面接に臨む際の身だしなみ、マナーなどは、ほぼマニュアル化されているといっていいでしょう。でも、それ以外に独自のチェックポイントはないの? 採用担当者がこっそりチェックしているポイントとは? JOBRASS編集部では、採用担当者428名に聞いてみました。
【独自(自社の、あるいは自分だけの、どちらでも)だと思われる採用基準がありますか?】
・ある 47.0%
・ない 53.0%
半数近くの担当者が、自分なりのチェックポイントがあるという結果に。では、多かった順にみていきましょう。
■協調性
もっとも多かったのが「協調性」。個別の能力が高くても、会社という組織では、さまざまな人とうまくやっていく必要があります。
・相手を思いやる配慮を感じられるか(男性/その他/61歳)
・採用して、みんなとうまくできそうかどうか(男性/総務・人事・事務/66歳)
・協調性があるか(男性/総務・人事・事務/64歳)
・長く職場になじんでいけそうかどうかを見極めるようにしていた(男性/その他/68歳)
■自分で考えられる力
大学で何を学んできたかといった知識レベルのほか、“自分で考えて動けるかどうか”を重視するという声も多く見られました。
・(能力ではなく)「やる気」と「自分で考えることができるか」を計る(男性/総務・人事・事務/58歳)
・理解力が有り、能動的な人(男性/コンピュータ関連技術職/40歳)
・自ら考えて行動できるかどうか。単に頭が良いだけでは困る(男性/その他/71歳)
・信念が感じられる受け答え(男性/その他/75歳)
■「自分が知らない」こと、Yes/Noがはっきり言えるか
学生が、自分ができることをアピールするのは当たり前。そうではなく、「何ができない」ということを自覚していることも重要のようです。
・知っていること知らないことを明確に答える(男性/その他/66歳)
・Yes、Noがはっきり言えるか、自己主張ができるか(女性/その他/47歳)
・きちんと自分の非を認めるか(男性/公務員/35歳)
■コネ
なかには密かに「コネ」をチェックしているという担当者もいました。
・理系社員は特定の大学の研究室の紹介、文系社員も会社とのパイプ。それと男女問わずお得意さまからの紹介や有力な議員の紹介など(男性/その他/64歳)
・身内の推薦(男性/出版・マスコミ関係/40歳)
■オリジナリティ
おもしろさ、ユニークさをもっている学生も貴重です。
・おもしろい(男性/営業・販売/42歳)
・オリジナリティがあるかないか(男性/研究・開発/47歳)
■リーダー性
リーダーをやっていた、という人はチェックの対象になります。もちろんやっていない人が不利というわけではありません。
・部活動などのリーダー経験者は人をまとめるのが上手なので若くても仕事を任せられる(男性/その他/73歳)
■忠誠心があるかどうか
学生までと違い、就職するにあたっては、ある程度の“忠誠心”も持っていてもらわなくては困るという声も。
・忠誠心(男性/その他/67歳)
・奉仕する精神があるかどうか(男性/総務・人事・事務/54歳)
■笑顔
案外多かったのが「笑顔」。本心から笑っているかどうか、というところがポイントのようです。
・笑顔(男性/営業・販売/42歳)
・歯を見せて笑顔を見せること(女性/総務・人事・事務/48歳)
・笑顔が自然に出るか(男性/その他/32歳)
■挨拶
挨拶が大切なのは言うまでもないことですが、「門から」「受付から」など、担当者によっては“面接の扉の前だけ”でなく、敷地内の行動すべてをチェックしています。
・門からの態度・挨拶ができるか(男性/公務員/28歳)
その他、一風変わったところでは「ウィンクができるかどうか(男性/研究・開発/43歳)」などという答もありましたが、実は圧倒的に多かったのは「教えない」というものでした。それはそうですよね……。教えてくれた採用担当者に感謝しつつ、面接では「笑顔」「挨拶」を踏まえたうえで、「自分の言葉」で語り、また「協調性」のアピールを忘れずに!
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年4月7日~2016年4月12日
対象:企業の採用担当者 計428名