お久しぶりです。
「合同企業説明会で何をするべきか…入社3年目が振り返って考えてみた。」
の記事以来、久々の3年目シリーズになります。
先日、自分の昔のPCを整理していたら、就活をしていたときに書いたエントリーシートの下書きを大量に見つけました。思い返せばこのESにかなり苦労した記憶があります。
今回、いまだからこそみなさんにお伝えできるエントリーシート(以下、ES)に焦点をあてて記事を書きたいと思います。
そもそもESが苦痛になる理由はこれかなと思います。
・書く内容(企業にPRするようなもの)がない
・作業(書く、考える)が面倒/そもそも文章を書くのが苦手
1社2社のESで終わるのならばまだしも、多くの方は数十社以上分のESを書くことになりますし、そのつもりでいるので、大量のESを書くことへの面倒という気持ちと、「企業に書くほどの強みなんてあったっけ?」という気持ちが少なからずあるのだと思います。そしてそもそも「文章を書くのが苦手」という気持ちが強いと、より一層エントリーシートを書くのが億劫になります。
文章が苦手な方に対して、社会人になり文章を書く機会が増えたわたしがお伝えできることは、
1)書く時よりも書く前に時間をかける
2)考えずに埋めるのもNG
ということです。
よくあるのが、締切が近いからESとりあえず書いてみよう→止まる…→考える→書くのを再開する→止まる……という流れになることなのですが、ある程度の量の文章を書く場合には、本番のフォーマットに書く前に「どのような文章を書くのか」「その文章で何を伝えたいのか」という文章の流れを8割がた決めてしまう時間をつくることをおすすめします。その骨格ができると書くこと自体への時間を減らすことができます。いらないメモやノートへ書き出す程度ても問題はないのでしっかり構成を考えてみましょう。
PCのフォルダに残っていた数十社分のESを読み返してみたところ、聞き方は違えど、企業が聞きたいことは主に以下の3つ(+α)。
1)あなたはどんな人ですか(強み・失敗・熱中したことなどの設問)
2) 将来、何がしたいですか (キャリアビジョン・その企業でやりたいことなどの設問)
3)そしてなぜうちの会社に…?!(志望理由)
+α クリエイティブ問題(発想力・企画力)
自己分析、業界研究など就活の準備ができていないと、答えられないものばかり。
ESはこれまでの就活の集大成ともいえるものなのです。
振り返ってみると、本命の企業のESは書くのにあまり苦労しませんでした。行きたいという理由が明確に自分の中にあったからだろうと思います。
ただ、得意不得意な問題は人によってあるかと思います。気になるニュースが得意な人もいれば、自己PRが得意な人もいると思いますので、苦手だと思うところこそ「考える」時間を割いていってくださいね。
▼自己PR・文章の構成をたてるのが苦手な人はこの記事をチェック
【720パターン】エントリーシートの書き方―自己PR―【文例テンプレートあり】
ESの内容を考えたという方、その内容を下書きして、まずはこれを読んでみてください。
◎あなたが最近気になっているニュースは?
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これはわたしが大学2年生の時、とある会社のインターンシップを受けるときESに書いた実際の文章です。これをいま読み返すと、恥ずかしくて破りさりたくなったのですが、その気持ちを抑えて読み返し、あえて内容を変えずに以下のように修正してみました。
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読み返すと「1文が長い/同じ語句を繰り返している/副詞・接続詞を多用している」という点が文章を読みづらくしていることがわかりました。(自ら言うのが恥ずかしいのですが)
まず目立つ「メディア」の文字。メディアのことを伝えたいという過去のわたしの気持ちもわかるのですが、使いすぎです(笑)そして、「など」や「という」といった「いれなくてもいい言葉」を多用していることがわかります。同じことを繰り返すのならば、そこを思い切って削除するのも手です。特に文章量が限られているESでは、いかに1文に意味をもたせるか、が大事です。
そして他の文章をみたところ、ますの連続(…●●します。●●しています。そして●●します、といった文末が同じ語句で連続しています。)というところも見受けられました。
つまり何がいいたいかというと、内容も大事ですが、「文章がわかりやすいか、読みやすいか」という視点も大事ということです。読みやすさは内容の良し悪しだけではなく、それ以外の細かい部分がうみだしているのです。
下書きをもう一度読み返して、内容以外に読みづらい・わかりづらい点はないか確認してみてくださいね。
これからはじめてESを提出する! という方は、以前JOBRASSマガジンでご紹介した、【「一瞬で落とされる」エントリーシートとは!? 採用担当者が見ているESのポイント6つ】をぜひ見ていただきたいと思うのですが、エントリーシートは内容を書く難しさ以外にも、意外と罠があるのでいくつか紹介していきます。わたしが実際に感じたこと、慌てたことを中心にお伝えします。
1)ESのページ数が少ない≠ 楽勝
人間というのは頭ではわかっているのですが、課題が目の前に差し迫ったときにはじめて焦るものです。就活あるあるなのが「いざESを書こうとしたら、内容がすごく多かった/難しかった」ということです。最近では、ESをダウンロードするのが主流なので、書く直前まで、内容をみない学生さんも多いとか。しかし企業はこのESの設問にかなり頭を使って考えているので、簡単に書けないことも多いです。
「A4ページを自由に使って自分を表してください」といった「空白PR」形式や、「新商品の企画書を作ってください」という「クリエイティブ」形式など、文字だけではなく写真やイラストを利用するといった、作成するのに時間がかかるものも多いのが特徴です。ESをダウンロードできるようになったら、まずは「締切」と「内容」を確認して、「おおよそ作成にどれくらい時間がかかるか」を逆算していくのをおすすめします。
2)文字は体を表す
「字が汚くてもせめて丁寧に書け!」と言われたことはありませんか。わたしもこの仕事をはじめてから、たくさんの学生さんの字を読むようになったのですが、驚くことに丁寧に書いたかどうかは、すぐにわかるものです。例え、元々字がきれいな子だとしても、急いで書いたかは判断できます。そしてみなさんにとっては厄介なことに「人は見た目が9割」といわれるように「ESも見た目で印象が変わる」のです。どれだけ内容にすばらしいことが書いてあったとしても、丁寧に書かれていなければその良さは伝わらないものと考えた方がよいのだと思います。
企業に「うちはこの子にとって、急いで書いて出す程度の企業なんだな」と思われないよう、時間をかけて丁寧に書いていきましょう。
3)郵送するまでが、大事
ESを書き終えると、つい油断してしまうもの。ただここで確認してもらいたいのが、(できれば書く前に確認するのがベストなのですが)「企業が指定している書類の提出方法」です。意外と、企業によってルールが違います。
例えば、「書類をクリップでとめてください」という企業もあれば、「とめないでください」という企業もあり、「クリアファイルに入れてください」という企業もあれば、「入れないでください」という企業もあります。
何も指定していない企業に対して、クリップやクリアファイルに入れて、担当者にわかりやすくする「気遣い」は良いのですが、「入れるな」という指定に対して、背いてしまうのは「この学生は募集要項をきちんと確認していないな」というマイナス評価になりかねません。必ず確認してくださいね。
いまみなさんはES面倒だな、と思い始めているかもしれません。実際に書くのにとても時間がかかるものです。
ただそのESは最後の最後の選考まで、役職者や社長まで見られ続けるもので、面接をする前の企業にとって、みなさんを知る術はそのESにしかありません。
いっそ最初から「時間がかかるもの」と開き直って取り組むのもひとつ、自分自身に関するカタログを作成する作業、自分の考えを整理する作業だと思って、のぞんでみてください。
みなさんの就職活動を応援しています。