早いもので、いよいよ2月も後半に突入。17卒の就活生の中には、エントリーシート対策も進み、グループディスカッションの準備に入った人もいるのでは?
企業側にとってグループディスカッションは、短時間で複数の就活生をチェックできるため、序盤に取り入れることが多い選考方法。しかし就活生側から見ると、どんな風に振る舞えば良いのかわからず、ここで壁にぶつかる人も少なくないようです。
それでは、グループディスカッションの対策として、就活生はどのような準備をしておけばよいのでしょうか。
今回JOBRASS編集部では「グループディスカッションに受かるコツ」について考えてみました。後半には「よく出題されるテーマ一覧」もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
一般的に、日本人は「ディスカッションが苦手」で、「空気を読む」ことを大事にすると言われています。
その理由としては、【1】元々、農耕民族で稲作の際に協力し合う必要があり「和」を重んじる文化が根付いたから 【2】同一民族の割合が高く似たような価値観を共有しているため、わざわざ自己主張する機会がないから……といった説があります。
確かに、日本とは違って複数の民族が住む国では、自分たちの文化や価値観を主張していかないと、尊重し合いながら共生していくのは難しそうですよね。
しかし、ディスカッションに苦手意識のある日本人は、「議論を戦わせる」という言葉があるように、いざそういったディスカッションの場に立つと「勝敗を決めること」が目的だと勘違いしてしまう場合が多いようです。そのため、相手の意見の矛盾点をいちいち指摘したり、揚げ足を取ったりする人が続出するのです。
それでは、「ディスカッション」の本当の目的とはなんでしょうか?
答えは、メンバー全員が自分の意見を出し合いながら、その内容を発展させ、一つの結論を出すことです。つまり、単にそれぞれが自己主張しているだけでは、そのような議論は成り立ちません。互いの考えを尊重し合いながら、建設的に進めていくことが、なによりも重要なのです。
就活でも同じです。たしかに “選考”があるため見誤りがちですが、「一緒に働きたい人物かどうか」「社内で協力してプロジェクトを達成できるか」というような視点でチェックされていると考えれば、理解しやすいのではないかと思います。とりあえず、ディスカッションの目的自体を勘違いしていた人は、まずその認識を改める必要があるでしょう。
就活におけるグループディスカッションで、採用担当者が一番見ているポイントはどこでしょう?
それはずばり「チームワーク」!!
この「チームワーク」をアピールするためには、自分の役割をきちんとこなし、全員が協力して、時間内に目的まで辿り着いたという「プロセス」が重要です。逆に言えば、結論の内容はそこまで重要ではありません。ですから「他のライバルたちを蹴落とそう」などと自分本位な考えはせず、「全員で受かろう」くらいの気持ちで臨むのがベストです。
通常、グループディスカッションでは「司会者」「タイムキーパー」「書記」を決めますが、この役割自体が選考の合否に影響することはありません。もしそれらの役割にならなかったとしても、チームの空気や流れを読むようにしてみると、アイデアをどんどん出す役割や、意見がまとまりやすいようフォローする役割など、必要なポジションが見つかるはず。間違っても役割を争ってマイナス評価されることがないようにしましょう。
自分の意見を話すときは、ゆっくりと大きな声でわかりやすい話し方を心がけましょう。内容は結論を先に話し、論理的に説明して簡潔にまとめるのが上手に話すコツです。余裕があれば、始まる前に与えられた時間を人数で割ってみて、自分がどのくらい話すのが適切なのか意識しておくと慌てずにすみます。
また、他の人が話しているときはうなずきながら聞くことを意識し、「なるほど。○○は△△ですよね」などと要約して復唱したり、内容を褒めたりすると、短い時間でも信頼が深まりやすくなるはず。その他にも、なかなか意見を言えない人に「○○さんはどう思いますか?」と話を振ったり、「私はこう思うのですが、皆さんはいかがですか?」と次の展開に広げたりと、他の人を巻き込んでいくのもオススメです。
そしてもし、目的を誤解して協力的でない人がいても、決して動揺してはいけません。これが仕事であった場合、たとえ一緒に働く相手がどんな人でも、与えられた状況の中で最大限に成果を出す「適応力」が求められているのです。ですから、逆にアピールするチャンスだと切り替えて、冷静に周りを見ながら議論を進めていきましょう。
ここまでグループディスカッションを成功させるコツをお伝えしてきましたが、「自分にできるだろうか……」と不安になった人もいるかもしれませんね。でも大丈夫。就活生の中でグループディスカッションに対して「自信あり」という人はそう多くいないはずです。むしろほとんどの人が慣れていないのですから、今からでも対策をしておけば、就活生の中で一歩リードできるでしょう。
人と協力し合いながらも自分の個性をアピールするためには、日頃から「なぜ?」と物事を深く考え、自分の言葉で語る練習をするのがオススメです。考えて話すクセをつけておけば、本番で初めて考えるテーマでも、頭が働いて一歩踏み込んだ意見が言えるはず。そうした余裕が持てれば、周囲に気を配る余裕も出てきます。
また、コミュニケーション力を高めるには、一人で練習するよりも、数人で話すことに慣れるのが一番。同じように就活している友人がいたら、どんどん練習してみましょう。話し方、役割のコツ、時間配分など、やってみると気づくことがたくさんありますよ! 終わったらお互いにアドバイスし合い、テーマや時間を変えて何度も練習すれば、次第に上達して自信がつきます。
ただ、友人と練習をするのは恥ずかしかったり、忙しくて時間が合わなかったりすることもありますよね。そんなときは、ぜひJOBRASSの『学biz(マナビズ) 就活キャンパス』に参加してみてください。グループディスカッションなど、様々な選考について実戦形式で学べるセミナーを開催していますので、きっとあなたのスキルアップに役立つはずです。
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それでは最後に、グループディスカッションでよく出題されるテーマをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
■自社のサービスや商品、業界について
・自社のキャッチフレーズにふさわしいものを考えてください。
・5年後、この業界はどのようになっているかを考えてください。
・自社の課題とそれを解決する案を考えてください。
・自社が業界トップになるために必要なことは何か考えてください。
・自社で扱う○○という商品の売り上げアップにはどうしたらよいか考えてください。
■就職活動について
・企業を選ぶにあたって重視すべきポイントは何だと思いますか?
・面接で自分らしさを発揮するために大切なことは何だと思いますか?
・就活を通じて学べる一番大きなものは何だと思いますか?
・就活では何が最も大切だと思いますか?
■時事問題について
・少子高齢化を解決するためにはどうしたらよいですか?
・買い物弱者の問題を解決するにはどうしたらよいですか?
・地球温暖化への対策を考えてください。
・少年犯罪を減らすためにはどうしたらよいですか?
・日本のあるべき姿について考えてください。
■社会人になるにあたって
・社会人にとって一番大切なことは何ですか?
・お客様対応では何を第一に考えますか?
・新人にとって理想の上司とはどのようなものですか?
・「仕事ができる」と認められるためには、どのように行動すれば良いですか?
・上司とうまく意思疎通をはかるためにはどうしたらよいでしょう?
今回はグループディスカッションについてお話してきましたが、いかがでしたか?
短時間で初対面の人たちと協力するのは難しさもありますが、全員が気持ちよく話して、なおかつ選考にとおることができれば一番ですよね。グループディスカッションは、一人で勝手に結論を出してしまっても受かりません。とにかく周りとコミュニケーションを取りながら、自分の個性も出せるよう心がけましょう。
もしチャンスがあれば、選考前にメンバー同士の自己紹介を済ませて仲良くなっておくと、時間を有効に使えるのでオススメです。できるだけリラックスして自分を発揮できるよう、事前にしっかりと対策しておけるといいですね。
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