面接では基本的に面接官と就活生の間で質疑応答が行われ、その職種等に対する資質や適合性を面接官が判断するために行われるものです。逆に考えれば、就活において最も自分自身をアピールすることのできる場と言えるでしょう。
面接の様々な形式には、「集団面接」「グループ面接」「個人面接」があります。集団面接の場合、就活生と面接官がそれぞれ2名以上の形式です。そこで面接官が見出すのは、
・尊重性:人の意見を聞き入れているか
・協調性:周囲に気配りが出来ているか
・対応力:質問に対して的確なコメントを答えられているか
といったような事柄です。
次にグループ面接の場合、面接官が2名程度に対して面接する人数は5名以上で行われます。集団面接と同じように、テーマに沿ってひとりひとりにそれぞれの意見を聞くことも多いでしょう。グループ面接において面接官が見出すのは、
・コミュニケーション力
・積極性
・協調性
・個性
などの項目です。
そして個人面接は、面接官が1~2名以上に対しこちらは自分1人で向きあう形の面接です。個人面接において、面接官はゆっくりと時間をかけて就活生を見つめていきます。どのような性格の人間で、どのような能力を有しているのか。あるいは、個人の考えている事を全て詳細にわたって見出そうとするでしょう。
集団面接やグループ面接では沢山の応募者を一度に選考し、自社に合った就活生だけを一気に絞っていきます。主に序盤の面接で行われるケースが多く、気を引き締めてしっかりと面接に対する準備を行っておくことが重要です。
面接では、事前に受け答えなどを準備しておかないと、あっという間に何も出来ず終わってしまうかもしれません。
「どのような姿勢で臨めば良いのか?」
「面接官はどのような意図があって質問しているのか?」
こうした内容を理解し、面接官の印象に残る自己PRを行うことが大切です。特に複数の就活生が一度に会する手段面接やグループ面接では、この自己がより重要度を増すでしょう。なぜなら複数名の自己PRの中で自分に興味を持たれなければ、「その他大勢」として見られてしまうからです。周囲の自己PRに埋もれてしまえば、その先の選考へ進むことは難しいでしょう。
集団面接やグループ面接における一番の特徴は、話せる時間が限られていることです。ひとりひとりの時間が短いため、事前の対策が重要となります。いかに限られた短時間で自分をアピールできるか。長々と話してしまえば、周囲への配慮が足りないと思われてしまうでしょう。場面に応じて適切な受け答えを行うことは、選考において重要なポイントなのです。面接官の意図をすばやく察知して、自分の考えをスピーディにまとめ、簡潔に答えていかなくてはなりません。
面接とは、人と人とのコミュニケーションの場です。気の持ちようで、面接の結果が左右されることは往々にしてあります。面接前には自信を持って、
「絶対面接は上手くいく。自分が選考を通過できなくて、他に誰が通過できるのだ!」
と思う程度に気持ちを高めて臨むと良いでしょう。就活していると、誰しも壁にぶつかって上手くいかないことがあります。むしろ、そういう場面の方が多いかもしれません。そんなとき、気持ちを前向きに保てることはとても重要です。
大勢の就活生と対峙している面接官は、本人の顔つきや声のトーンから、その人の就活が上手くいっているか否かが大体分かると言います。ですから、面接に臨む時は自分の気持ちを高めましょう。上手くいってない時は、気持ちを切り替えて明るく前向きな自分を作りだして臨んでみてください。不安そうな雰囲気は相手にも伝わり、あなたの魅力は半減してしまいます。
集団面接やグループ面接では、ときどき驚くようなエピソードで自己紹介する就活生がいます。例えば、「海外旅行先で財布を落とし、現地で路上パフォーマンスをして見物客のカンパで滞在費を作って過ごした」とか、「自分は地元では有名人で、ファンクラブもある」など。そのような話を聞いていると、自分の自己アピールに対する自身が喪失されてしまうかもしれません。
しかし、何も悩む必要はありません。自分の経験とそこから得たものを端的に伝えて、自分自身を評価してもらえば良いのです。面接会場は自慢話をする場ではなく、個人の経験から学んだ対応力やその結果どのような成長をしたのか、今後の自分はどうあるべきかを伝えるための機会です。
また、自分の自己アピールと似たような回答を、先に他の就活生から言われてしまうこともあるでしょう。それでも焦る必要はありません。例え似ていたとしても、裏付けされた経験やストーリーはあなただけのもの。面接官も、それは十分に理解してくれるはずです。問題はどれだけ具体性を持たせ、面接官に伝えることができるかです。
グループでも、受け答えの間は1対1。周囲の就活生を気にしすぎず、落ち着いて臨んでください。ただし時間など、周りに迷惑とならない配慮を忘れてはいけません。