就活をスタートするにあたり、色々と準備することがありますよね。自己分析や業界研究・企業研究、面接対策、SPI対策など……
今回は、選考の一つ「グループディスカッション」についてお話します。
グループディスカッションとは――
個々のコミュニケーション能力が試される重要な場です。その会社の業界や業種によっても評価基準や、題材は異なりますが、基本的な「必ず見られるポイント」は存在します。
では、どういう点に気を付ければ高評価が得られるのでしょうか。
一般的なグループディスカッションでは就活生を4~5人、多くても7~8人程度にグループ分けし、複数の面接官が参加するスタイルをとります。評価はそれぞれの面接官が個別に行い、後で互いの評価を突き合わせることが多いようです。その評価方法は主に個人に対する絶対評価となっていて、グループ内での相対評価によって順列が決まることは稀でしょう。相対評価ではグループごとに人材の質のバラつきが発生した場合に不公平が生じやすいためです。
多くの企業が採用に際して「コミュニケーション能力の高さ」を求めています。しかしこれは単に協調性の有無、自己アピール力の強さ、または自分の意見を押し通すための議論力などとは全く次元の異なるものです。
多くの企業が求めるコミュニケーション能力とは、「その場にいるメンバー全員から最良の結論を引き出すために貢献する能力」です。その場を構成するメンバーや話の流れによって進行役になったり、あるいは聞き役に回って誰かの意見に適切なアイディア提案を行ったりと、貢献のスタイルには様々なものがあります。その場に合わせて自分が演じるべき役割を見抜き、それを実行できればコミュニケーション能力の上級者と言えるでしょう。さらに「この人と話をしていると気持ちがいいな。いいアイディアが次々にひらめくな」という印象を周囲に与えることができればベストです。
グループディスカッションにおいて「相対評価ではない」ということを意識しておくことは非常に重要です。過剰なライバル心や遠慮する気持ちを持ってディスカッションに臨むのは、あなたにとってマイナスに作用する可能性があります。
いくつかのポイントを挙げてきましたが、最後に「これだけはやってはいけない」というポイントを一つ指摘しておきましょう。それは「面接官の評価の邪魔をしないこと」です。面接官は、その場にいる全員を客観・公平に評価したいと考えています。そういう場で調子に乗って自分の意見を主張しすぎたり、人の意見を遮ったりする人がいると評価の邪魔にしかなりません。
中にはディスカッションを台無しにする、いわゆる「クラッシャー」というタイプの人がいます。空気が読めない人、読もうとしない人、根底から勘違いしている人……こういうクラッシャーがメンバーに混じっていると、場の雰囲気は盛り上がらないどころか、最悪なムードに。しかし、状況に恵まれない中でも、あなたがどのような行動をしたかということはしっかり面接官に評価されるはずです。悪い空気に流されず、できる限りの努力を惜しまないことが最良の評価を得るためのポイントでしょう。