般職? 総合職? 総合職の方が基本給の良いことが多いけれど、あえて一般職を志す人も増えているといいます。どうして? JOBRASS編集部では、一般職の会社員100名に「一般職を目指した最大の理由」と、現状満足しているかどうか、さらにはどういう点に満足しているのかをきいてみました。
すると、みえてきたのは「プライベート重視」「長く働きたい」「生活設計しやすい」ということ。先が見えないなかでがむしゃらに働くよりも、プライベートの時間を大切に、将来の生活も今のうちにしっかり計画しておきたいという声でした。
【一般職を目指した最大の理由はなんですか?】
・プライベートを重視したいから 38.0%
・一般職の業務内容に興味があったから 9.0%
・ずっと働き続けるつもりがなかったから 8.0%
・転勤したくなかったから 8.0%
・結婚・出産後も働き続けたかったから 2.0%
もっとも多かったのは、「プライベートを重視したいから」という意見。残業や休日出勤、引越しをともなう転勤の可能性がある総合職は、計画的にプライベートの時間をとるのはなかなか難しいこと。お稽古事をしたい、毎日決まった時間に眠りたい、休みはしっかりとりたい、基本的に転勤は避けたいという人は一般職を志望しています。
その他、女性では「結婚・出産後も働き続けたかったから」という意見も。こちらは、長期間休むとキャリアにひびきやすい総合職と違い、一般職なら復帰しやすいというメリットを重視したようです。
では一般職に就職してみて、実際どうだったのでしょうか? 満足? 不満足? ホンネを見てみましょう。
≪満足派≫
・特に不満はない
・こんなもんだと思った
・まあ、想定内である
・現状に満足している
そもそも一般職になりたい人は、自分の理想とする“働き方”が確立しているためか、現状に不満という声は少数。「満足」というよりは、「特に不満はない」「こんなもんかな」といった感想が目立ちました。
≪割り切り派≫
・仕事は生活費のため、あまり仕事の内容や質は重視していない
・給料は低くて厳しいが、仕事もそれなりにこなして、プライベートと充実させられることができる
・自分の思い描いていた人生設計通りに進んでいるのでよかった
・毎日がとても充実している
・転勤がないので生活設計ができる
仕事とプライベートのON/OFFをしっかり切り替えたいタイプの人は、満足のいく社会人生活が送れているようですね。また、「仕事は生活費のため」と割り切っている人も、一般職への不満は少ないといえます。
≪不満派≫
・面白くない
・誰でもできる仕事ばかりでメリハリがない
・思っていたより責任もあって大変な仕事ばかり
・休みが少ない
思っていた一般職のイメージと違う、とギャップを感じている人の意見です。一般職と言えば「ラク」「責任がなさそう」と思っていた人はその理想と現実の違いに苦しんでいる模様。
では、一般職のどういうところにギャップを感じているのでしょうか。
「営業のようなノルマはないが、納期という締切りに追われる日々」「遠方への転勤はなくても、近場の職場を転々とさせられた」「職場の人間関係がうまくいかない」「業務の内容が年々変わるので大変」という意見が多くありました。
一般職・事務職といっても業務の幅が広いため、業務内容が変われば臨機応変に対応しなければなりません。また、「一般職に就けばコミュ力がなくても仕事できる」と思っている人がまれにいますが、一般職こそ職場内でのコミュニケーションスキルを問われる場面が多々あります。企業によって異なりますが、近場での職場変更もある場合があるので、これらはすべて就活中にしっかり調べておくと安心です。
満足派、割り切り派、不満派それぞれの意見を見てきましたが、いかがでしたか? 就職前と就職後のギャップを少なくするために……OB・OG訪問や企業研究の段階で、志望する企業の一般職の先輩たちがどんな風に働いているのか、それが自分の理想とする“働き方”にフィットしているのか、見極めておきましょう。
そして忘れてはならないのが、一般職であろうと総合職であろうと、社会人になるということは、“常に責任”がついてまわるということ。そして、社会に出てから「ラクに稼げる」というオイシイ仕事は滅多にないということ。この2点を念頭に、これからの就職活動をすすめていってくださいね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年11月10日~2015年11月13日
対象:一般職会社員 計100名