男性社会で活躍する女性は、少なくありません。今回JOBRASS編集部は、男性の多い職場で働くことになった女性たち59名を取材。そうなった経緯は、皆“やりたいことを優先させた結果、偶然”というものでした。では、男性ばかり、女性が少ない職場で苦労したことはないのでしょうか? 女性たちの本音を聞いてみました。
基本的には、「特にない」という答えが大半。ただ、「お茶をいれるのは女性」といった時代から働いている人からは、
「当時は自動販売機やコーヒーメーカのレンタルのようなものはなく、来客はもちろんのこと男性職員にもお茶をいれるのが当たり前だった」(女性/その他/45歳)
「私の時代は男女の差が歴然とあり、損をしたと思った方が多かった」(女性/その他/43歳)
という声があがっていました。ただ、企業のなかにはまだまだ根強い「男性社会」を憂える声もあるようです。
「男性社会。男性は雑用は全くしないし昔からの古い体質の残っている会社。不公平なことはあっても得することはないです」(女性/総務・人事・事務/44歳)
「大企業ではなんだかんだで結局男性が昇進する」(女性/営業/39歳)
また、“女性ならでは”の悩みを訴える人も。
「女性が少ない分、合わない子と一緒になったとき、最悪でした……」(女性/その他/29歳)
「女性の同僚や先輩が身近にいないので、生理などでちょっと体調が悪いときやトイレに頻繁に行くときなど、なかなか訴えることもできない」(女性/総務・人事・事務/25歳)
こういった女性の悩みについて、「入社時は男性の割合が8割」だったというMさん(34歳)は、こう話してくれました。
「今は、うちの会社で採用されるのは、女性のほうが多いみたいです。人事によれば、多くしようとしているわけでもなく、結果的に女性が多いとか。逆に採用したい男性がいないってボヤいているくらい。
昇進について、私もちょっと感じたことはあります。同期でも、明らかに男性のほうがリーダーになるのが早かったりする。でも、先輩には女性で部長になった人もいます。ただこれも、採用のときの話じゃないですけど、結果的に男性ということも多いのかな、と、今は理解できる部分もあります。多少体に無理がきいて、論理的にものを考えることができる、といった人は、そもそも男性のほうが多いのかも、と。
女性がいないからこその悩み、ありましたよ! 女性が多ければくだらない愚痴の言い合いもできるけれど、少ないから相手がいないんですよね。例えば別に甘やかしてくれっていうんじゃなくて、『今日ちょっとアレだから体キツくて』ってボヤいて、『あーわかるー! 辛いよね』って共感してくれれば、女子の心って落ち着くものなんです(笑)。近くにざっくばらんに話せる女性の先輩もいなかったから、結婚とか出産についての相談もできませんでした。悩みとまではいえませんが、やっぱり雑談できる人がいるっていう環境には憧れますねー。でも、今はもう国として女性を登用しよう、みたいな流れじゃないですか。なので、今から就職する人はむしろ女性というライバルが少ない会社は、チャンスかもしれないですよね!」
会社選びのときに、やりたいことができそうか、といったことに加えて、男女比や年齢構成も調べてみて。また入ってみないとわからないこともたくさんあります。長く働くためには、機会を探して、ぜひその会社の先輩の話を聞いてみましょう。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年10月14日~2016年10月20日
対象:男性の割合が多い企業・業種・職種に就職した女性 計59名