インターンといっても、企業によってさまざま。Facebookで気軽に募集している小さなベンチャー企業などでは、「インターン」といいつつ、実態は「アルバイト」のようなケースもたくさんあります。
インターンは、大きく分けて3つに分類されます。応募する前に、それぞれの分類を知っておき、その企業がどういう狙いで募集しているのかを研究して臨みましょう。
インターンシップ、通称「インターン」とは、学生が就職前に一定期間、実際の企業で働くこと。基本的に学生は企業(業界)研究・自分の適性を知る、企業は学生の見極めなどをおこない、互いの「ミスマッチ」を防ぐという目的があり、その他にも学生はスキルアップ、企業側は“学生に対し、教育の場を提供する”という社会貢献の側面もあります。
1)採用直結型
優秀な学生を、企業が早い段階でピックアップするために行われるもの。人気企業で、応募者が多い場合、インターンシップへの参加を募集することで、ふるいにかけるという狙いもあります。期間は中期で、日給・交通費が出ることもあります。
2)ファン拡大型
期間は短いものが多く、自社のファンになってくれる層を増やそうという狙いがあります。興味を持ってくれる学生を増やし、選考に進んでほしいという思いもあります。そのため“ちょっと深掘りした会社説明会”に加え、仕事の内容をシミュレーションした、簡単なワークショップといった構成が多くみられます。
3)アルバイト型
企業が、そもそも人手が足りないため、インターンを募集、職場体験ができるという謳い文句で働いてもらうもの。「ウチの会社に良さそうだったら、そのまま就職してもらう」ことが考えられていることもあり、実際そうして就職する人もいます。ベンチャー企業に多いケースです。期間は長期で、お給料がもらえることがほとんどです。学生のやりたいことがハッキリしていれば、即戦力としてのスキルアップにつなげることができます。
そして、よくある質問なのが「インターンをしていないと、その後の採用に響くのか」あるいは「インターンをしたら有利なのか」ということと、「インターンに応募して不採用だったが、これはもう望みがないということなのか」ということ。ある採用担当者は、“ホンネ”として、こう話してくれました。
「結論からいうと、必ずしもインターンをしていないと不利になったり、面接にすすめないというわけではありません。
経験としてスキルアップができたり、面接のときの話のネタになったりするという意味では学生にとって意義があるでしょうが、企業にしてみれば、インターンをしていない学生でも良い人材がいないかどうかは、チェックしたいものです。
また、最近は、「インターンで学んだこと」をドヤ顔で語る学生が多すぎる傾向も……。面接のネタとして受けているのがミエミエで、そういう学生に何を学んだか、どうだったかを尋ねると、「仕事って厳しいんだなと思いました」など、こちらからしたら、トホホなレベルであることもしばしば。受けるのであれば、その企業がどのような目的でそのインターンをおこなっているのか、自分はどういうスタンスでそのインターンに参加するのかをきちんと把握してからがいいですね。」