就職活動を始めて、やっと面接にこぎつけたと思ったら、意地悪な質問にあって答えられず悔しい思いをした! ということがままあります。先輩たちもそんな面接を乗り越えて内定を勝ち取ってきたのです。どんな質問でも、準備をしておけばそんな悔しい思いをしなくてよいはず。そこでJOBRASS編集部は先輩たちにどんな質問をされて困ったのか、きいてみました。どのような対策ができるかも挙げてみますので、参考にしてみてください。
面接の過程で、自分のことをきかれているのだけれど、突然聞かれると詰まってしまうような質問があります。あなたのことをより深く知るための質問なのですが、準備ができていれば困ることはない質問です。どんな質問があったでしょうか。
・文学部女性
自己紹介をしているときに、「自分を動物に例えるとなんですか?」と突然聞かれて、詰まってしまいました。
解説:この質問は、実は割とよくされる質問です。動物や食べ物等、何かに例えさせることで自分をどこまで客観視できるかを測っているともいえます。自分の長所や短所、特徴を把握できていれば、関連付けはそれほど難しくありません。自分研究をする際に、例えるとしたらなんだろう?と考えておくとよいかもしれません。
・商学部男性
「友達は多いですか。」と聞かれ、漠然としすぎていて困りました。「少なくはないと思います。」と答えましたが、もうちょっと別の答え方をして、発展させられたら良かったと思います。
解説:友人関係を尋ねる質問は、コミュニケーション能力をみている質問だと思います。素直に返して構わないと思いますが、「友達は居ません」とか、何百人もいるといった、極端な回答に走るのはやめましょう。「とても大事な親友が2人います、もちろん、サークルや学校の友達はたくさんいますが、親友は2人です。」といった形で、かえすことができるかもしれません。
・経済学部男性
「貯金はいくらありますか」と聞かれて、全くないだけでなく、奨学金を借りていてマイナスだったので、答えるのに困りました。
解説:金銭感覚や将来設計を知りたいと思うのかもしれませんが、就活生であることを考えるとそんなにたくさんの貯金があると思う方はあまりいないはずです。奨学金を借りていることも含めて、正直に答えてもよいのではないでしょうか。むしろ、きちんと就職して返していきたいというのは、本気度が出てよいかもしれません。
・理学部男性
「あなたの好きな短歌を教えてください」ときかれたけれど、短歌に興味がなく、何も思いつかず、困りました。
解説:この場合は、「不調法なので短歌にたしなみがなく申し訳ありません」といった形で正直に言うしかありません。自分の守備範囲外のものを知ったかぶりするよりは、潔く認めた方が好印象です。
業界のこと、志望企業のこと、志望度等をきかれるのは、その企業や就職への本気度を知るための質問であることが多いようです。
・電子工学科男性
「この会社の悪いところはどこだと思いますか」と聞かれたけれど、OB訪問をしていなかったので答えられませんでした。
解説:この質問は、企業の志望度合いを測るために、問われるようです。きちんと調べていないと答えられない質問です。他社と比べたりして分析している必要もあります。真剣にその企業に就職したいと思っているなら、悪いところ、弱みといった点も把握しているはずだと思われます。企業研究をする際には、悪い点、弱みも確認しましょう。
・教育学部女性
「当社は第一志望ですか」と、第一志望ではない企業できかれて、困りました。
解説:この質問も、よくきかれる質問です。この質問には、やはり「御社が第一志望です」と答えましょう。第一志望に通るとは限りませんし、気持ちが変わることはありえます。内定辞退もいろいろな形で可能です。ここで、他の企業が第一志望だというのなら、なぜその企業を受けに来ているのかわからないといわれても仕方がありません。
・社会学部女性
「仕事と恋人、どちらを選びますか」と聞かれて、「仕事」以外の答えは、就活をしている時にはありえないんじゃないかと思い、むっとしました。
解説:就活中なので、むっとしても顔には出さないようにしましょう。今の時点では当然仕事と答えるでしょうけれども、先のことはわからないものです。状況によっても変わることですから、相手が望む答えをいう方が得策の質問です。
個人的なことや、なぜそんなことを聞くのかわからないような質問をされるのかわからないことがあります。人事の人によると、決まりきった質問ばかりだと準備してきたことをきちんと答えるだけで本人の人となりがわからないから、意表をついた質問をすることがあるそうです。面接の質問を想定して、準備する際には、理想像を語るだけではなくて自分の人となりをわかってもらえるような回答を準備するとよいかもしれません。それでも、予期していないことを聞かれることはあると思います。そんな時には、返答の仕方を見られていると思うことにしましょう。先輩たちがきかれて困った質問にはどんなものがあったでしょうか。どのように答えられるかもみてみましょう。
・経済学部男性
「君は随分濃い顔をしているね。」と言われたので、「そうなんです。よく外国人と間違えられるだけでなく、何語かわからない言葉で異国の人に話しかけられることもあります。」と返したら、「なるほど。」と言われて軽くスルーされました。
解説:個人的なことを聞かれたとムッとすることなく、素直に受けて経験を話すのはコミュニケーション能力の高さを示すものだと思います。斜め上を行く返答だったために、スルーされたのかもしれませんが、決して悪印象にはなっていないはずです。
・農学部男性
「タケコプターをいくらで売りますか」と突然きかれて、考え込んでしまいました。
解説:こういった意表をついた質問には、即答できなくても仕方がありません。ただ、「そうですね……」と返しながら、理由をつけられる回答をする必要があります。例えば、「100円です。子供たちでも買える金額でないといけないと思うからです。」といった形です。その後、さらに展開していく可能性もありますから、自分なりに整合性のある回答ができるよう気を付けましょう。意表をついた質問のシミュレーションをしておくのは、役に立ちます。
・法学部女性
「今までで一番悔しかったことを教えてください」といわれ、学生時代の経験を話していたら、当時のことが蘇ってきて、思わず泣いてしまい、困りました。
解説:泣いてしまうのは、自分の中で消化できていない証拠かもしれません。マイナスの経験を問う質問はままありますが、そういったマイナス体験をどのように克服したのかという点がポイントになります。悔しかった理由、どのように消化して、自分の中でプラスにできたのかという形で話した方が、前向きです。こういった質問に対応できるよう、自分の経験の中から、経験自体はマイナスだけどプラス思考に変えられたものを選んで話すようにしましょう。
・教育学部女性
「日本国内にカラオケ店は何店舗あると思いますか」ときかれて、そんなこと知らない、と頭が真っ白になりました。
解説:こういった質問は、カラオケ業界の企業でない限り、正確な数を把握していることを求めてはいません。自分なりに論理立てて、回答することができるかどうかが重要です。自分の住む町に何店舗あって、人口がどのくらいだから、日本全国だとこのくらいの数だと思う、という形で説明できれば問題ありません。