就職先は安定志向という学生が増えるなか、人気があるのが「インフラ」業界。インフラストラクチャー、通称「インフラ業界」とは、社会の基盤をつくっている業界の総称のことで、例えば電力、ガス、水道、鉄道、高速道路、電話などが挙げられます。生活に必要不可欠のものであるため、不景気でも一定需要があり、ほかの業界に比べて経営が安定しているといわれます。
1)「定時」
職種によっては24時間対応、休日対応も必要は場合がありますが、「定時勤務」というイメージが強い業界です。(もちろん企業によっても異なります。)
2)「福利厚生」
例えば鉄道業界であれば割引がある、グループ宿泊施設の割引など、社員であるゆえの恩恵が用意されていることも。また、転勤のある企業では、社宅をもっている場合も多いようです。
3)「社会貢献」
大きなプロジェクトにかかわり、人々の生活を支えることで、“なくてはならない仕事”を感じることができます。
これらの特徴から、公務員を目指す人はインフラ業界にも興味がある、という話もあるほど。
JOBRASS編集部の調査によると、インフラ業界に勤務経験がある方100名に、インフラ業界にはワークライフバランス(趣味と仕事のバランス)を重視する人が多いかどうかという質問をしてみたところ、約6割の人が「多いと思う」という回答をする結果となりました。
この業界には「ワークライフバランス(趣味と仕事のバランス)」を重視した人が多いと思いますか?
思う 60.7%
思わない 39.3%
また周囲にどういう人がいるかを聞いてみると、インフラ業界には、「堅実な人間が合います」(男性・44歳)、「冒険をしない人が多い」(男性・46歳)と、やはりカタく仕事をする人が多いもよう。その一方で、
「3ケ月ぶりに休日が取れたのに、海釣りに出かけるような釣りバカが結構いました」(男性・57歳)
「趣味に生きる人」(男性・34歳)
「きっちり遊んでいる」(男性・38歳)
など、趣味を大切にする人も多数。仕事をきっちりやる一方で、趣味と生活のバランスも重視したい人が多いということのようです。
ある鉄道社員(43)は、インフラ業界人の特徴として、
「趣味と家族を大事するという点で、似たようなタイプが集まっている気がします(笑)。
地方転勤があるので、それを厭わない人がいいでしょうね。もっとも、“社会基盤”に関わる仕事に携わっているという自覚があれば、どこに行っても、そこでの生活を楽しめるもの。逆にいうと、知らない地方での生活が無理そう、という人は、向いていないといえるかもしれません。そういう生活を支えることこそが、インフラなのですから。
そして、自分の生活を大事にしないのに、人の生活に思いを馳せることはできませんよね」
と話してくれました。反対に、向かない人はどういう人かを聞いてみたところ、
「ものごとを決めるのに、さまざまな視点から検討するため、時間がかかることが多いです。上の人の頭がカタいなあと思うことは少なくありません。そのため、スピード感をもって、競合会社とバリバリ競って仕事をするのに生きがいを見出すタイプの人は、辛いと思います」
とのこと。
華やかさはないかもしれませんが、実は根強い人気業界。これまで視野にいれていなかった人も、研究する価値はありそうです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年3月10日~2016年3月15日
対象:インフラ業界(鉄道、ガス、電話など)に勤める会社員 計100名