「ブラック企業」という言葉はすでに現代で浸透し、2013年には「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10入りも果たしました。主に従業員に対して劣悪な環境での労働を強いる企業のことを指しますが、広義では「入社を勧められない企業」のことを表す場合もあります。
同じ会社でもブラック企業だと感じるかどうかは、人の考え方によって違ってきます。では、就活生から見て、ブラック企業だと思うポイントは一体どこなのでしょう? さっそくアンケート調査を実施し、ランキング形式でまとめてみました。
Q.最も「ブラック企業だ」と思うポイントはどこですか?
1位:残業代が出ない(52.0%)
2位:残業・休日出勤が多い(37.3%)
3位:飲み会など就業後の拘束が多い(4.5%)
4位:顧客からのクレームが多い(3.4%)
5位:上下関係が厳しい(2.8%)
調査結果によると1位・2位とも残業についての不満であり、合わせると全体の約9割を占めるという結果になりました。就活生の多くが「残業」に関する懸念を抱いていることがうかがえます。
安倍政権が成長戦略の目玉の一つとして打ち出している「残業代ゼロ法案」。労働組合など各方面から強い批判が高まる中、政府与党は9月末から始まる秋の臨時国会での成立を目指しています。
再び注目が集まるこの法案、実はいまいち理解できていない人も少なくないのでは?「残業代ゼロ」法案(正式名称は「日本型新裁量労働制」)とは、社員の労働時間の規制をはずして仕事の成果などで賃金が決まるようにしようとする動きのこと。「仕事が遅く、時間が長くかかった人のほうが、賃金が高くなる」という状況がなくなり、生産性が向上することが期待される一方、サービス残業が合法となってしまうという懸念点もあると言われています。
現在、この制度が適応されるのは「年収1075万円以上の高度な知識を使う専門職」とされていますが、今後は一般社員にまで拡げることを検討しているそう。これからも「残業」については様々な議論が展開されることが予想できるでしょう。就職活動中のみではなく、社会人になってからも、働き方やキャリアを自らに問うべき場面が増えていくのかもしれません。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース2016調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年2月10日(火)~2015年2月13日(金)
対象:2016年度卒予定の就職活動生177名