仕事中、ふと上司の席を見るとまさかのボンヤリ。もしかしてヒマ!? あるいは、終業時刻を過ぎ、社員が残業しているのに、“飲みに行きたいオーラ”をだしてくる上司。会社には、社員が忙しいというのに、なにやらヒマそうな上司というのがいるのです。「口先だけで理想を言うのはカンタンなんだよッ」、と言いたくなるのをぐっとこらえている会社員は多いもの。そしてそんな上司は、古くからの大企業に多くいそう……!?
というわけで、JOBRASS編集部では、老舗企業が多いメーカーにターゲットを絞り、会社員117名に、「ヒマそうにしている上司はいるかどうか」という質問をぶつけてみました。
【ヒマそうにしている上司はいますか?】
・いる 47.9%
・いない 52.1%
その結果、約半数の人の職場に「ヒマそうにしている上司」がいることが明らかに! 上司にもさまざまな役職がありますが、「役員」(京都府・男性/総務・人事・事務/40歳)、「本部長」(東京都・男性/営業・販売/57歳)、「営業部長」(大阪府・男性/総務・人事・事務/36歳)、「課長」(愛知県・男性/その他/51歳)など、課長だろうが部長だろうが、ヒマそうな上司はどこにでもいるもよう。
でも、何故ヒマなの? そして、ヒマそうな上司って、一体何をしているの?
1)ただ単に仕事をしていない、仕事が遅い
何もしていない上司。それは確かにヒマそうです。存在意義を問いたくなりますが、上には上の、いろいろな仕事があるのかもしれません。
・仕事をしないので(埼玉県・男性/研究・開発/41歳)
・仕事をしていない(広島県・男性/研究・開発/50歳)
・何もしていない(兵庫県・男性/営業・販売/53歳)
・仕事が遅いからそうみえる(徳島県・女性/その他/27歳)
2)無能
もっとも多かったのは、「役立たず」という声でした。仕事ができて、さっさと終わらせられるためヒマそうに見える人はごく一部。多くは、ヒマそうな上司は「仕事ができない」人が多いとみられているようで、「現状にそぐわない過去の遺物」(栃木県・男性/研究・開発/50歳)という辛辣な声も。
部下は上司に対し、ペーペーにはできない大きな判断をして欲しいもの。それなのに、何かを聞いても具体的な指示がない、実行力がないといったところでしょう。ちなみに、仕事をしない、できない人でも上司になれている理由は「仕事は出来ない癖に世渡りだけは一流」(栃木県・男性/営業・販売/48歳)という回答にヒントがありそうです。
・無能な人(千葉県・男性/研究・開発/74歳)
・役立たず(山口県・男性/研究・開発/61歳)
・能力のない上司(東京都・男性/総務・人事・事務/48歳)
・使えない上司(埼玉県・男性/その他/44歳)
・仕事の段取りができない上司(大阪府・男性/研究・開発/37歳)
3)コネ
ヒマそうな理由に、「コネ」関連のものを挙げた回答が散見されました。これは、コネだから仕事をしなくていい(という前提)とか、その会社の事業と能力が合っていないとかいうことでしょうか。
・同族企業なので、その身内(兵庫県・男性/営業・販売/67歳)
・婿養子(石川県・男性/その他/34歳)
1)うるさい
ヒマならじっとしていればいいのに、部下や同僚と話ばかり。コミュニケーションをとっているといえばそれまでですが、話しかけられた方からしてみれば、「今じゃなくてもいいでしょ!」ということも多いのかも。
・いつもうるさい(千葉県・男性/総務・人事・事務/24歳)
・あちこちに行っては誰かと話ばかりしている(秋田県・男性/デザイン関係/51歳)
2)新聞、パソコン、スマホとお友達
一人一台パソコン、スマホがある現代は、暇つぶしアイテムも充実。でも上司がヒマそうにネットニュースを見ていたり、ゲームをしていたりすると、士気もあがりませんね……。
・新聞読んで半日が終わってる(神奈川県・男性/総務・人事・事務/44歳)
・仕事中にスマホゲームをしている(東京都・男性/その他/45歳)
・することがない様子でずっと携帯を見ている(千葉県・男性/営業・販売/38歳)
・パソコンばかり見ている上司(山形県・男性/その他/49歳)
・PCをずっとみている(岐阜県・男性/その他/46歳)
・ゲームをしている(神奈川県・男性/企画・マーケティング/50歳)
・仕事中にずっとインターネットでニュースをみていた(埼玉県・男性/コンピュータ関連以外の技術職/35歳)
3)ここは自宅か! くつろぎまくり
昼寝をしたり、まるで自宅のようにくつろぎまくる上司の姿も報告されました。ちょっとは仕事のことも考えて欲しいものです。
・よく寝ている(神奈川県・男性/研究・開発/55歳)
もちろん、ヒマに見える上司も全員が全員本当に「遊んでいる」とは限りません。
今回話を聞いたなかにも、「仕事ができる人」(富山県・男性/営業・販売/47歳)という回答があったように、仕事が早い人は、余裕を漂わせているものです。
ある食品メーカーに勤めるNさん(27)は、
「むしろ、上の人にはヒマそうにしていて欲しいですね。上がバタバタしていると職場の雰囲気が気ぜわしくなりがちなので、ドーンと構えるくらいで。
忙しくていつも席にいないような人もいますが、あまりにつかまらなさ過ぎると、ちょっと相談したいことや意見を仰ぎたいことがあるときに、なかなか声をかけづらい。理想的なのは、ヒマそうに見えて、普段から仕事の全貌や部下の様子を観察していて、いざという時に頼りになる上司。
上司が忙しいということは、部下がダメだからという見方もできるので、私は、“上司はヒマそう”くらいがいいです。とはいっても、終業時刻を過ぎてダラダラいる上司はイヤですね……。さっさと帰って欲しいです」
と話してくれました。ちなみに管理職に就いているSさん(44)によると、
「管理職になると、現場というよりも、査定のための書類作りなど、社内にいることが増えました。
会社によると思いますが、机にいるとヒマそうに見えているのかもしれませんね」
とのこと。ヒマそうに見えていても、実は“上司ならでは”のことをやっているのですね。
Nさんが言うように、上司もバタバタしている会社は、確かに、いろいろと余裕が無さそうではある……のかもしれません。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年2月16日~2016年2月23日
対象:メーカーに勤務する会社員 計117名