仕事に対する不満としてトップにあがってくるのが「残業の多さ」。仕事をしたくないわけではなく、「働いた分の賃金がもらえない」など、いわゆる“サービス残業”に不満をもつ人が多いようです。では、お金をもらえたら、いくらでも残業するの……?
そこで今回JOBRASS編集部では、社会人5年目から10年目の人100名に、「残業は月30時間増えるが、年収が100万円増える」のと、「残業は増えず年収も上がらない」のと、どちらが良いかどうかを答えてもらいました。
【「現在の年収が100万円増えて残業が月に30時間増える」のと、「残業は増えず年収も上がらない」のと、どちらが良いですか?】
・現在の年収が100万円増えて残業が月に30時間増える 45.0%
・残業は増えず年収も上がらない 55.0%
アンケートの結果、“年収が上がらなくてもいいから、残業も増えてほしくない”という人たちの割合がやや上回る結果に。それでは、それぞれの意見を見てみましょう。
もっとも多かったのは、単純に働くための時間がこれ以上増えるのはイヤ、という声。お金はあるに越したことはないけれど、それよりも休息や趣味にかける時間、有人や家庭で過ごす時間を大事にしたいと考える人たちです。お金を稼ぐために疲弊したり、プライベートの充実度が下がったりするのは我慢できない!
■働きたくない
・あまり働きたくないから(男性/コンピュータ関連技術職/31歳)
・なるべく働きたくないから(女性/その他/28歳)
・お金は欲しいが大変なのは嫌だから(女性/その他/27歳)
■家事や家庭のための時間を大切にしたい
・仕事の時間が長くなると、家事との両立が出来ないから(女性/総務・人事・事務/27歳)
・現在の仕事量以上で、家事もこなす自信がないから(女性/その他/32歳)
・家族の時間を大切にしたい(女性/その他/27歳)
・家庭を重視したい(女性/営業・販売/24歳)
・家庭を大切にしたいから(女性/その他/30歳)
■プライベートな自由時間を多く持ちたい
・プライベートも充実する方が良い(女性/総務・人事・事務/31歳)
・働く時間は最小限でいいから、プライベートな時間を充実させたい(男性/金融関係/31歳)
・お金を稼ぐことも大事だが、プライベートの時間の方が優先と私は思います。人生一度きりなので!(男性/その他/30歳)
・自分の時間が多くほしい(女性/その他/28歳)
・自由な時間がないと働く意味がないから(女性/その他/28歳)
・趣味を充実させたい(男性/研究・開発/32歳)
・プライベートの時間を大切にしたい。趣味に時間を当ててストレス発散したいから(男性/その他/25歳)
■休む時間のほうが大切
・お金より、休息時間の方が大切(女性/その他/32歳)
・ゆったりしたいので(男性/総務・人事・事務/26歳)
・体の負担が少ないほうが良いからです(男性/その他/33歳)
なるべく働きたくない、という人たちがいる一方で、「月30時間くらいなら残業が増えてもいいから、お金が欲しい」という人たちの意見がこちら。
お金が欲しい理由としては、大きく「将来のための蓄え」、「お金があったほうが、プライベートもより充実させることができる」という2つ。その他、「プライベートの時間があったとしても、特にすることがないから」という声がありました。
■1日1時間程度ならいけそう
・1日一時間程度なら残業しても私生活のバランスがとれるから(女性/その他/28歳)
・30時間なら許容範囲なので金が多い方がいい(男性/その他/27歳)
■お金は少しでもあった方がいい
・今は払うものが多いので、とにかくお金がほしい(女性/コンピュータ関連以外の技術職/25歳)
・少しでもお金はあった方がいいから(女性/その他/23歳)
・いまのうちにたくさん働いて稼ぎたい(女性/営業・販売/26歳)
■お金はあったほうが好きなことができる
・お金があったら何かできそうなので(男性/その他/33歳)
・残業が増えても収入が増えるなら、時間をやりくりして好きなことも出来そうだから(女性/その他/28歳)
・30時間の残業ぐらいなら、逆にプライベートな時間を充実させることができる(男性/その他/26歳)
■経済的余裕が気持ちの余裕にもつながる
・お金は有るにこしたことはないし、急な出費が必要になる事もある。何より経済的余裕が気持ちの余裕にも繋がる(男性/その他/37歳)
■貯金をしたい
・将来の備え(男性/研究・開発/31歳)
・蓄えを作りたいから(男性/広報・宣伝/29歳)
・貯金をしたいから(女性/総務・人事・事務/27歳)
■プライベートの時間にしたいことが特にない
・プライベートの時間にしたいことがないから(女性/総務・人事・事務/28歳)
・家にいてもお金は入らない。少しでも仕事をしていた方がお金になるから(女性/その他/25歳)
・どうせヒマだから働いてお金をためたほうがいい(男性/公務員/30歳)
もちろん、現状どのくらい残業をしているかどうかで、個人個人、“追加残業30時間”の負担度は異なるでしょう。でも、お金、そして休息や人との時間、どちらも大事なのは間違いないことです。“お金はそこそこでいい”と考える人も、“そこそこ”とはいったいどのくらいなのか、現実的に考えてみると良いかもしれません。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年10月13日~10月23日
対象:入社5年目~10年目の社会人の男女 計100名