就活では個別・集団面接の他に、多くの企業でグループディスカッション(GD)が行われています。
このグループディスカッションは、4~5人あるいは多くて10人程度の就活生がグループを組み、企業から与えられたお題について議論。ひとつの結論を導き出すというものです。
では、よくあるお題はどのようなものがあるのでしょうか。解説していきます。
もちろん採用選考の1つであり、企業の担当者は主に結論を出すまでの過程を評価し、選考の材料にしています。しかし就活生にとって、グループディスカッションでは次のように疑問が多く生じることでしょう。
・どのようなお題が出るのか
・どのようなメンバーで取り組むことになるのか
・議論の時間はどの程度もらえるのか
・企業が選考のポイントをどこに置いているのか など
グループディスカッションは事前対策が難しい試験といえます。実際に、「グループディスカッションは苦手だ」と感じている就活生は多いようです。
確かに日本人は、人前で話したり、意見を述べたりすることが得意ではないと言われます。ましてグループディスカッションでは「何について話すのか」が直前まで分からず、話し合える時間も決められています。何でも良いから、少しでも事前に手だてを講じておきたいと思うのは当たり前のことでしょう。
グループディスカッションでは、よく出題されやすいテーマ傾向というものがあります。必ずしも同一のテーマではなくても、傾向を知ることは1つの対策となるはずです。いくつかご紹介しますので、あらかじめ自分なりの意見を考えてみてください。
・自社のキャッチフレーズにふさわしいものを考えて下さい
・5年後、この業界はどのようになっているかを考えて下さい
・自社の課題とそれを解決する案を考えて下さい
・自社が業界トップになるために必要なことは何か考えて下さい
・自社で扱う○○という商品の売り上げアップにはどうしたらよいか考えて下さい
自社のサービスや商品、あるいは業界がテーマの場合、こうしたテーマがお題としてよく挙げられます。議論を展開するためには、綿密な企業研究・業界研究によって情報を得ておくことが重要です。企業が扱っている商品やサービス、事業内容、業界全体の状況、シェアなどをリサーチしておきましょう。こうした質問では議論のみならず、就活生がどの程度企業・業界について深く理解しているかも見ています。
・企業を選ぶにあたって重視すべきポイントは何なのか
・面接で自分らしさを発揮するために大切なことは何なのか
・就活を通じて学ねる一番大きなものは何か
・就活では何が最も大切なのか
これらは、就活生自身に関する内容です。そのため、何よりも「自分をよく知ること」が重要となります。自己分析を深めて、就活の意義などについても自身の考えを整理しておきましょう。企業が見ているのは、あくまで結論ではなく結論に至るまでの過程です。メンバーそれぞれが就活や働くということをどのように考え、結論が出されるのかを見られています。
・少子高齢化を解決するためにはどうしたらよいですか?
・成人年齢引き下げに賛成ですか?反対ですか?
・国会議員の定数削減を実行するにはどうしたらよいですか?
・買い物弱者の問題を解決するにはどうしたらよいですか?
・地球温暖化への対策を考えて下さい。
時事問題に関する議論では、「考える力」と「問題を解決しようとする姿勢」が見られています。活発な議論を交わすためには、常日頃からニュース等に関心を持ち、インプットしておくことが大切です。
ただしその前提として、お題に対する共通の認識、つまり定義が重要となります。例えば「買い物弱者の問題」であれば、「買い物弱者」がどのような人を示すのか、あるいはなぜそのような人が生まれるのかを共通認識として持つのです。そのうえで、具体的な解決策をメンバー全員で協力し、議論の中から導き出していきます。
・社会人として一番大切なことは何ですか?
・お客様対応では何を第一に考えますか?
・新人にとって理想の上司とはどのようなものですか?
・「仕事ができる」と認められるためには、どのように行動すれば良いですか?
・上司とうまく意思疎通をはかるためにはどうしたらよいでしょう?
こうした質問では、自分が社会で果たす役割を各メンバーきちんと考えられているのかが見られています。学生気分から抜け出し、一社会人としてどのように企業に貢献していくかを、理論的に組み立てていく必要があるでしょう。社会に出た先の未来を、しっかりイメージしておくことが重要です。
もちろん企業によって、グループディスカッションで注視しているポイントは様々です。共通していることは、企業や業界、ニュース、あるいは自分自身に関する情報を集め、頭の中で整理しておくことでしょう。ここに挙げたようなお題ならば、即座に自分なりの意見を述べられるようトレーニングしておくことをおすすめします。
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