いわゆる「ブラック企業」には就職したくないけれど、働いてみないとわからないことも多いもの。実際に働いている人たちは、どういう時に「ブラック」と感じるのでしょうか?
今回JOBRASS編集部では、転職経験のある社会人150名に、“自分の会社が「ブラック」あるいは「ブラックっぽい」と思ったエピソード”を徹底調査。就職する前にブラックかどうかを調べるのに、役立ちそう!?
もっとも多かったのは、残業時間に関する指摘。そもそも残業時間(残業代)をきちんと管理していない、という声も多く寄せられています。
・サービス残業が強制される(男性/総務・人事・事務/47歳)
・残業しているほうがエライと刷り込むところ(女性/総務・人事・事務/28歳)
・残業代を、きちんと貰えなかった(男性/その他/43歳)
・サービス残業200時間(男性/その他/40歳)
・毎日帰宅するのが日付が変わった後でしたが、残業代の規定すらありませんでした。今はあるようです(女性/その他/38歳)
・残業代がきちんと計算されていなかった(男性/その他/48歳)
・残業代がいい加減(男性/その他/41歳)
・上司が残業時間を実際よりも過少に記録する会社で働いたことがある。4~6月には、「社会保険料が上がらないように、みんなを思って残業少なくつけといてやったから」と聞いたときは、これは危険だと思った(男性/コンピュータ関連以外の技術職/47歳)
・勤怠管理が一般社員まですべて出勤簿で時間の把握をしていない。そのため残業代請求不可。休日出勤の出勤簿への押印を恫喝し、させない(男性/公務員/41歳)
残業の話と似ていますが、休みがないという声も多数。
・定時に帰っている人がいない(男性/コンピュータ関連以外の技術職/33歳)
・週休1日で有給もありません(女性/その他/31歳)
・1年間以上週休1日で働いて、休日出勤も残業も、全く申請できなかった(男性/コンピュータ関連以外の技術職/49歳)
・休日出勤は当たり前だった(女性/その他/27歳)
・仕事の量と労働時間のバランスが全く考えられていない。8時間ではとても終わらない量の仕事を毎日課された(男性/その他/49歳)
給料が思っていたよりも少ない、というボヤきも散見されました。
・採用時に、聞いた給与と大きくかけ離れていた(男性/その他/44歳)
・聞いていた給料と実際に貰った給料の金額が違った。最低賃金より少なかった(女性/その他/40歳)
やけに上司が高圧的な態度をとるところから、“ブラック”と感じる人も多いようです。パワハラ、セクハラの横行にもつながります。
・代表者の一存で、社員の給与が下がるように評価基準を変えてしまう(男性/営業・販売/47歳)
・夜9時まで一人で作業させられ、横で社員がビールを飲みながら「早くしてくれないと俺が帰れない」と言われた(女性/その他/40歳)
・パワハラ。机を蹴飛ばされたり、罵声をあびさせられたりした(女性/その他/45歳)
・オーナーの好みに合わなければ、すぐ首を切る(男性/その他/34歳)
・営業本部長がノルマを達成できなかった課の課長を社員全員の見ている目の前で罵倒する(男性/コンピュータ関連以外の技術職/41歳)
・まったく意見を聞いてくれない。自分の思うがままの意見や行動をする(女性/その他/43歳)
・セクハラの横行(女性/その他/30歳)
厳しい労働環境に身をおいた結果、辞めていく人が多いのを目の当たりにすると、“あれ、もしかしてうちの会社、ブラック……?”と思う人も少なくありません。辞めていく理由を知ることも大切ですね。
・辞める人が多いこと(男性/総務・人事・事務/45歳)
・先輩社員が辞めていく(男性/コンピュータ関連技術職/40歳)
なかには「ブラックかどうかは個人のモチベーションの持ち方で判断がなされる。会社と自分の生活を考えれば、ブラックにもなるしまたならないこともある」(男性/その他/48歳)という声もあります。どうしても自分がやりたい仕事であれば、多少の忍耐や無理はきくのかもしれませんが、「有給が自由に使えない、残業代がつかない、体調悪くても出勤しなければいけないぐらい人が足りてない、成績で出世できるシステムじゃない、給料ボーナスが働いた分に見合っていない、退職金が0」(女性/その他/29歳)と、“どう考えてもおかしい”と思わざるを得ない声があるのも事実。その会社が自分に合っているかどうかを見極めるためには、できるだけ生の声を聞くしかなさそうです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年6月9日~2017年6月15日
対象:転職経験がある社会人の男女 計150名