携帯電話やスマートフォンが広く普及した現在、腕時計を身に付けないという方が増えています。しかし就活という場面で考えると、腕時計がなくて困ることがあるでしょう。例えば筆記試験やグループディスカッションなどの際、携帯電話を取り出して時間を確認するわけにはいきません。会場に大きな時計が設置されていても、自分からよく見える位置にあるとは限らないでしょう。
しかし、腕時計なら何でも良いかと言われれば、そうではありません。スーツや靴、鞄へ気を配るように、時計にも就活を意識した配慮を行いたいものです。
もちろん家族が就活に適した時計を持っていれば、わざわざ新しいものを用意せず、一時的に借りるのも良いでしょう。ただし、事前に動作や時間のズレを確認しておくことは大切です。長く使っていなかった時計の場合、活動中に気付いたら電池が切れていたという可能性もあります。また、サイズも異なりますので、ベルトやチェーンを自分用に調整しておきましょう。
では就活の際、身に付ける時計はどのようなものが良いのでしょうか。具体的に、次のような時計は避けたほうが無難です。
・一目見て高級ブランドだとわかる時計
学生が高級品を身につけることは、贅沢な印象を与えかねません。例え自分が一生懸命アルバイトなどでお金を貯めて買ったものでも、分相応を考えて選びましょう。
・デジタル表示の時計
学生の場合、見やすさや使いやすさからデジタル表示の腕時計を使っていることが多いでしょう。しかしファッション性が強く感じられてしまい、就活用のスーツ姿には合いません。いくら愛用の腕時計でも、できるだけアナログのものを用意すると良いでしょう。
・金色など派手な印象を与える時計
キラキラ光る金色など、華美な色のものは避けましょう。落ち着いた色のスーツでは、目立ち過ぎてしまいます。高級ブランドのように、学生には不相応を見られる場合もあるでしょう。
就活では、「相手からどう見られるか」を意識した就活マナーが大切です。あまり自己主張の強い服装は、相手に不快感を与えてしまうでしょう。これは、腕時計でも同じです。
対峙する相手は社会人です。あくまで社会に出た際のあなたをイメージして選考していますので、自分もまた同じ目線で鏡に映った姿を見てみましょう。「自分では良くわからない」という場合、親や親戚などにチェックしてもらうのも1つの方法です。その際、腕時計単体で見るのではなく、ちゃんと就活用スーツを着用して合わせるようにしてください。
もちろん、腕時計1つで不採用になるということは、ほとんど考えられないでしょう。しかし何が相手に強く印象づけられるかは、その人にしか分かりません。少しでもマイナスイメージを与える可能性があるならば、スタイルに気を配ることは必要と言えるはずです。
そうなると、「それならば、逆に腕時計は着用しない方がマシなのでは」と思う人がいるかもしれません。しかし、それは違います。社会人にとって腕時計は必携アイテム。だからこそ、就活生にとっても欠かせないものなのです。
では、いったいどのような腕時計を選べば良いのか。就活にはお金がかかりますので、コストパフォーマンスも重視したいところです。具体的なブランドで見れば、一般的にも広く使われている次のようなブランドが良いでしょう。
・セイコー
・シチズン
・カシオ
・スウォッチ など
価格帯としては、5,000円前後のもので全く問題ないでしょう。普通に長針と短針、それに秒針の付いたアナログ時計がおすすめです。文字盤と針の色は、時刻が見やすい組み合わせを選んでください。腕に巻く部分は、チェーンでもベルトでも構いません。ただしベルトを選ぶ場合、黒やこげ茶など目立たない落ち着いた色が良いでしょう。
また、必ずしも知名度の高いブランドである必要はありません。就活の場において、一目見てブランドが分かることは考え難いでしょう。シンプルで見やすいデザインであれば、どのブランドを選ぶかは自由です。
ただし同じ値段でも、あまりにも安っぽく見えるものは避けましょう。「アナログだから」と1,000円で売られている使い捨てのような時計では、さすがに見た目にも良くありません。腕時計は就職後も長く使えるものですので、ある程度耐えうるものを選ぶことをおすすめします。
説明会や面接など、就活では時間に追われる場面が少なくありません。遅刻は厳禁ですから、すぐに時間を確認できる腕時計は重宝するでしょう。時間の決められた試験では、「時間が分からない」ことが致命傷となる可能性もあります。つい後回しにしがちなアイテムですが、就活では必携品ですので、活用シーンを良く把握して適したものを用意してください。
就活の身だしなみには、お金がかかります。スーツや靴、鞄、ネクタイなど。女性ならば化粧品なども含め、予算の振り分けも大変でしょう。時計もまた、そんな就活マナーの1つと言えます。見た目の印象は就活における第一関門と心がけ、採用側の目線からよくチェックしてみましょう。