学生にとっても、企業にとっても、「志望動機」は重要。学生にとっては熱意をアピールする大切な場なのですが、数多の学生に接する採用担当者にとっては、「またそれか……」というようなことも多いもの。では、どのような志望動機が採用担当者の「記憶に残る」のでしょうか? 珍動機あり、熱い動機あり……体験談を聞いてみました。
そもそも、志望動機は相手の心に響かせなくてはいけません。採用担当者107名に、「記憶に残った志望動機の有無」を聞いたところ、ある人が約4割という結果になりました。
【記憶に残った志望動機はありますか?】
・ある 37.4%
・ない 62.6%
志望動機は、ユニークであれば採用担当者とも話が弾むことでしょうが、何も「人と違う」ことや、「突飛」であればいいというわけではありません。……ということを踏まえ、みんなの「動機」をみてみましょう。
見抜かれている!「ビッグマウス」
「最初っからものすごく自分を売り出してきた。ほとんどビックマウスで、とてもそんな仕事ができるような感じがしなかったが、
上層部が面白がって採用してしまった。結果は1か月で自主退社。笑いました」
「志望動機と希望職種があまりにもずれていた」
「私の言動を見てください」
着眼点はそこか!
「ここの社食を食べたい」
「他県の人間でお城が好きで姫路城の見える所で働きたい」
それ言う…?
「この会社をぶっつぶしたい」
「起業するための踏み台」
「製造業ですが当社で作っていない設備を一生懸命志望動機として語る学生。面白かった」
切羽詰まってます
「あまりに高額な実母の借金返済のため」
「恩」
「うちの会社の製品で命拾いしたので」
記憶に残り、面接でもポイントが高いのは、「なぜその会社」なのかを“本気で”伝えるものです。例えば以下のようなものが挙げられます。
なんだか格好いい
「父親が競合会社の管理職として働いており父親を超えるために当社を志望した」
とにかく惚れ込まれていることがわかる
「この会社に入るために就職活動をしてきましたという志望動機」
「扱っているパンやお菓子の大ファン」
「会社の事業内容に惚れ込んでおり情熱的なPR」
「御社と運命を共にしたい」
その会社で「上」を目指す/具体的な夢を視野にいれている
「トップになってこの町を元気にしたい。 そのためには努力を惜しまない。」
「商品担当になって自分の名前を付けた商品を作りたい」
「自分の地元にこの会社を誘致したい」
その他、その会社が「人のためになる」ことを熱く語ったり、自身の経験に絡めたオリジナリティーある志望動機は記憶に残りやすいようです。なお、上記の志望動機は、あくまでも「記憶に残っている」ものであって、「面接を通過した」ものではありません。ちなみに、ある採用担当者は、
「どのみち採用する人数は決まっているので、話にならない人は、料理やスポーツ、趣味といったことを聞いて、褒めて終わりにします。シュンとして帰られるよりは、話を盛り上げて、とりあえず“話ができた”という満足感をもって帰ってもらったほうがいいからね」
と明かしていました。学生が「話が盛り上がったから、手応え有り!」と思っていても、実際面接に落ちてしまうケースがよくあるのは、こういうことなのかも。「記憶に残す」ことが目的ではなく、自分の心から湧いてくる志望動機を語ることこそが大事ということですね!
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年9月25日(金)~2015年9月28日(月)
対象:企業の採用担当者 計107名