就活の面接では、面接が始まると最初によく「自己紹介をお願いします」と言われます。面接では、まずどのような第一印象を与えられるかが特に重要です。この自己紹介の段階で面接官に良い印象を持ってもらえれば、その後の面接がスムーズに行えるでしょう。
でも、どのように自己紹介を伝えれば良いのか。これまで自己紹介の場などあまり無かった就活性にとって、イメージし辛いかもしれません。そこで、面接官から好感を得られる自己紹介について、例文を交えながら考えてみましょう。
自己紹介と聞いて、とにかく完結に「大学名」「学部・学科名」「氏名」だけを伝える人がいます。もちろんこれも自己紹介の一部ではありますが、残念ながら不十分と言えるでしょう。なぜなら、これだけではあなたという人となりを理解することができないからです。まずは、「自己紹介をお願いします」という相手側の意図を理解しましょう。面接官は、あなたの特徴や人柄、場合によっては趣味などを、自己紹介を通じて知りたいと考えています。
もちろん、自己紹介に費やせる時間は限られています。だいたい、60~90秒前後と考えてください。その間にあなたを理解してもらえる、あるいは印象づけられる要素を詰め込みます。そこで受けた印象のまま後の質問へと移っていきますので、自己紹介はとても重要です。場合によっては、自己紹介の内容を掘り下げて質問される場合もあるでしょう。
ただし1点、よく就活生が陥りがちな注意点があります。それは、自己紹介が「自己PR」にならないことです。自身の特徴などを伝えるあまりアピールになってしまうと、面接官の意図から外れてしまいます。あくまであなたという人間を知りたいのであり、アピールしてほしいわけではありません。自身の特徴や強みなどを盛り込んでいくと、知らぬ間に自己PRにシフトしてしまうケースが見られます。くれぐれも注意してください。
自己紹介ですから、当然「大学」「学部・学科」「氏名」は最低限の基本情報として伝えます。あなたの能力・強みを間接的に理解してもらうため、「大学時代に何に力を入れてきたこと」「興味関心のあること」などを簡潔に盛り込んでいきましょう。限られた時間ですから、詳細まで話す必要はありません。むしろ、相手が気になる程度に留めておくと良いでしょう。そうすれば、自己紹介の内容について質問される可能性が高まり、自分にとっても答えやすい内容となるはずです。
自己紹介をつくる際には、まずは伝えたいことを箇条書きでまとめてみましょう。いきなり文章化しようとしても、なかなか進まないものです。また、書いた文章を暗記して話そうとすると、言葉に感情がこもらずマイナスな印象を与えかねません。箇条書きにした内容を頭の中で整理しつつ、自分の言葉として口に出してみてください。
面接は、自己紹介で話した内容から質問が展開される場合が少なくありません。そのため、質問の話題になりそうな投げかけを行えると良いでしょう。突拍子のない質問をされるより、自分自身について深堀された方が答えやすいはずです。どのような質問でも面接に割ける全体の時間は決まっていますので、自分の答えやすい展開に持って行くことは選考上有利と言えます。イメージしやすいように、具体例を挙げてみましょう。
「○○大学△学部の○○と申します。大学では、××を選考しております。私は『未知の世界が大好き』な人間です。経験したことのないことにこそ興味を引かれ、チャンスと捉えて前向きに向かっていきます。例えば大学2年次に、企業の海外インターンシップを経験しました。また、現在はその経験から英語力も学生のうちに磨きたいと考え、オンラインの英会話スクールで学んでいます。本日は貴重なお時間を頂きますが、宜しくお願い致します。」
この自己紹介であれば、まず「海外インターンシップでは、どのようなことに取り組んだのか?」という点が気になるでしょう。また「オンラインの英会話スクール」もまだ馴染みない人が多く、面接官によっては興味を持たれるかもしれません。特に相手企業がグローバル展開を進めていたり、業務上で英語を活用したりするシーンがあれば、間接的な自己PRとしても成り立つでしょう。
自己紹介の段階では自己PRは避け、自分自身の全体像を掴めるような情報提供に徹します。あくまでも、問いかけの意図に沿った回答が前提です。
例えば「大学名」「学部・学科」「氏名」を述べた後、下記のような項目を網羅的に、かつ端的に織りまぜながら話してください。すると面接官にあなたという人間を理解してもらい、さらに以後の質問でネタが生まれていきやすくなります。柔らかい表情でしっかりと声を出し、表現力豊かに自己紹介を展開していきましょう。
・出身地
・過去に継続的に?を入れている活動
・趣味・特技
・?学時代のできごと(体験したこと、チャレンジしたことなど)
・勉強したこと
・就活の状況や軸