ベテラン採用担当者に言わせると、エントリーシートなどに書かれた志望動機を読むだけで、会ってみたくなる学生がいるといいます。志望動機の書き方ひとつで、次のステップにすすむことができるかどうかが決まる!?
今回JOBRASS編集部では、採用担当者106名に、「高評価になる志望動機」に遭遇したことがあるかどうかを尋ねてみました。採用担当者の関心を引く、志望動機の書き方とは?
【「高評価になる志望動機」に遭遇したことはありますか?】
・ある 24.5%
・ない 75.5%
調査の結果、「ある」と答えた人は全体の約4分の1。では、どういった志望動機だったのでしょうか?
「基本的に、“よく調べている”ことが伝わるものは、採用担当者の目に留まります。でも、それがネットに公開されている情報をツギハギしたようなものだけだとNG。そこから自分が何をどう考えたかということを伝える努力がみえるかどうかがカギです。これまで何百、何千もの志望動機に触れている我々からしたら、ツギハギというだけどうかは、すぐにわかります」(女性/その他/38歳)
・よく調べて来ている時(男性/研究・開発/41歳)
・企業情報を細かく知っていた(女性/その他/40歳)
・企業情報の研究だけでなく熱意がある(男性/営業・販売/32歳)
・OBと実際に話したことを交えたもの(女性/金融関係/35歳)
・業界人でしか知りえないことを調べている(男性/営業・販売/38歳)
・企業が努力している点をきちんと調べてきて、その点について同意したり賛成意見を述べられると高評価をつけたくなります(女性/公務員/30歳)
・仕事の内容をきちんと理解した上で、その仕事をしたい理由に繋げて論理的に説明してくれる時(女性/コンサルタント/35歳)
「『個性』とは、別に表現が上手とか、ものすごく面白いとか、そういうことではありません。例えば、『御社の製品を愛用していて、そういう製品を開発してみたい』といった“通り一遍”のものではなく、学生時代の経験を更にステップアップしたいというような明確な目標がある学生に対しては、もっと話を聞きたくなります」(男性/営業・販売/41歳)
・個性を持っている(女性/その他/40歳)
・角度の違う表現の仕方、言動(男性/総務・人事・事務/43歳)
・今までの学生経験から生み出された主観を理路整然と書けているもの(男性/営業・販売/41歳)
「採用担当者だって人間。出身地や出身学校が同じだと、それだけで『おっ』と思うものです。また、『自分もこうだったな』と、担当者が自分の学生時代を思い起こすなど、自分に似ているときもちょっと贔屓目になるかもしれません。ただ、だからといって選考で高評価かどうかはまた別問題ですが」(女性/総務・人事・事務/43歳)
・自分に似ている時(男性/コンピュータ関連以外の技術職/42歳)
・出身学校が同じなど(男性/営業・販売/31歳)
また、志望動機そのものに特徴的な点がなくても、社会的な貢献意欲が感じられたり、あとエントリーシートではないのですが、面接で、面接官や他の人を気遣った発言をしていたりすると、印象に残るようです。ある男性採用担当者(40歳)は、「特別目立ったエピソードや志望動機がなくても、他の学生と“同点レベル”だったとき、他に悪い面もなく、筆記試験も良かったので採用したことがあります」と話してくれました。
同郷や出身校などは、もしそれで話が盛り上がれば“儲けもの”。でも、その場で話が盛り上がっていただけで、採用に直結しないケースも多々あります。大事なのは、“きちんと研究し、そこから自分が何を汲み取って考えたのか”と、“……だからその会社で働きたい”という思いを相手に伝えられるかどうか。何度も推敲して、採用担当者の心に残る志望動機を目指しましょう。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年2月10日~2017年2月17日
対象:企業の採用担当者 計106名