「就職活動へのアプローチはエントリー」、「就職活動のはじめの一歩はエントリーすること」といった表現がされていますが、果たしてエントリーにはどのような意味があるのでしょうか、いつどんな風にエントリーすればよいのでしょうか。メリットは? 就職活動でエントリーについて知っておくべきポイントをまとめてみました。
エントリーは、企業へのアプローチの始まりです。エントリーとプレエントリーがありますが、どちらも、就活生が企業に対して興味があると意思表示をする活動です。プレエントリーは、企業の採用情報ページや就活情報サイトに登録すること、資料請求を行うことを指します。エントリーは、企業に自分に関する資料を渡して、その企業を志望する意思を示す活動です。それを受けて企業側は資料を送付したり、会社説明会によんだりといった次のステップへの案内をしてくれます。
エントリーは最初の意思表示ですから、なるべく間口を広くして多くの企業に行いましょう。就職活動は長丁場ですし、就活をしている過程で興味が別の方向に向かうこともありえます。ところが、エントリーしないと、説明会の予約やエントリーシートのダウンロードができなかったりすることがあります。つまり、エントリーとは就職活動のアプローチの始まりですが、アプローチをかけておかなかった企業に関しては就職活動が始められないという意味合いも持っているのです。
時期は、各企業それぞれのスケジュールに沿って、企業ごとに受付期間や締め切り時期が決められています。時期を逃して、エントリーできなかったからその企業をあきらめなくてはならなくなった、ということもままあることです。そんな残念な事態を防ぐために、こまめに企業の就活サイトなどから、スケジュールをチェックしておくようにしましょう。
就職情報サイトや企業のホームページ、公式SNSアカウントなどからプレエントリーして資料請求をすることから始まります。企業によっては、郵送で資料請求する必要がある所もあります。プレエントリーは、基本的には情報の収集のために行うことですが、企業によってはプレエントリーとエントリーが同じ企業もあり得ます。プレエントリーでも多くの設問があり、多数の企業に申し込むとなると大変な部分がありますが、なるべく早い段階で、プレエントリーしておくことをお勧めします。
エントリーは、会社説明会が行われるのとほぼ同じ時期にできるようになることが多いです。前もってエントリーシートをダウンロードしておいて記入しておき、会社説明会で手渡しする企業もあれば、サイトからエントリーシートを送付できるようになっている企業もあります。エントリー後、面接等に進むようになっているので、エントリーの締め切りが何回もあるような大企業を志望する場合には、なるべく早い締め切りに合わせて提出するようにしましょう。早ければ早いだけ、就職活動を前倒しで進めていけるようになります。
2016年だと、3月にエントリースタートとなり、5月くらいまでは多くの企業でエントリーシートの受付がされていました。同時期に会社説明会や筆記試験も実施されていましたから、3月にエントリーシートを出して、筆記試験を受けてたりしておいた結果、選考開始の6月には内々定をもらえていたという人たちもいます。これが、5月の末の締め切りぎりぎりに出した場合には、後手後手に回ってしまうのです。就活は、長引けば長引くほどストレスが増しますから、できるだけ早め早めに動くようにしましょう。
一方で、エントリーしていなかったら、その企業に入れる可能性はほぼ0になってしまうのです。ですから、自分が興味を持っているかもしれないと思う企業にはどんどんエントリーしましょう。最初に間口を狭めてしまうと、後で後悔することになります。一般的には、20社くらいはエントリーをした方が良いと言われています。
エントリーは、それぞれの設問にこたえ、自分研究した内容を記入していく作業です。なるべく多くの企業にエントリーしたいと思っても、限られた時間の中でいくつ書けるか、時間との戦いになってしまいます。そんな時に、助けになるのが、「一括エントリー」のシステムです。
一括エントリーとは、就活情報サイトで検索をして希望に当てはまる企業にクリックするだけでエントリーできるというシステムです。同時に複数の企業にエントリーできるので、就活生にとってはある面とてもありがたいシステムです。後で興味がわくかもしれないからエントリーしておきたいという場合にはとても有効な仕組みだといえます。
一方で、一括エントリーにはデメリットもあります。簡単にエントリーできるため手当たり次第にエントリーした結果、何百社もエントリーしたりして、就活生本人もどこにエントリーしたのか覚えていなかったりすることがあります。何よりも、数人の採用募集に対して何万ものエントリーがあるといった事態になると、企業側は少ない情報で足切りをしなくてはならなくなってしまいます。そうすると、本当にその企業に向いていて、その企業を第一志望にしている就活生が、学歴などのフィルターで切られてしまって、先に進めなくなってしまうといった事態が起きます。企業側も、最も来てほしい人材を選べなくなってしまうかもしれません。
ドワンゴの会長である川上氏は、この事態を憂えて、入社試験に受験料を徴収する制度の導入を実施しました。本当に真剣にその企業を受けたい学生だけに来てもらいたい、と考えた末の策だと思われます。ここで問題となっているのは、一括エントリーシステムを使った学生の大量エントリー、その結果として、採用側は大量の候補者を一括で足切りしながら選考しなくてはならない、という就活の仕組みです。川上氏はこの仕組みは「企業も学生もどちらも不幸になるシステムだ」と仰っています。
就活生も、エントリーをいくらしても先に進めない、学歴で落とされてしまう、ということになってしまいます。こうした状況を救ってくれるシステムがあります。「逆求人」のシステムです。自分のプロフィールを登録して、アピールすることで、企業から選考のオファーが届くという、従来型の求人・選考方式とは逆の方式です。
企業側が探してオファーしてくれるので、学生の負担も少なく、マッチングミスも生じにくい、非常に有効なシステムだといえます。「JOBRASS新卒」では、専任のエージェントによるサポートもあり、会員登録をすると面接対策や履歴書の添削などもしてもらえるようになります。