サービス業が他の業界と大きく違うのは、「直接お客様と接する仕事をやりたい人が集まる傾向にある」ということでしょう。では、採用する側からしても、受け入れる人に対して、とりわけ重視する資質があるのでしょうか?
そこで今回JOBRASS編集部では、飲食業や小売、観光、教育、美容などサービス業界にある企業の採用担当者114名に、採用の際、重視しているポイントを聞いてみました。
やはりというか、目立ったのは挨拶やマナーがしっかりできているかどうか。「そもそもマナーやモラルが欠如している人は、その年齢までそれが当たり前で過ごしており、指導してもなかなかなおらない。そのため、最初から採用しないことにしている」(男性/その他/47歳)という意見もありました。
・マナー、言葉遣い、挨拶(男性/その他/32歳)
・挨拶ができる人(男性/その他/45歳)
お客様と直接接することの多いサービス業では、笑顔もチェックポイントの一つです。笑顔のどういう点をチェックするのかというと、「基本的には、笑顔というよりも、明るい表情(雰囲気)をしているかどうか、ということになります。サービス業というのは、大まかにいって、“相手に気持ちよく過ごしてもらう”仕事ですので、目が笑っていないとか、作り笑いのような笑顔はNGです」(女性/飲食業/46歳)とのこと。
・笑顔が素敵であるかどうか(女性/営業・販売/25歳)
・笑顔が良いかどうか(男性/その他/38歳)
そして、もっとも多かったのは「話のキャッチボールができるかどうか」ということでした。
「相手が何を求めているのかを的確につかんで、返す力があるかどうか。接客業では、その力こそが売上やお店のイメージに直結したりします。ダラダラ自分の話ばかりしないなど、相手を不快にさせない話し方も重要です」(男性/営業・販売/40歳)
・しゃべりがしっかりとしているかどうか(男性/総務・人事・事務/30歳)
・まともに話せるかどうか(男性/総務・人事・事務/38歳)
・話し方、姿勢(男性/営業・販売/36歳)
・話をちゃんと聞くかどうか(男性/その他/34歳)
また、素直さや謙虚さ、我慢強さを挙げた担当者も少なくありませんでした。「“サービス”をする立場として、時にはお叱りを受けたり、理不尽な思いをしたりすることもあります。そういうときに、感情的になる人は向かないでしょう」(男性/小売/37歳)とのことです。
・控えめな態度が取れるか(男性/その他/41歳)
・素直なこと。体育会系の一年生のような性格の人(男性/その他/49歳)
・我慢強くこなしていける子かどうか(男性/営業・販売/40歳)
サービスを受ける側でなく、提供する側となると、それまで見えなかった厳しい面もいろいろ出てきます。そういった時でも変わらず、お客様の前では笑顔でいられるかどうか――。サービス業の採用担当者たちは、履歴書に書かれていないポイントをチェックしています。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年10月13日~23日
対象:企業の採用担当者 計114名