2022年の日本の総広告費は、過去最高の7兆1,021億円(日本の広告業界のトップ企業である電通が、毎年2月に発表する「日本の広告費」)。前年比104.4%のプラス成長でした。
インストリーム広告を中心とした動画広告需要は前年に続き高まっており、デジタルプロモーションの拡大も市場の成長に寄与した。好調なインターネット広告費により、2022年の総広告費は増加しました。
インターネット広告費だけで3兆円を超えておりこの先ますます成長が見込まれるインターネット広告は需要の高さがうかがえる結果となっています!
今、広告業界で最もホットなネット広告業界、志望動機を書くにはどういった点に注意したらよいでしょうか。考えてみましょう。
(※こちらの記事は、2016年7月7日に公開したものを更新しています。)
〈ダイジェスト〉
1.インターネット広告業界とは?
2.インターネット広告業界の仕事
3.インターネット広告業界の主な企業
4.【企業別例文あり】インターネット広告業界の志望動機
ー(ⅰ)サイバーエージェント
(ⅱ)GMOインターネット
(ⅲ)DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)
2023年2月発表の「日本の広告費」によると、インターネット広告費は、7兆1,021億円。これは、インターネット広告媒体費と広告制作費から成ります。インターネット広告費は、インストリーム広告を中心とした動画広告需要は前年に続き高まっており、デジタルプロモーションの拡大も市場の成長要因であるとされています。
社会のデジタル化を背景に日常でインターネットに触れていない日が無いということからこの先インターネット広告は成長していくとみられています。
ネット広告には、従来型の広告にはなかった特徴があります。
・ターゲティング
ネット上には様々な情報が保存されているため、それらの情報を基にして制度の高いターゲティングを行うことができます。サイトに登録したときに、趣味や嗜好、属性情報を登録することがありますが、それらがデータベース化され、ユーザーのニーズにマッチしたターゲティング、広告配信を行うことができるのです。検索エンジンに入力したキーワードや閲覧しているサイトの内容等に応じて、ユーザーへの訴求性が高い広告が表示されるといったこともできます。
・インタラクティブ
従来型の広告は発信者が発信したものに対して、「見る」ことで完結していました。インターネット上では、ユーザーが能動的にアクションすることができるので、従来型のマスメディアではできなかったコミュニケーションを相互にとることができます。
・効果測定が容易
広告の効果の分析も簡単でスピーディーになります。広告の表示、クリック回数だけでなく、サーバーのアクセスログを分析することで、広告が表示された回数、時間帯による変動、閲覧した長さはどの位か、といった情報を簡単につかむことができます。
こういった特徴をうまく利用することによって、それほど多額の費用をかけずに、自社の顧客層に絞ったターゲットに、訴求性の高い広告を打つことができるようになります。今では、インターネット広告に向かないカテゴリ―はなくなっています。どんなカテゴリーの企業であれ、どんな大きさの企業であれ、一番ふさわしい広告を出すことができるのです。
インターネット広告の営業は、広告の内容だけでなく、どういった形式で、どのようなターゲットにうつか、といった内容も提案していくことになります。インターネットの世界はどんどん新しいものが生まれている業界ですから、広告に使える技術もどんどん増えています。
・営業
広告主であるクライアントに広告の提案をし、発注を受けます。ネット広告媒体の広告枠を確保するのも営業の仕事です。
・サービス開発
効果的な広告を実現するために新たなサービスを開発します。広告の効果を実験・検証しながら、より効果的な広告を制作します。
・マーケティング
クライアントの商品やサービスの市場分析を行い、クライアントの問題解決のために働きます。
ネット広告業界の主な企業を見てみましょう。
・サイバーエージェント:3,713億6,200万円(2017年12月期売上高)
ネット広告最大手企業です。アメーバブログ関連事業、インターネット広告代理店事業が柱の企業です。
・GMOインターネット:1,542億円(2017年12月期売上高)
インターネットインフラ、インターネット広告・メディア、インターネット証券、モバイルエンターテイメントをメイン事業としている大手通信企業。他にもドメイン名登録事業やレンタルサーバー事業、仮想通貨事業も行っています。
・DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム):2,083億4,200万円
インターネット広告会社。博報堂DY子会社、2016年10月にはアイレップを経営統合。
・オプト:826億5,200万円(2017年12月期売上高)
ネット広告の専業代理店、不動産、金融分野などが得意。データベース事業でも成長しています。
・セプテーニ:723億7,500万円(2017年12月期売上高)
インターネット広告代理店。販促支援やコンテンツ配信展開する会社群を子会社にもっています。ヤフーも出資している企業です。
インターネット広告業界の志望動機を書く際には、まずは、なぜその企業なのかを明らかにしましょう。その後で、自分の経験を交えながら発展させましょう。そのためには、業界研究、企業研究は不可欠です。その企業でなくてはならない理由を述べるようにしてください。
インターネット広告業界の企業から内定をもらった先輩方の志望動機を挙げておきます。参考にしてみてください。
・サイバーエージェント
「私は社長になりたいと思い、御社を志望しました。様々なサービスがありますが、それぞれに対するユーザーの思考は違うと思います。それらを学ぶことで新たなウェブサービスを作る際に、訴求性の高いサービスをつくることができます。ニーズに合うユーザーにとってもより良いサービスを作れるようになりたいと思っています。サイバーエージェントは、グループ会社内にも様々なサービスを持っており、異動希望も通りやすいため、様々なサービスを使う異なるユーザーの思考が学べるとうかがいました。また、若手に大きな裁量権を与えてくださるとも聞きました。私は、新規事業を提案して、子会社をつくり、社長になりたいと思います。」
・GMOインターネット
「私は、ITエンジニアとして切磋琢磨しながらより良いサービスを生み出していきたいと思っています。御社のサービスを、今までユーザーとして使ってきました。優秀なエンジニアの方々が働いておられ、社風も自分に向いているのではないかと思っていました。会社説明会に参加し、実際にそうであると思えました。長く働いていける環境、教育体制が整っているという点にも惹かれました。私も、御社で日本一になりたいと思います。」
・DAC(デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)
「御社の旅行に特化した広告会社で、自分の語学力を活かした仕事がしたいと思い志望しました。この就職活動を通して、御社の、社員の方の雰囲気と会社の雰囲気にとても魅力を感じました。社長ご自身が、人を大切にする方で、かつユニークな方でとても魅力的でした。広告を通して人と人の出会いや繋がりが生まれるのが素敵だなとも感じるようになりました。」
これから先もますますの成長を見せるであろう需要の高いインターネット広告業界ですが、就活の対策自体はほかの業界と特別違う部分というのはありません。
業界研究や企業研究をしっかりとしましょう。
また、インターネットはすぐに新しいものが生まれ、使える武器がどんどん増えていく反面、情報についていけないとおいて行かれてしまう可能性もあります。情報収集を綿密に行い、最新の情報に対するアンテナを常に持つように意識しましょう!