20歳を過ぎたら、学生でもゼミやサークルの新入生歓迎会などでお酒を飲む機会が増えますよね。アルコール飲料メーカーはテレビCMでもよく見かけるので、みなさんにとっても身近に感じるかもしれません。そのためか、アルコール飲料の業界は就活生からの人気も高いようです。
そこで今回は、さまざまなアルコール飲料メーカーの中から大手企業をピックアップし、企業データをランキング形式で比較します。
(※法人格略)
<アサヒグループホールディングス>
酒類製造業のアサヒビールや、ニッカウヰスキーを有するグループ企業。主力商品のビール「アサヒスーパードライ」を筆頭に、ビール類のトップシェアを誇ります。
<キリンホールディングス>
酒類製造業のキリンや、製薬会社の協和発酵キリンを有するグループ企業です。ビール類は国内2位のシェア。医薬品や健康食品の分野にも積極的に進出しています。
<サッポロホールディングス>
酒類製造業のサッポロや外食産業のサッポロライオンを含むグループ企業で、酒類の国内シェアは4位。ポッカコーポレーションと統合し、酒類以外の飲料にも力を入れています。
<サントリーホールディングス>
ビールメーカー大手4社のうち、唯一上場していない企業です。データに関しては、同社「有価証券報告書」等を参照しています。
<宝ホールディングス>
宝酒造を含むグループ企業です。焼酎・みりん製造の最大手で、チューハイや清酒の製造も行っています。
<オエノンホールディングス>
富久娘酒造・北の誉酒造などを含むグループ企業です。量販店のプライベートブランド商品の製造も行っているほか、医薬品業界にも進出しています。
<ジャパンフーズ>
総合飲料受託生産の大手で、伊藤忠商事100%子会社として設立。大手飲料メーカーから委託された、清涼飲料水や低アルコール飲料などの生産・ボトリングを行っています。
<東理ホールディングス>
焼酎や清酒の製造を行う老松酒造などを含むグループ企業です。アルミダイカスト製品の製造から食品の業務用スーパーまで、幅広い事業を展開しています。
<養命酒製造>
創業1602年、テレビCMでおなじみの薬用酒を製造する老舗企業です。製薬会社と連携するなど、酒類以外の分野にも積極的に進出しています。
それではこの9社を、以下の順番に見ていきましょう。(内容は四季報にて確認しました。※サントリーは非上場のため、HPで確認。年収は様々な数値があったため、非公開としました。)志望先企業や同業他社などの業界研究をすることによって、これから自分はどうやって社会や企業に貢献していきたのか見えてくるはずです。
【目次(=INDEX)】
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まずは売上高から見ていきましょう。ビールメーカーのグループ企業の規模が、非常に大きいことが分かります。
1. サントリーホールディングス(2,455,249百万円 2014.12月連結)
2. キリンホールディングス(2,195,795百万円 2014.12月連結)
3. アサヒグループホールディングス(1,785,478百万円 2014.12月連結)
4. サッポロホールディングス(518,740百万円 2014.12月連結)
5. 宝ホールディングス(219,490百万円 2015.3月連結)
6. オエノンホールディングス(84,186百万円 2014.12月連結)
7. ジャパンフーズ(24,862百万円 2015.3月単独)
8. 東理ホールディングス(18,974百万円 2015.3月連結)
9. 養命酒製造(13,149百万円 2015.3単独)
次に、経常利益ランキングを見てみましょう。経常利益とは、おおまかにいうと「売上から本業にかかったコストを引いた営業利益に、財務活動など本業以外で出した利益を加えた金額」を表します。
1. サントリーホールディングス(153,842百万円)
2. アサヒグループホールディングス(133,168百万円)
3. キリンホールディングス (94,211百万円)
4. サッポロホールディングス(14,565百万円)
5. 宝ホールディングス(11,827百万円)
6. 養命酒製造(2,595百万円)
7. オエノンホールディングス(1,290百万円)
8. 東理ホールディングス(397百万円)
9. ジャパンフーズ (60百万円)
こちらは、会社の規模を表す従業員数です。どの程度の人数が働いているのかは、入社するうえで気になる情報ではないでしょうか。やはりビールメーカーは上位を占めています。
1. キリンホールディングス (39,091名)
2. サントリーホールディングス(37,613名)
3. アサヒグループホールディングス(22,813名)
4. サッポロホールディングス(7,014名)
5. 宝ホールディングス(3,765名)
6. オエノンホールディングス(970名)
7. 東理ホールディングス(412名)
8. 養命酒製造(266名)
9. ジャパンフーズ(256名)
若い社員が多いかどうか、あるいは長く安定して働けるかどうかの参考に、従業員の平均年齢をチェックしましょう。毎年採用を行っている大企業の場合、平均年齢は40歳前後といわれています。しかし近年は、全体的にやや高齢化しているようです。
1. サッポロホールディングス(46.3歳)
2. オエノンホールディングス(44.5歳)
3. 東理ホールディングス(44.4歳)
4. アサヒグループホールディングス(42.6歳)
5. 宝ホールディングス(42.5歳)
6. 養命酒製造(41.1歳)
7. キリンホールディングス(39.2歳)
8. サントリーホールディングス(39.0歳)
9. ジャパンフーズ(37.8歳)
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将来を考えると、やはり平均年収は気になるところです。平均年収は、従業員の年齢バランスや初任給などのデータと合わせて判断するとよいでしょう。
1. キリンホールディングス(1,046万円)
2. アサヒグループホールディングス(1,008万円)
3. サッポロホールディングス(882万円)
4. 宝ホールディングス(737万円)
5. オエノンホールディングス(668万円)
6. 養命酒製造(591万円)
7. ジャパンフーズ(544万円)
8. 東理ホールディングス(497万円)
※ サントリーホールディングス(非公開)
代表的なアルコール飲料メーカー各社の概要を、大まかに把握できたでしょうか。ひとくちに“アルコール飲料メーカー”といっても、それぞれの企業に特徴があり、中小企業を含めれば、さらに個性豊かな企業が多く存在します。
就職活動では、会社説明会や先輩訪問で社員の生の声を聞き、実際に足を運んで企業を見る機会が増えます。企業のデータを頭に入れたうえでそれぞれの説明を聞けば、より具体的に企業の将来像や仕事内容をイメージできるでしょう。データの知識と実地の体験とを総合して、有意義な企業研究を行ってください。