インターンシップに参加しても、選考では落ちることが続いてしまったK君。「一度落ちると、なんかもうどこも通る気がしなくて……」と弱気です。そして今は、「面接で、これまでにインターンシップに参加したことがあるかどうか、よく聞かれるんです。でも、『ある』と言うと、大抵その企業の選考について聞かれます。そこで『落ちた』と正直に答えると、『こいつは他が落とすヤツなんだから、何かダメなのかも』と思われそうで……。かといってウソを言うわけにもいかないし」と悶々としている様子。
そこで今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に、インターンを経験後、不採用になった経験がある学生は、「要注意」だと考えた方が良いかどうかを直撃質問。またそう考える理由も、合わせて聞いてみました。
【自社・他社含め、インターンを経験した後、不採用になった経験がある学生は「要注意」だと考えたほうが良いと思いますか?】
・あてはまる 14.0%
・まああてはまる 32.0%
・あまりあてはまらない 34.0%
・全くあてはまらない 20.0%
アンケートの結果、「あてはまる」「まああてはまる」と答えた回答者は、合計46%。わずかではありますが、「あまりあてはまらない」「全くあてはまらない」など、“インターンから不採用になったことがあるからといって、選考には影響しない”と考える担当者のほうが多いようです。では、それぞれの意見を見てみましょう。
「他社が駄目な者をわざわざ選ぶリスクは避ける」(男性/営業・販売/43歳)という考えの担当者に話を聞いてみると、“会社が学生に求めるものやNG事項は大体同じ”であり、「採用担当の見方はほぼ同じ」(男性/金融関係/42歳)。なおかつ「同じ過ちを繰り返すものだから」(男性/総務・人事・事務/41歳)という声が目立ちました。
・よほど特殊な業種でないかぎり、会社が人材に求めるものは大差ない(男性/その他/40歳)
・一つの判断材料にはなる。(女性/その他/41歳)
・本質は変わらないから(男性/金融関係/40歳)
一方、「インターンシップから不採用になったとしても、他の選考には影響しない」という担当者たちの多くは、「たまたまその企業に合わなかっただけ」(男性/会社経営・役員/36歳)・「縁がなかっただけ」(女性/その他/32歳)など、マッチングがうまくいかなかっただけに過ぎないという見方です。
・相性があるから(男性/営業・販売/32歳)
・その人の活かせる場所があると思うから(女性/その他/41歳)
・他のことに適性があるかもしれない(男性/コンピュータ関連技術職/45歳)
また、「もう人数に達したなど、採用時の会社の都合にもよる」(男性/総務・人事・事務/45歳)という指摘が寄せられたほか、「先入観で判断しない」(男性/公務員/45歳)という担当者も多くいます。
・本人のやりたい意思が企業によって違うのは当たり前で、他社に伝わらなかっただけ(女性/その他/25歳)
・可能性を見つけるため(男性/出版・マスコミ関係/42歳)
・業界が全く異なったりすると、観点が違って来るので(男性/その他/37歳)
・インターンで不採用になったことで成長する子もまれにいるから(男性/その他/42歳)
・他社にとってダメでも、自社にとっては別だから(男性/総務・人事・事務/46歳)
ある採用担当者は、
「むしろ他社が見抜けなかった能力をみつけたいと思っています。もちろん態度そのものが悪かったりしたらダメですが、能力面では、受ける企業によって学生のアピールの仕方も違うでしょう。能力は高くても、社風に合うかどうかも見ていますので、インターンシップから不採用になった会社があっても、気にすることは全くありません。
むしろ、インターンシップはそもそも相性を見る場ですので、相手から振られたということは、その会社には行っても自分に良いことはなかったくらいに捉え、前向きに活動を続けて欲しいです」
と話してくれました。
よく言われることですが、企業とは相性と縁。ネガティブな気持ちでいると、それが表情や口調ににじみ出てしまい、それこそ選考に影響してしまうかもしれません。気持ちを切り替えて、ポジティブに!
また、最近はインターンシップに参加すること自体も難易度があがっています。今回の調査とは異なり、「インターンシップに参加するための選考」で落ちてしまった場合は、なぜ落ちてしまったのかを振り返り、もう一度本番でチャレンジしてみましょう。そこに臆することはありません。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年8月16日~2017年8月23日
対象:企業の採用担当者 計100名