化するのは、3年生の後半から4年生(の前期)にかけて。3年生の後半といっても、最初は説明会等が多くある程度スケジュール調整ができるものもありますし、春休みに入ってから本格化する企業も多いです。4年時の授業数をなるべく減らすよう、前もって取っておくと楽になります。先輩が実行したように、連講などをとるというのも有効ですし、4年生でとる授業は、なるべく出席が重視されないものをとる、というのも一つの手です。ただ、その場合、試験の比重が高くなることが多いので、注意してくださいね。
バイトも同様で、3年生までに頑張って貯金をしておければよいですね。でも、それはなかなか厳しいという方も多いでしょう。就職活動自体にお金がかかるという現実問題もあります。就職活動中は、シフトで入るバイトなら、週末か、夕方以降の時間にしてもらうといった形で、企業から呼び出される可能性が低い時間に働くことで、選考と重なるという悩みも回避できるかもしれません。先輩も言っているように、単発のバイトを中心にするというのも一つの手です。
・優先順位を明確に!
就職活動を通していえることですが、A社の会社説明会とB社のOB訪問が重なった、C社の筆記試験とD社の一次面接が重なった、どうする? といった局面にあうことはままあることです。自分の中での志望度の高さや選考状況で優先順位が変わってくるはずです
授業も同様です。授業の位置づけがどういったものか、というのでも変わってきます。必修でどうしてもとらなくてはならなくて、なおかつ出席が厳しい、となると、さすがに何度も休むのは難しくなりますよね。大学によっては欠席届を出すと公欠扱いにしてくれることもあるようです。そういったシステムがあるか、確認しましょう。また、場合によっては、企業の方にお願いすることもできるかもしれません。企業も内定を出しても学生が卒業できなくては困ってしまうので、卒業に関わる単位である場合には、きちんと説明して時間をずらしてもらうようお願いすることも検討しましょう。
・人間関係を大切に!
企業の人事の方にお願いすることもできる、といいましたが、会社説明会やOB訪問、インターンシップなどを通して企業の方との関係を深めていれば伝えやすくなります。また、伝えてよいかどうかの見極めもつきやすくなります。
授業を休む際には、必ず、先生に相談しましょう。欠席届を出せばよいとしても、相談して損はありません。ゼミや必修の授業であっても、どうしても選考で休まなくてはならないのであれば、先生に休む理由を伝えてお願いすることをお勧めします。普段から先生と関係性を築いておくことも大切なことです。
アルバイト先の方に伝える場合ですが、就活中は企業から前日に面接の電話が入ったりすることもあるので、バイト先の方には前もって不測の事態が起こり得ることを伝えておくことも必要です。前もって言っておけば、問題なくすむことも多いです。
・スケジュールは徹底管理!
先輩の経験談にもありましたが、スケジュール管理はきちんとしましょう。スケジュール帳や、Googleカレンダー、スマホのアプリを使う手もあります。就職活動のすべてを記入しましょう。日時が決まっているものはもちろん、ESへの記入といったこともこの辺りで書くという予定を立てて、書き込んでおくと便利です。なるべく、早め早めに動けるようにしましょう。履歴書の記入、面接の練習、といったことも、後回しにするのではなく、スキマ時間をうまく使って実行するくせをつけるようにしましょう。