多くの就活生が頭を悩ませるものの中に、志望動機が挙げられるでしょう。
志望動機は履歴書に書くことはもちろん、さらに面接で何度も聞かれる質問です。
そのため多くの就活生が、時間をかけて志望動機作りに取り組んでいます。
しかし志望動機と言っても、志望業界によって好感を持たれる内容が異なります。ここでは、ゼネコン業界の志望動機についてご紹介しましょう。
(※こちらの記事は、2016年6月1日に公開したものを更新しています。)
ゼネコンという言葉は知っていても、その意味について理解し切れていない就活生は多いでしょう。ゼネコンとは「ゼネラル・コントラクター」の略で、日本語では総合建設業を指します。つまり、土木・建築工事を請負契約で行う建設業者のことです。この請負契約とは、ある仕事を完成させることを約束した上で、相手方が仕事の結果に対し報酬を支払うという契約を指します。日本では、建設業界の大手企業を「スーパーゼネコン」と呼んでいます。
日本のゼネコン業界では、鹿島建設や大成建設、清水建設、大林組などが業界最大手の企業といわれています。これらは超高層ビルやドーム施設、競技場、ホール、競馬場、さらにダムや橋、トンネル、空港などの大型施設の建設を行う企業です。ただし各企業によって、得意とする建設が異なっています。
就活で内定を得られるような志望動機を作るためには、しっかりとした企業研究が必要です。ゼネコン業界における企業研究では、まず企業の得意とする分野や建設を押さえましょう。過去に開発・建設してきたビルや施設などをチェックすることで、傾向が見えてきます。その際、「自分はどんな建設に興味を持っているのか」をあわせて確認するのがおすすめです。
企業研究とは、企業に関する情報を収集することです。より多くの情報を集めることで、その企業が自分の希望に合っているかどうかが見えてくるでしょう。あるいは企業研究を進める過程で、自分の希望やイメージが明確化することもあります。
▼あわせて読みたい!
建設業界にはどんな企業があるの? 業界の解説とその志望動機
ゼネコン志望者の志望動機について、いくつか具体例をご紹介しましょう。自身の希望や方向性と照らし合わせることで、ヒントが見つかるはずです。
「私が建設業界に興味を持ったのは、大きなものを作る、オンリーワンであるものを作るという業界のダイナミックさに惹かれたからです。そのために大勢の人を巻き込んで、多くの技術者たちと協力して仕事をすることにも魅力を感じています。」
「インフラや建物という人の生活や経済活動の環境を根幹から支えるものを造るために、設計力や技術力を生かして人々の暮らしに貢献していることの社会的役割の大きさに惹かれました。」
「もともとものづくりが好きだったことから、多くの人と関わって大きなものを作り上げる地図に残る仕事をしたいと思いました。そんな大きな仕事をしていくからには、徹底して取り組み、専門家としてやっていきたいと思っています。」
企業独自ともいえる特性に合った志望理由を加えると、志望動機に具体性が増します。「なぜ自社を選んだのか」が相手にとって明確になり、面接官に対し強いアピール力のある志望動機に仕上がるでしょう。いくつか、具体例を挙げておきます。
「PFI・PPPなどの公共不動産を活用した都市開発事業や市街地再開発事業に関心があり、そのノウハウを持つ御社に強く魅力を感じて志望しました。」
「ゼネコンの中でも、御社が情報システム構築に関するコンサルティングからシステム管理、メンテナンスまでを一貫して手掛けていることに魅力を感じました。システムインテグレーターの認定を経済産業省から受けている御社で、高い技術を身に付けて働いていきたいと考えています。」
また、リクルーター面談や大学のOB会などを体験する中で感じた魅力があれば、より強い気持ちを相手に伝えることができるでしょう。
「大学のリクルーターから話を聞き、御社の自由闊達な社風に惹かれました。」
「御社の現場見学に参加した際、現場にスケールの大きさと面白さを感じました。他のゼネコンと比較して、雰囲気の良さを感じた点も志望理由です。」
「社員の方からお話を伺った際、仕事に対する熱い思いを感じました。それだけ人を惹きつける御社の企業理念に、私自身も強く共感しております。」
志望動機では、自身の強みや性格などを含めアピールに繋げることも可能です。そうした内容は、志望動機における根拠として企業側にも伝わるでしょう。
「防災を専攻してきた経験や知識を生かし、災害から人を守る建築に携わりたいと考えています。」
「土木専攻で勉強してきましたので、社会基盤の整備に関わる仕事で役立てていきたいと思っています。」
「エンジニアとしての知識を生かして設備の最適化を図ることで、環境と人にやさしい作品造りに取り組んでいきたいと考え、御社を志望しました。」
企業研究によってその特徴・特性や他社との違いを理解し、自身の経験や強みと合わせることで自分独自の志望動機を作りましょう。現実味のある熱意を伝え、相手にあなたを採用した後の活躍をイメージしてもらうことが大切です。