娯楽や楽しみ、楽しいを仕事にするのに一番向いている業界ではないでしょうか。子供だけではなくて、大人になっても、歳をとっても娯楽は必要。成長するにつれて楽しみ方は変わっていくものの、みんなを楽しませることのできる業界、就職先としても面白い業界です。
(※こちらの記事は、2016年4月19日に公開したものを更新しています。)
アミューズメント業界は、スポーツ業界や観光業界同様、レジャー業界の一部です。アミューズメント業界の市場規模は、約44兆円と巨大な業界。アミューズメント業界の中には、ゲームセンターを展開するアミューズメント施設業界、ボウリング、カラオケ業界、ゲーム・音楽ソフト業界、キャラクター業界、パチンコ業界、競馬やオートレース業界などがあります。アミューズメント業界内の線引きは、業界再編の動きに合わせて、かなり変わってきています。ゲームから出たキャラクターが人気になったり、人気のキャラクターをメインに据えたアミューズメント施設ができたりといった業界の枠を超えた多様化が盛んになっているからです。
・ゲーム業界
クールジャパンで日本発のコンテンツを世界に発信ということが奨励されていますが、アニメと並んで人気があるのが、ゲームソフトです。ゲーム業界は、ハードの変化に対応することを余儀なくされてきました。家庭用ゲーム機業界のシェアは停滞気味ですが、パイは大きく、業界一位はソニー、二位は任天堂となっています。一方でスマホ向けのゲーム市場は伸長しています。ヒット商品が出ると、大きく伸びるのが特徴です。「ゲームがやりやすいように、タブレットを購入する人が続出!」ということになると、ハードメーカーにも影響が及びます。キャラクターのフィギュアが人気となると、キャラクター業界も喜びます。コンテンツを作るのに自信がある方にはおすすめの業界です。シェアの大きい企業には、ソニー(ゲーム事業)、任天堂、バンダイナムコ・ホールディングス(コンテンツ事業)、DeNA、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ネクソンといった企業があります。
・カラオケ業界
「カラオケ」という単語は、日本語から世界語になった単語です。カラオケも、日本から始まって世界で人気になっているコンテンツ。国内でも、飲食業と組み合わせた形でのカラオケボックスや一人カラオケ専用のカラオケルームなど、社会状況に合わせて新たな形がうみ出され続けています。売上高の大きい企業は、第一興商、シダックス、コシダカホールディングス、AOKIホールディングスなどがあります。
・複合カフェ業界
AOKIホールディングスは、複合カフェ業界でも大手企業です。複合カフェとは、インターネットカフェや漫画喫茶といった業態を指します。複合カフェ業界では、AOKIホールディングス傘下のヴァリックが「快活CLUB」を展開し、シェアでナンバー1企業になっています。ダーツやビリヤードといったアナログなゲームもできる複合カフェをチェーン展開しています。続くのは、「自遊空間」などを運営するランシステム。フランチャイズ方式で店舗網を広げ、急速に拡大しています。業界全体としては店舗が減っている一方で、大手企業は拡大しています。
・アミューズメント施設業界
アミューズメント施設業界は、基本的にゲームセンターを運営している業界を指します。ショッピングモールなどの大型商業施設に設置されている店舗が増えています。また、ボウリングやカラオケ、スーパー銭湯といった他のアミューズメント形態を含んだ複合型のアミューズメント施設も。ただ、国内のアミューズメント施設業界は縮小傾向にあります。2015年の市場規模は4,200億円。一方で、世界市場は5兆円規模といわれており、アジアを中心に海外マーケットに販路を広げる企業も出てきています。また、少子高齢化を見据えて、シルバー世代を取り込むために、高齢者や障害者も楽しめるよう、バリアフリー化に取り組むといった活動を行っています。ラウンドワン、ナムコ、セガサミーホールディングス、アドアーズ、楽市楽座を運営しているワイドレジャードといった企業があります。
アミューズメント業界の大手企業は、一つの分野ではなく、いくつもの分野で展開しています。売り上げの多い順に、見てみましょう。アミューズメント業界は、楽しみを売る業界、お客様に楽しんでもらう時間を提供する業界です。基本的に接客業ですから、接客のアルバイトの経験といったものも、志望動機に含めるといいかもしれません。それぞれの企業から内定をもらった先輩たちの志望動機です。参考にしてみてください。
・第一興商(2018年3月期売上実績1,413億円)
業務用カラオケコンテンツがメイン事業で最大手の企業ですが、Web配信や衛星放送事業、音楽ソフト事業(日本クラウン、徳間ジャパンコミュニケーションズ)も行っています。
「友人と海外に旅行したときに、カラオケが現地でも人気でした。カラオケ文化を広げつつ、日本の音楽業界に大きな影響を与え続けてきた御社で、音楽を通して人々に、日常生活の中での喜びや癒しを与える仕事がしたいと思います。」
・ラウンドワン(2018年3月期売上実績843億円)
複合アミューズメント企業です。ボウリング、ゲーム、カラオケなどの複合施設を展開しています。
「人と関わりながら、笑顔にできるような仕事に関わりたいと思ってきました。御社の企業理念の『世界中の人を笑顔にする』に出会い、私自身の考えに非常に近いと思いました。実際店舗に足を運んでみると、ボウリングをしているお客様が、ガーターを出してもストライクを出してもみんなで笑いあっていらっしゃいました。こんな素敵な笑顔がみられる仕事は良いなあと思いました。また、ラウンドワンならではのムーンライトストライクゲームも個性的で、こういった工夫を自分も考えて、さらにお客様に喜んでもらえるような仕事をしたいと思います。」
・バンダイナムコ・ホールディングス(2018年3月期売上実績630億円)
玩具、ネットワークゲーム、映像音楽プロデュースなどの事業を行っています。アミューズメント施設でも大手です。企業理念は「夢・遊び・感動」。
「私は、テイルズが好きです。こんな風にしたらもっと面白くなると思いながらゲームをしています。ゲームはコミュニケーションツールとして最高だと思います。御社は多くのゲームの版権を持っておられ、海外展開もされています。世界中の人に、ゲームを通して貢献できたらと思い、志望しました。」
・セガサミー・ホールディングス(2018年3月期売上実績3236億円 ※全体連結)
ゲーム施設がメインですが、リゾート事業にも参入しています。海外への展開も活発に行っています。
「私はアーケードゲームの設計を希望しています。御社のゲームは自分にとって一番楽しめるものであり、是非、私もあのように夢中になれるゲームを作りたいと思いました。また、御社を訪問させていただいた際に、社内の雰囲気がとてもよく、その点にも惹かれました。」
・AOKIホールディングス(2018年3月期売上実績488億円)
本業は紳士服の販売事業ですが、ブライダル産業にも参入しており、アミューズメント業界では、コート・ダジュールブランドのカラオケ店、快活CLUBブランドで会員制の複合カフェを展開しています。
「人と触れ合う仕事がしたいと思い、接客業を志望しました。大学時代、ずっとアルバイトをしてきました。その経験から、人を楽しませることに限界はないと感じ、多くの人を笑顔に出来たら、と思っています。御社は、出店のペースが早く、若いうちから責任のある仕事を任せてくださるとうかがいました。大学で学んだ経営の知識を活かしたいと思っています。」