学生のエピソードはどれも“似たり寄ったり”になりがちです。基本的に勉強、アルバイト、サークルで4年間を過ごすのですから、当たり前といえば当たり前。でも、そのなかでアピールの仕方に“差”がつき、採用・不採用がつくのは厳然たる事実。JOBRASS編集部では、全国の採用担当者428名に、面接でのエピソードや経験が薄っぺらいと感じることがあるかどうか、そしてあるならどういったことかを大調査。そこから学ぶ面接術をひもときました。
【面接でのエピソードや経験が薄っぺらいと感じることがありますか?】
・ある 32.2%
・時々ある 36.4%
・あまりない 19.8%
・まったくない 11.6%
「ある」「時々ある」を合わせると、約70%。7割の採用担当者が「ペラペラエピソードに出会ったことがある」と回答しました。では、採用担当者が思う「ペラペラエピソードにありがちなこと」をみてみましょう。
■「副部長」多すぎ! ありきたりな話ばかり
・ありきたりな話(男性/営業・販売/59歳)
・マニュアル通りのお話(男性/研究・開発/56歳)
・アルバイトの自慢話や部活(男性/総務・人事・事務/61歳)
・アルバイト・ゼミでの経験(男性/営業・販売/53歳)
・クラブの副部長が多すぎる(男性/その他/56歳)
■自己PRを「自慢話」と履き違えている。自分語りが多い
・自慢話(男性/営業・販売/49歳)
・感情がこもっていない、自分の苦労話(男性/会社経営・役員/55歳)
・日記みたいなことを言うから(女性/その他/27歳)
■具体性がない、質問に答えられない
質問に答えられないと「丸暗記」「作り話」なのでは……と捉えられてしまいます。
・言葉巧みな人ほど、役に立たない(男性/営業・販売/55歳)
・心にもない様な事を平気で言う(男性/その他/59歳)
・内容が抽象的(男性/コンピュータ関連技術職/40歳)
・自己PRのための具体性が無い見え見えの作り話。(男性/その他/73歳)
・資格をもっていることを強調してくるが実務経験が乏しくて薄っぺらな考えがみえてくる(男性/その他/55歳)
・経験の無い事をあたかも経験のあるように話すが、経験が無いため質問に対する答えがしどろもどろになる(男性/研究・開発/62歳)
・読書が趣味だと言ったのに、本の内容を殆ど知らない(男性/コンピュータ関連技術職/56歳)
■「他人」の話を自分の体験のようにする
・自分が体験したことでなく人に聞いたことを体験談のように語ることがある(男性/その他/74歳)
・経験の裏打ちのない話をされると中身がないのが見え見えになる(男性/その他/73歳)
・体験したことが無いことをさも体験したように話す(男性/その他/70歳)
・誇張して話す場合がある(男性/研究・開発/75歳)
■履歴書に書いてあることを、また言う……
・履歴書のデータはこちらにもあるので、面接では書かれた内容のみを話すのではなく、それ以上のものをアピールしてほしい(男性/その他/64歳)
■理想だけが大きい
・イメージだけが先行して、アピールする中身が無い(男性/研究・開発/72歳)
・理想ばかり大きくて、面接のたびに同じことを話してるんだなとわかる(女性/その他/56歳)
・やる気のアピール。動機(男性/その他/45歳)
まとめると、「中身の無い自分語り」が過ぎると感じる採用担当者が多いようです。見抜かれるポイントは基本的に「細かい質問に答えられない」ことで、「履歴書(エントリーシート)以上のものがない」「人の経験を話す」など。マニュアルや、どこかからのコピペもすぐに見抜かれています。マニュアルは礼儀作法などを知るうえでは重要ですが、自己PRの内容は、自分のなかからひねり出しましょう!
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年4月7日~2016年4月12日
対象:企業の採用担当者 計428名