筆者が就職活動をしていた時、ある会社の面接でこんなやりとりがありました。
面接官:あなたは、うちの会社が第一志望ですか?
筆者:もちろんです!
面接官:なぜですか?
筆者:グローバルな舞台でインパクトのあるビジネスがしたいと考えているからです!
面接官:それなら、A社の方が海外での売上額はうちより大きいので、A社の方がいいのではないですか?また、B社は◯◯◯◯のような、世の中に与える影響の大きなビジネスをほぼ日本では独占している状況です。A社やB社から内定が出ても、断ってうちに入社しますか?
筆者はこの会社は第一志望ではありませんでした。しかし、第一志望ではない企業の面接で、「御社が第一志望です!」と嘘をつくのは、選考を突破するためには避けられないことだと思い、このように答えました。しかし、その理由を聞かれた時、返事に困ってしまうケースが多いことも事実。なぜなら、あらゆる会社が学生から第一志望とされるほど人気があることなど、あり得ないからです。
そこで今回は、企業の採用担当者がこの回答についてどう思っているのかを聞いてみました。
・「『御社が第一志望です!』という就職活動生の言葉は、嘘でも仕方ないと思いますか?」
はい:85.0%
いいえ:15.0%
衝撃の結果です。大半の採用担当者が「嘘でも仕方ない」と思っていることが判明しました!「第100志望の会社の面接で、『第一志望ですか?』と聞かれたらどうしよう…」と考えている就活生の方は、ほっとしたのではないでしょうか。
さらに「嘘でも仕方ない」と答えた人に対し、その理由を聞いてみると…
「自分が就活生のときにも同じことを面接で言っていたので」
「誰もが第一志望だけに内定をもらえるわけではないから」
「第二志望以下であっても相手の気持ちを考え、配慮できたほうが社会人としてはいいと思う」
「『第一志望ではない』と答えた場合は『正直な人だ』と人間的には感心できるが、状況によってはその応募者の優先順位が低くなってしまうのは否めない。優秀な人ならともかく、合格ラインギリギリの場合はそれで落とされる可能性もある。その辺は学生も感じとれると思うので、ある程度の嘘は仕方ないと考えている」
「社交辞令のようなものだと認識しているので気にしていない」
「本音と建て前を使い分けるのが日本人なので、嘘だとしても一番だと言ったうえで、内定後にじっくり考えればいいと思う」
「逆に『一番ではない』と正直に言われたら、こちらも『では一番の企業で頑張って下さい』って言うしかないでしょう」
ご覧のように、採用担当者は一種の社交辞令と認識しており、「本心かどうか」を見抜くことよりも、印象を見ているようです。もし面接でこの質問が出たら、「第一志望です」と答えるのが無難かもしれません。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース
対象:企業の採用担当者207名