「決められたレールを歩くのが嫌いなんです」
とキッパリ言い、凛とした表情でインタビューに答えてくれたT.N.さん。
彼女の就活は、アクティブな性格とポテンシャルの高さが功を成したといえます。
彼女が行った行動とは、彼女のブレない軸とは――
出身大学 : 大妻女子大学
学部 : 社会情報学部
志望業界 : テレビ・IT・広告
説明会参加: 約12社
先輩訪問 : 1人
エントリーシート提出: 10社
面接 : 8社
内定 : 4社
テレビ局、テレビ制作、IT
活動費用 : 約10,000円
(交通費8,000円 証明写真2,000円)
【大学3年生6~8月】大手のインターンに何社か応募するが、1社も受からず
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【大学3年生10月】JOBRASSに登録。面談を受け、自己分析を始める
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【大学3年生12~2月】会社の規模や実施日数に関わらず、インターンに積極的に参加する
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【大学4年生3月】インターンが終わってからも積極的な訪問を重ね、テレビ関係の会社から内定を頂く
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【大学4年生4月】志望業種をテレビ関係からITへ変更
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【大学4年生5月】JOBRASSでの面談を重ね、第一志望から内定を頂き、就職活動終了
― 大学3年生の夏ごろに就活を始めたとのことですが、その頃のことについてお話していただけますか?
はい。
実は、私すごく“負けず嫌い”な性格なんです。
それで、何がなんでも内定を早く取ろう、と思って6月1日のナビサイトのオープン後、すぐに多くのサイトに登録しました。
もちろんその勢いで、夏のインターンもたくさん応募しました。特に大手ばかりを。しかしそれが全て落ちてしまって……
でも、私としては最初の一歩を踏み出しただけだったので「あぁ、ダメだったか」とさほどショックではありませんでしたね。
危機感はありましたけど。
― では、夏休みはどのように過ごしたのですか?
就活関連のネットニュースを読んだり、就活サイトのコラムやまとめ系の記事を読んだりして、知識を増やす時間にしました。
あとは、企業がやっているいわゆる「就活塾」に通いましたね。
週2~3日程度で就活について勉強するものです。
そこで出会った仲間たちからとても刺激を受けました。
1~2年生のころから、就活のために色々と活動していたり……勉強したりしていて、“意識”の違いに驚かされたのと同時に「こういう人たちが自分のライバルになっていくんだ」と、ここでもまた危機感を覚えました。
インターンに全て落ちてしまった原因を考えてみたのですが、私は応募の段階で、自己分析も足りていなかったし、業界研究もできていなかったし、とにかく準備が整っていなかったことが敗因だと気付きました。
― なるほど、“危機感”がTさんの意識を変えたんですね。
はい。
夏休みも終盤になると、SNSなどで友だちがインターンに行っている感想や、打ち上げの様子をアップしていたのにも、少々焦りました。
でも、就活を仕切りなおすつもりで、意識を変えることができたし、あの夏があったから、今の私があるんだと思います。
とにかく、しっかりと自己分析・業界研究をして、きちんと就活をしよう、と思いました。
― 当初、志望する業界はテレビ関係だったと伺いましたが、それはいつ頃から志望していましたか?
夏が終わってからですね。
夏季のインターンシップも大手テレビ局などに申し込みました。
結果は全部落ちてしまいましたが、秋・冬のインターンシップは企業の規模や期間を選ばず、可能な限り応募し、たくさんのインターンに参加することができました。
そして、インターンが終わってからも積極的に企業とコンタクトを取り、関係性が切れないように努力したんです。
その結果、春には3社のテレビ関係企業から内定をいただくことができました。
― 志望する業界で内定をいただけたにも関わらず、志望先を変えたのはなぜだったんでしょう?
実は……親にテレビ業界への就職を、心から応援してもらえなかったんです。
その理由は、生活時間が不規則になることで、私の体調を心配してのことでした。
そして、実は私もそのことがネックになっていて、イマイチ決心が付けられずにいたんです。
親が心配して反対する気持ちもわかっていましたし、自分としてもテレビ業界で働くイメージがしきれなかったので、早めに内定を辞退し、4年生の5月から改めてIT業界への就活をスタートさせました。
少し遅い再スタートでしたが……
― IT業界への就活をスタートした頃、すぐにアイデムスマートエージェント(AidemSmartAgent)に登録してくださいましたね。
はい……でも私、実はエージェントサービスが「紹介」をしてくださるところと知らないで登録したんです(笑)
私は“無料で使えて得になるものは全て使いたい”タイプなので、「無料だし就活の悩み相談にのってくれるならいいな」と思って面談を予約しました。
志望していたテレビ業界の内定を辞退し、いざIT業界への就活をスタートさせようとしたときに、IT業界についての業界研究がまったくできていなくて、困っていたんです。
そのことに危機感があって、業界研究やエントリーシートの添削、面接対策を助けてほしくて登録しました。
― そうだったんですね(笑)では、思っていたサービスではなかったものの、それでも使い続けていただけた理由はなんでしょう?
自分が望んでいた、エントリーシートの添削や面接対策も丁寧に対応してくれましたし、何より業界について細かく教えていただけたからです。
それに、志望度の高い企業へのアプローチの仕方なども丁寧に指導していただけて、本当に助かりました。
やっぱり、行きたいと思う企業の会社説明会に参加してみても、その短時間では消化しきれてなかったんですね。
わからなかったところや不安に思ったところなど、隅々まで理解を深めることができたのは、エージェントの方が間に入ってサポートしてくれたおかげです。
そういうところができるこのサービスは、本当にありがたかったな、と思いました。
あとは――、これまでに何社か受けた中で、最終選考までは残れても、内定に結びつかなかった企業があったのは、私がその企業で働く具体的な将来像を、イメージできていなかったからだと思います。
でもエージェントの方との面談を重ね、私の理想の将来像を汲みながらアドバイスをいただけたおかげで、しっかりと軸を固めていけたので志望企業から内定を得ることができました。
― 安心して就活を進めることができたということですね。それはよかったです。では、スキルアップ・ビデオテクノロジー株式会社様に入社を決めた理由はなんでしょう?
就活をはじめた頃からあった“メディア関係の仕事に携わりたい”という気持ちも捨てきれていなかったんです。
その点「スキルアップ・ビデオテクノロジー」はテレビ局とのお取引も多く、映像や動画関連の仕事に携われる、という点が決め手でした。
制作とは異なりますが、大学で専攻していたITスキルも活かせる仕事に魅力を感じたんです。
― カタチは違うけれど、自分が「やりたい」と思っていたことに関われる企業に出会えて、本当によかったですね。
はい!
あと社長面談で、社長が考える今後のビジョンに感銘を受けたのも、入社を決めた理由の一つです。
スポーツがお好きだという自分との共通点も嬉しかったですし(笑)
この社長の下でなら、自分のやりたいことができそうだなって思えたんです。
自分の思い描いていたことが、この会社なら“実現”できると、強く確信しました。
― では、Tさん自身が就活を通して感じたことはなんですか?
インターンの影響力について考えさせられましたね。
一つ上の先輩たちから就活スケジュールが変更され、インターンの時期が長引いたことにより、企業側も学生側もインターンの捉え方が変わったと感じました。
何より、インターンに参加する機会やチャンスも増えましたしね。
インターンを受けたからと言って、内定が必ずもらえるというわけではありませんが、インターンで得られた能力やスキルを上手くアピールできれば、内定の確率がグンッと上がった印象です。
私の場合、夏のインターン参加を逃してしまった分、秋・冬は力を入れて、積極的にインターンに参加しました。
そして、インターンの影響力や重大性に気付いてからは、インターンの期間が終わってからも「他に仕事ないですか?」と聞きに行くなど、企業との関係性が切れないようにしたんです。
と、言うのも……
ある会社で「コネも実力のうちだ」と言われて、それを聞いた瞬間「私もコネをたくさん作ろう」と心に決めたんです。
だから、ある意味「インターンが終わってからが勝負だ」と思い、行動したことが内定につながりました。
辞退してしまいましたが、その他もインターンに参加して、そうした“行動”をした会社からは内定がいただけたので。
― なるほど。「コネ」と言っても“親のコネ”などではなく、自分で作り上げた“人とのつながり”だから成果につながったんですね。テレビ業界は特に「コネを作って仕事を創っていく仕事」なので、その点が評価されたのではないでしょうか。
そうですね。
インターンに落選してしまって、たとえ参加できなかったとしても、会社説明会の後などに「社内を見せていただけませんか?」と言うだけでも印象が違うと思うんです。
就活では、主体性を持って積極的に動く、時には人と違うかたちでアプローチすることも大切だと思いました。
言い方悪く聞こえちゃうかもしれませんが、「使えるものはなんでも使う」というのが私のやり方なんです。
― たしかに! 就活塾に行ったり、就活ナビサイトにたくさん登録したり、就活関連のネットニュースやコラムを読んで勉強したり、エージェントに登録したり……使えるものはなんでも使っていますね。
あと、先ほどの話には出しませんでしたが、学校のキャリアセンターを通じてOB・OG訪問もしました。
先ほどもお話したとおり、就活にお金をかけたくないタイプだったので(笑)
無料のもので、ベストが尽くせるだけの力を得られれば最高だな、と思いました。
一つだけ難点は、周りの友だちにこれだけ色んなものを使ったり、コネを作ったりしたことを言いにくかったことですね(苦笑)
それでも「チャンスは自分で掴み取ろう」という私なりの覚悟を持って、積極的に行動し続けたことが、結果につながったと思っています。
「枠組みにとらわれないでほしい」この一言に限ります。
同じ枠の中で同じ動きをしていると、差別化を図るのってすごく難しいと思うんです。
だから、他の人がやらないような……いい意味で企業に印象をつける行動をしてほしいと思います。
もちろん、悪い意味で印象に残るような行動はNGですよ(笑)
企業が見ているのは、私達の「主体性」です。
簡単に言うと「ヤル気」ですよね。
どれだけ自分がその企業で働きたいか、という思いがあれば、自然とそういった行動ができると思うんです。
でも「こんなことしていいのかな?」とか「これはルール違反?」とか、ネガティブに捉えてしまって動けないのはとてももったいないこと。
ぜひ、自分を魅力的に見せる努力を、枠組みにとらわれずにしてほしいと思います。
― ありがとうございました。Tさんの就活は、元々のポテンシャルや性格が活かされているという面もありますが、何より自分の直感を信じて行動に移した「行動力」が内定へとつながったのではないでしょうか。ぜひ、みなさんも就活に活かしていただきたいと思います。