厚労省によれば、「職場のパワーハラスメント」とは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」。
いまや飲みに誘うのも場合によっては“アルコールハラスメント”、つまり「パワハラ」の一種になるという説も。そこで今回JOBRASS編集部では、転職経験のある社会人150名に、自分の経験でも、聞いた話(ニュース)でも、これは「パワハラ」だと思う内容を聞いてみました。
もっとも多かったのは、アルコールハラスメント。飲み会への参加にはじまり、お酒を飲ませる、一発芸をさせられるなど、アルコールにまつわる嫌な思いをしたことがある人は多いようです。
アルコール以外にも、カラオケや社内行事への強制参加など、仕事以外のことに対する強制に嫌気を訴える声は多いなかで、パワハラとして認識するのは「参加しなかったら、ネチネチ説教される」「減給される」など、「上の立場を利用」していること。また、言葉の暴力や実際の暴力、人前でなじられるといった“辱め”を受けたことがあるという人もいました。
・飲みに行くのを断るとハブられる(男性/営業・販売/35歳)
・飲み会、お酒の強要(男性/その他/46歳)
・宴会で一発芸を強要された(男性/その他/36歳)
・宴会の一気飲み(男性/その他/35歳)
・宴会ハラスメント(女性/その他/41歳)
・人前で恥をかかせる(男性/コンピュータ関連技術職/34歳)
・どつかれる、みんなのまえで怒鳴られる(女性/出版・マスコミ関係/43歳)
・営業成績が悪いと朝礼などみんなの前で叱責される(女性/総務・人事・事務/46歳)
・すぐ首にすると言う(女性/その他/40歳)
・「そんなことを俺に向かって言って、お前どうなるかわかってるのか?」と言うようなセリフ(男性/その他/44歳)
・どう考えてもできないことを「できるよね?!」と威圧的に言ってくる(女性/総務・人事・事務/28歳)
・すぐに殴る上司がいる(男性/営業・販売/40歳)
・殴る、蹴る(男性/総務・人事・事務/45歳)
・机をドンっとしたりして音で脅してくる(男性/コンピュータ関連以外の技術職/33歳)
・自分の意見を無理やり押し付ける(男性/その他/46歳)
・なんでも命令すれば部下が動くと思っている(男性/その他/49歳)
・ちょっとした失敗で転勤をチラつかせる上司(男性/その他/36歳)
・社内行事に参加しないと減給される(男性/その他/33歳)
・歓迎会の席で、挨拶を求められ、後であいさつがなってないと上司から説教を受けた。その会社は、一か月後辞めた(男性/コンピュータ関連以外の技術職/47歳)
・サービス残業の強要(男性/その他/46歳)
・シフトが偏っている(男性/営業・販売/40歳)
・仕事残ってやっていくよなぁと断れないように誘導されること(男性/その他/22歳)
・休暇を取らせない(男性/その他/43歳)
・パワハラに当たるかどうかはわからないが、同じことをしている人がいてもその人は良くて、私はいけないと言われ処分を受けたこと(女性/その他/45歳)
・人の話を聞かないで勝手に決めつけられる。上司が仕事を教えてくれないのに「メモ取ってないお前が悪い」ってことにされる(女性/その他/33歳)
・仕事をまわさない(女性/研究・開発/41歳)
・カラオケのデュエット(男性/その他/46歳)
・カラオケの嫌いな私に対して強制(男性/その他/41歳)
・男性しかいない課で泊りの忘年会に連れていかれた(女性/その他/40歳)
・年始の仕事始めに 女性だけに着物の着用を強いる(女性/その他/46歳)
・自分の実家に新しい事務所を作り、敷地内に住む自分の親の世話を社員にさせる(女性/その他/38歳)
・上司の私用の荷物を取りに行かされたとき(男性/コンピュータ関連以外の技術職/45歳)
その他、「結婚しているか、子供の有無を聞いてくる」(女性/その他/43歳)、「体臭がくさいなどいわれる」(男性/その他/43歳)、「休日のバーベキューに強制参加させる」(女性/総務・人事・事務/28歳)などという報告も。身体と精神が壊れてしまったら、働きたくても思うように働けなくなってしまいます。おかしいなと思ったら、社内で信頼できる人に相談したり、人事部に訴えたりするなど、1人で抱え込まないで!
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年6月9日~2017年6月15日
対象:転職経験がある社会人の男女 計150名