就職先となる業界は実にさまざまです。
例えば自動車業界や建設業界、放送業界、食品業界、ファッション業界、アパレル業界など。就活生の中にも、調べるほどにキリなく感じている方がいるかもしれません。業界が異なれば、当然ながら志望動機も変わってきます。ここでは「アパレル業界で働きたい」という方に向けて、エントリーシートで必須事項とも言える志望動機の書き方をご紹介しましょう。参考例を踏まえながら、どのような志望動機を書くべきか考えてみてください。
(※こちらの記事は、2016年5月30日に公開したものを更新しています。)
そもそも、アパレル業界とはいったいどのような業界なのか。
アパレル業界は、服のデザインや製造、販売、物流などに関係する業界です。それに分類されるのは、主にデザインや製造を行うアパレルメーカーと、出来上がった商品の販売を手掛けるショップを運営する企業になります。また、最近では衣料品やそれに付随するアイテムの企画、デザイン、製造、販売までを一貫して行うSPA(製造小売業)の企業も増えてきました。
そんな業界の中で、いったいどのような分野を志望するのか。デザインを手掛ける企業、製造を担う企業、あるいはショップを運営によるアパレル関連製品の販売を行う企業。まずは、業界内でも「何に関わりたいのか」を明確にすることが大切でしょう。自分の進みたい方向性を確かなものにしてからでなければ、志望動機はどこにでもありがちな内容となり、抽象的で思いが伝わらなくなってしまいます。
それでは実際に、さまざまな志望動機例を挙げてみます。自分自身の状況や思いと照らし合わせることで、志望動機作成のヒントが見つかるはずです。
「以前からアパレル業界で働きたいと思っていました。中でも、実際にお客様と接して商品をおすすめすることができる販売の仕事にやりがいを感じます。貴社は、私の大好きなブランドを扱っているというだけでなく、商品の品揃えやお店の雰囲気、スタッフの方々の対応の良さが私の理想そのものです。大好きなブランドをもっと多くのお客様にご紹介し、貴社の発展に貢献できればと思い志望いたしました。」
「私は学生時代2年間、アパレルショップで販売のアルバイトをしていました。そのショップでは接客の仕方や販売のスキル、スタッフの方々とのコミュニケーション、さらに事務作業までたくさんのことを学ばせていただきました。身につけたスキルを生かし、私自身大好きなブランドを扱っている貴社で、その商品の魅力を多くの方々にお伝えする一助になりたいと思い、志望させていただきました。」
「私はおしゃれが大好きです。好みのブランドでいろいろなコーディネートを考えることにも楽しさや喜びを感じますし、街を歩く人を観察しながらファッションセンスを研究することもあります。学生時代はアパレルショップでアルバイトをした経験があり、接客はもちろん、商品のディスプレイや在庫管理、発注を任されることもありました。その経験を活かし、大好きなブランドの服をもっとたくさんの人に着て欲しいとの願いから、貴社を志望いたしました。是非面接の機会を頂ければ幸いです。」
「貴社のブランドを高校時代から愛用しておりました。デザインのかわいらしさと丁寧でしっかりした作りがとても魅力的です。また、店舗を訪ねた際、スタッフの方の親身な接客を目にし、「自分もこんなお店でお客様に喜ばれる接客をして、このブランドの魅力を多くの方に伝えたい。」と強く感じるようになり志望いたしました。どうぞ面接の機会をいただき、直接私自身を見て下さいますようお願いいたします。」
「子どもの頃から洋服をデザインするのが大好きで、書きためたデザイン画はスケッチブック数十冊になります。美術大学に進学し、より幅広いデザインを学んだのもファッションに役立てるためです。学生時代にアパレルショップでアルバイトをした経験もあり、接客や検品、品出し、ディスプレイを学ばせて頂き、生み出された商品がどのようにお客様の元に届けられるのかを知ることもできました。貴社のデザインは幅広く多くの年齢層のお客様から支持を得ていることが、私にとってはとても魅力的です。これまで学んだことをすべて注ぎ込み、様々なお客様をおしゃれに見せるデザイナーになりたいと思い、貴社を志望させていただきました。」
「私は学生時代の2年間、ファッションビルにある雑貨店でアルバイトをした経験があります。接客販売、在庫管理や発注といった一連の店舗業務を行い、そのなかで貴社のブランドを扱わせていただきました。機能的なデザインとリーズナブルな価格から幅広い客層に人気があり、その魅力に大変惹かれました。これからさらにお客様の心をつかむ商品の企画開発や販売にも携わっていきたいと考え、貴社に応募させていただこうと思ったのです。また、実際にお店でアルバイトをした経験が、お客様だけでなくスタッフの皆さんとのコミュニケーションにも役立つと信じております。是非面接の機会をいただき、私が貴社の求める人材であるかをご判断下さいますようお願いいたします。」
志望動機には、文字数の規定が設けられていることもあります。限られた中で相手に強い志望意志を伝えるのは、容易ではないでしょう。できるだけ具体的なエピソードなどを盛り込みながら、自分独自ともいえるオリジナルの志望動機を作成してください。