「社会人になんてなりたくない……」と思っていても、大学を卒業し、働かなくてはならないときは刻々とやってきます。そして、社会は人とのつながりで成り立っているもの。どんなに会社員がイヤだといっても、経済にとって大きい会社が重要なポジションなのも、また事実。会社員だからこそいいことだってたくさんあります。
JOBRASS編集部では社会人1~2年目の男女118名に、「会社員だからこそ良かった、人とのつながり」ことを聞いてみました。
【学生時代にはなかった、職場(社会人)ならではの「人間関係に助けられたことや、会社だからこそできたこと」はありますか?】
・ある 41.5%
・ない 58.5%
「ある」と答えた人は全体の約4割。では、その内容は?
よく言われることですが、「親と上司は選べない」。学生時代までは、付き合う相手はある程度自分で選ぶことができますが、会社に入ったら、そうはいきません。そんな中で、上手に人と付き合っていくための“生き方”を学んだ、という声。組織の中に身を置かないと、なかなかわからないことです。
・学生の頃は、自分の好きなように人間関係を築けたが、社会人になると好き嫌いでは付き合い方を選べない。嫌いな人や、合わない上司との付き合い方を学んだ(女性/コンピュータ関連以外の技術職/25歳)
・学生の頃は嫌いな人がいても関わらなければ良かったが、会社だと嫌いな人にも話しかけたりしなければならない。そんな時に他の人が間に入ってくれて話しかけやすくなった(男性/研究・開発/23歳)
・学生時代は年の近い対人関係しかなかったが、社会に出てから幅広い年齢層の方と関わる機会ができ、自分になかった価値観や考え方を得ることができた(女性/金融関係/22歳)
ありがたさを感じるのが、ミスをした時の同僚や、上司のフォロー。その時の感謝の気持ちが、仕事を通じて自分を成長させることになるでしょう。
・ミスをした時に上司にかばってもらえた(女性/その他/27歳)
・ミスをして落ち込んだときに同僚が話を聞いてくれたり、共感してくれた(女性/コンピュータ関連以外の技術職/23歳)
・自分のミスを上司や同僚たちに助けてもらって、人とのコミュニケーションの大切さなどを改めて実感した(男性/その他/26歳)
困ったことや悩みごとが生じたとき、仕事としても、またプライベートなことであっても、人生の先輩がたくさんいる会社では、誰かしら相談相手がいます。
・しんどい時や困った時に上司から声をかけてくれて、何時間でも話を聞いてくれた(女性/コンピュータ関連以外の技術職/26歳)
・個人的な悩みなどにもアドバイスしてもらったり、仕事以外の人間的な成長を助けてもらえた(女性/総務・人事・事務/23歳)
・自分一人では解決することのできなかった問題を、他の人からの視点やアドバイスをもらい解決することができた(女性/その他/27歳)
・困った時に助けてくれる上司がいて、本当に良かったと心から感謝している。仕事をしていないと家にこもってばっかりで外の世界を見ようとしてなかったもしれない。だから今こうして仕事をしてよかったと思っている(女性/その他/25歳)
これも、組織ならではですね。思わぬ体調不良に見舞われたとき、カバーしてくれる同僚の存在は頼りがいがあり、安心して休むことができます。
・自分が体調不良でできない仕事をカバーしてくれたこと(女性/コンピュータ関連技術職/28歳)
・残業続きで疲れている時に、会社の先輩が手伝ってくれたこと。同僚がお互い頑張ろうと言って、コーヒーをおごってくれたこと(女性/その他/26歳)
・仕事を始めて同期ができて、仕事で落ち込んだ時はみんなで励まし合ったり、楽しい時はとことん楽しんだり、とても大切な存在に出逢うことができた。おかげで辛いことも乗り越えて来れました(女性/総務・人事・事務/25歳)
その他、「技能の習得ですね。上司とのいい人間関係なしにはあり得ませんでした」(男性/研究・開発/27歳)という声もありました。社内での人間関係が自身のスキルアップにもつながるというのも、会社員ならでは。お金を稼ぐだけならフリーでもできますが、こうした“チーム”で何かを成すのは、会社員の醍醐味。そこでの出会いが、その後の人生にとって大切なものになるかも……と考えると、就職活動での企業選びも、ちょっとおもしろくなってきそうです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年9月16日~2016年9月26日
対象:社会人1~2年目の男女 計118名