自己PRのエピソードとして、サークルや部活、研究、コンテストの経験から「負けず嫌い」を強みとしてアピールする学生は多くいます。
負けず嫌いであることは、成績を常に求められる営業職には特に求められる力でアピールとして、とてもよいポイントです。
しかしただ「負けず嫌い」をアピールすると、人事担当者に「周りとうまくやっていけるのか」「協調性はあるのか」不安に思われてしまう可能性もあります。
そのため、負けず嫌いを利用したアピールは注意点が必要です。今回はそんな「負けず嫌い」をうまくアピールするための自己PRの作り方、注意点を解説していきます。
負けず嫌いをアピールすることを考えている方はぜひ参考にしてみてください。
まずは、負けず嫌いの本来の意味を知っておきましょう。
【負けず嫌い】(大辞林より)
人に負けることが嫌いでなにごとにも頑張るさま。また,そのような性質の人。
▼類語: 気の強い、強気な、勝気な、積極的な、アグレッシブな、自信家
ビジネスシーンで求められる負けず嫌いとは次の通りです。
○向上心|社内外で成績が芳しくなかった場合、上回るために努力・行動する
○志向性|積極的に自己主張をし、周りに影響を与える
○目標を達成するために努力を惜しまない
負けず嫌いをアピールする上で、大切なポイントは、「競争相手(ライバル)の存在」に対して「どのような思い」から、「どんな行動」にうつり「結果はどうだったか」を伝えていくことです。
次に「負けず嫌い」をアピールするときの注意点についてお伝えしておきます。
1. 独りよがり/自分勝手に動くというイメージにならないようにすること
「負けず嫌い」という言葉は、上記に書いたように類語は「勝気な」「自信家」「気の強い」というイメージを与えます。営業職のような成績を競い合うような職業では、求められる力です。外資系や金融系など「1位」になることを前提とされた社風では、アピールするべきでしょう。
チーム制の営業や物事を頼まれて作業をする、事務職・エンジニアなどでは、「チームで仕事を進めていく」力が必要となるため、企業によっては「チームでの業務では浮いてしまう」「自己主張が激しい」「協調性がなさそう」というネガティブなイメージになりがちです。自己PRで負けず嫌いであることを伝えるにしろ、「周りの意見も聞きながら」 という趣旨をいれておくべきです。
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2.「競争相手/ライバル」は誰か・何かを明確に伝えること
負けず嫌いで……というアピールに対して「誰に対して」「何に対して」ということもあわせて伝えるべきです。たとえば、明らかに味方であったり、ハードルが低いものにたいして、負けず嫌いが発動したというと、説得力が薄れてしまいます。「明らかに勝てそうになかった●●に対して◎◎を行い、結果を出すことができた」というように、出来事の前後で振り幅(自分自身の実力がアップした)が出るように伝えましょう。
次に「負けず嫌い」をアピールする自己PRの作り方、整理方法について順番に説明していきます。
1)「負けず嫌いだ」と思う理由・きっかけをまとめる
負けず嫌いをアピールするきっかけをまとめていきましょう。エピソード、他人の評価であると客観的な視点になりますので、なお良いです。
2)エピソードを5W1Hでまとめる
いつ(When) :大学3年生のとき
どこで(Where): 関西地区のビジネスコンテストで
だれが(Who) :ゼミのチームが
なにを(What): よい成績が収められるように努力し、ライバルに勝つことができた
なぜ(Why) : ここ2~3年ライバルの◎◎大学に負け続けていた
どのように(How):ライバルを徹底的に調べ、練習を行った
さらに、負けず嫌いがあることをアピールするために振り返っておくべき点
・どれくらい負けていたのか/負けそうだったのか/勝ちづらかったのか
・なぜ努力しようと思ったのか
・どのように行動し、どのような結果が生まれたのか
・誰と協力したのか
グループディスカッションで大事なことは「時間内に“グループで協力”して、一つの答えを出すこと」です。
グループ内で自分の意見を突き通すために「負けず嫌い」を発揮してはいけません。むしろグループ内のメンバーは味方だと思い、全員で選考を通過する気持ちで参加しましょう。
ただし、相手の意見を尊重しすぎて、あっさりと自分の意見を引き下げたほうがよいということではありません。自分の意見とその根拠をしっかりと伝えたうえで、「グループ」としてどのように結果を出すことが「時間内に一つの答えを出す」ことにつなげることができるかを判断していきましょう。
また、グループワークでも、各メンバーに企業から状況設定を与えられ、その意見がグループ内で選ばれるように討論するというテーマや、ディベートが課せられる場合があります。そうした場合は、グループディスカッションよりも、「自分の意見を通すこと」が評価されますので、しっかりと自分の意見が通るように粘り強く考えてみましょう。
自分の意見をただ押し通すのではなく、あくまでも「相手の話を聞きながら」自分の意見を伝えることが大事です。
自己PRなどの内容以外で、面接で負けず嫌いをアピールできるポイントをお伝えします。
◇集団面接の場合
…集団面接では「負けず嫌いをアピールするのは面接のエピソード内だけにしておきましょう」。そもそも、集団面接は一人が話せる時間が限られています。気を遣いすぎて、話さないのも問題ですが、だらだらと話してほかの意見が話せない状況にするのを避けましょう。ライバル意識を持ちすぎて、いちいち他の学生の意見に対立するようなことがあっては印象が悪くなるばかりです。
◇個人面接の場合
…個人面接では、しっかりと自分の強みを伝えることに集中をしましょう。そのほかにも、面接官から答えづらい質問がきたり、面接官があまりよくない反応であっても、すぐにがっかりすることなく、持ち前の負けず嫌いさで、明るく元気に面接を行うようにしましょう。たとえば面接官に少しきつい言葉を言われてショックを受けていると、負けず嫌いをアピールしても説得力がなくなってしまいます。
(あまりにもひどいようであれば、大学のキャリアセンターの方などに相談してみるとよいでしょう。また、そうした態度をとる企業に本当に就職したいのかを自分自身でも考えてみましょう)
負けず嫌いをアピールした内容は準備できましたか?エントリーシートや履歴書に書き終わったら必ず最後に以下の点を確認しましょう。
・主語と述語があっているか
・誤字脱字がないか
・サービス名、社名に間違いがないか(英語やカタカナなどは要注意)
…漢字はもちろん、英単語のスペル間違い、企業名の間違いなどには気を付けましょう。
・句読点が適切に利用されているか(”、”が多すぎないか、少なすぎないか)
その他すべてのチェック項目を確認したい方は、【エントリーシートや論文で使える!】少しの工夫で、文章力を身に付ける方法の記事をご覧ください。