「最終面接で落ちることはない」というのは、もはや都市伝説。 今はバンバン落とされる……!? でも、どのくらいの割合で落とされるものなのでしょうか。JOBRASS編集部では、採用担当者428名に最終面接で落とすことはあるかどうかを聞いてみました。
【最終面接で落とすことはありますか?】
・ある 33.9%
・たまにある 34.6%
・ほとんどない 21.2%
・全くない 0.0%
その結果、「全くない」は0%!「ある」「たまにある」の合計が68.5%と、約7割の企業は「最終面接で落とすことはある」と回答しました。
では、最終面接で落とすことが「ある」「たまにある」企業の理由は?
もっとも多かったのが「限られた採用枠しかないから」というもの。それまでの面接官とは異なり、最終面接では上司や経営トップが直々に面接することが多いため、「本当に自社にとって必要な人材か」を見極めるべく、最終面接には採用枠より多めに呼ぶものです。
・最終面接は採用者の1.5倍程度呼ぶので(男性/その他/55歳)
・人数制限があるときはしょうがない(男性/会社経営・役員/55歳)
・決まっている採用人数の中での相対評価ですから(男性/総務・人事・事務/37歳)
・厳密に採用枠というものが有る。情に流されるわけにはいかない(男性/研究・開発/52歳)
・基本的に採用人数以上に最終面接者をえらぶので、落ちる人間は常に出る(男性/公務員/47歳)
・最終は上司や経営トップが決定するので(男性/出版・マスコミ関係/40歳)
・面接官が異なるから(男性/総務・人事・事務/54歳)
・上司の判断(男性/その他/45歳)
最終面接では、特に「もしこの人材が自社に入社して、うまくやっていけそうか」を判断。能力などは履歴書やこれまでのアピールから採用担当者が判断できても、トップからみた“自社との相性”が判断されます。
・会社に合わないと感じたとき(男性/総務・人事・事務/44歳)
・社風に合わない場合(男性/その他/43歳)
・適正診断の結果(男性/その他/49歳)
・性格が合わなさそう(男性/コンピュータ関連以外の技術職/41歳)
・従業員とコミュニケーションを摂れる人を採用(男性/その他/53歳)
「最終」ということは、合格させれば「内定」。一緒に働く仲間として、やる気がみられなかったらイヤですよね。採用担当者は、最終面接には、もう働く気満々で臨んで欲しいと思っています。
・仕事に対応できないと判断したから(男性/その他/51歳)
・やる気が見えない時(男性/その他/53歳)
・能力があると思われていたのに、そうでないことがわかったとき(男性/その他/48歳)
・最終的には本人の意気込みが重要な要素になるのでは!?(男性/その他/46歳)
・可能性を見つけ出せなければ落とす(男性/その他/53歳)
面接でのやりとりは、すべて記録され、最終面接を担当する役員に報告されています。そこで齟齬が生じたらNG。
・身辺調査したら良くないことが見つかったとき(男性/研究・開発/47歳)
・嘘つきが、判明したとき(男性/その他/71歳)
・一貫性のない対応(返事)が見られた場合(男性/その他/40歳)
・前回の面接時と自己主張が違った時(男性/総務・人事・事務/51歳)
・矛盾が生じた時(女性/その他/29歳)
・ウソがわかるときは落とす(男性/コンピュータ関連技術職/35歳)
一度や二度ではわからなくても、だんだん見えてくる人間性で「自社には合わない」と判断し、落とす場合があるようです。学生も「最終だし……」と油断していることが多いらしく、「最後に別の一面がのぞく場合がある」という声が散見されました。
・一度や二度では分からないところもあるが人間性を一番見ていると思う。正直かどうか、素直かどうか、といった感覚が合わない人は落とす場合がある(男性/研究・開発/52歳)
・第一印象とあまりにも違うとき(男性/総務・人事・事務/43歳)
・安心して本性が見えてしまった時(男性/コンピュータ関連技術職/54歳)
・最後に変な面を見て心配が出た時(男性/金融関係/48歳)
・最後に本音が出ることがある(男性/その他/44歳)
最終面接で、「どうせ受かっても来ないし……」といった態度が見え隠れする場合や、妙に話が上手くなりすぎている学生はマークされるようです。
・二股三股をかけていて、誠実さが感じられないとき(男性/その他/55歳)
・変になれはじめる(男性/営業・販売/49歳)
・話がへたでも一生懸命自分の言葉で伝えようとする人は落とさない、反対に面接なれしてる人は考えてしまう(女性/その他/36歳)
・そつのない対応に、疑問を感じたとき(男性/総務・人事・事務/45歳)
自分を偽って内定を獲得したとしても、入社したらイヤになってしまう確率が高いでしょう。すべての面接において、誠実な態度、自分の言葉でホンネを話しているかどうかが大切ということです。最終面接も気を抜かずに臨みましょう。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年4月7日~2016年4月12日
対象:企業の採用担当者 計428名