先生といえば“安定”というイメージも今は昔。負担が増える一方で、何かとタイヘンといわれる職業のひとつとなっています。そんな先生たちは、自分の給料について、どう思っているのでしょうか?
JOBRASS編集部では、小・中・高の先生たちに、自分の給料について、正直「もらい過ぎ」と思っているのか、「妥当」なのか、それとも「安過ぎ」と思っているのかを聞いてみました。赤裸々になった先生たちの給料事情とは……?
答えてくれたのは、全国の公立/私立小・中・高の先生たち100人です。
【自分の給料について、どう思いますか?】
・もらい過ぎ 1.0%
・妥当 37.0%
・安過ぎ 62.0%
その結果、公立の先生たちは「妥当」という人が38.6%、「安過ぎ」という人が61.4%。一方私立の先生たちは、「もらい過ぎ」という人が5.9%いたものの、「妥当」29.4%、「安過ぎ」64.7%という結果で、公立の先生たちに比べ、学校間での開きが大きいことが明らかになりました。
「安い」という人の声に多く見られたのは、仕事量が多く、残業を余儀なくされるのに「残業代がつかない」うえ、「給料が下がる一方」ということ。
「仕事量に比例してない」(私立/47歳)
「残業代が1円もつかない。仕事量の割には給料が安い」(公立/38歳)
「働き出して何度減らされているかわからないのに、仕事は増える一方で定時に帰れる日はない」(公立/48歳)
「以前に比べ、忙しくなっているのに、給料は上がらない。かえって安くなっているので」(公立/50歳)
また、仕事量や労働時間はもとより、求められる責務に対しても“見合っていない”という声も多数あがりました。
「職責の重要さ、実際勤務時間の長さから考えて少なすぎる」(公立/56歳)
「時間外労働が多すぎるのに、何の手当ても出ない。その割には、周囲から求められるものが多すぎるから」(公立/28歳)
部活動など、課外活動に対する負担も大きいことを指摘する先生も。
「部活動に対する手当がほとんどない。 休日の練習や練習試合は手当がなし」(私立/43歳)
一方で、もらっている給料は「妥当」とした先生たちに広く共通してみられたのは、「生活に不自由ない」という意識でした。
「不自由なく、生活できているから」(私立/28歳)
「残業代などはでないが、基本給はきちんといただいているから」(公立/31歳)
「普通の生活ができているから」(公立/38歳)
「公務員」なので、“対価”の基準がわからず、そんなものかな……と満足する声も。
「公務員なので、そんなものだと思う」(公立/40歳)
「理由はない。他の職業と違って利益を生み出さないので、基準が分からない」(公立/54歳)
その他には、学校や比較する民間企業にもよると思われますが、
「同年代の民間企業の友人よりも多くもらっているので」(公立/57歳)
という人もいました。
先生になる! という思いを抱いていても、多くの先生が、勤務の実情はなかなかハードであることを吐露しています。給料についての考え方は人それぞれですが、実際に先生として生活していくのであれば、勤務する学校の実態や、公立がいいのか私立がいいのかもよく調べてからしっかりイメージしたほうが良さそう。
どんな職業であっても言えることですが、将来のビジョンを明確にしておくことが大切です。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年11月10日~2015年11月13日
対象:小・中・高の教職員 計100名