誰が決めたわけでもないのに、なんとなく皆が着る就活スーツ。そして「なんで着なきゃいけないんだろう」と疑問に思っても、結局就活スーツを着るという人は多いのではないでしょうか。就活スーツは本当に必須? あるいはどこまで許される?
JOBRASS編集部では、企業の採用担当者111名に、「就活スーツである必要はない?」という質問をぶつけました。
【就活スーツである必要はない?】
・そう思う 52.3%
・そう思わない 47.7%
男女別では、明らかな差があらわれました。企業側の目からみて、男子学生が「就活スーツである必要はない」という人は56%ですが、女子学生は39.1%。女子学生に対するほうが、就活スーツである必要はないという割合が低い。つまり、女子学生はなるべく就活スーツであるべし、と考える人が多数派ということになりました。その他、髪型やメイクなど、就活では男性よりも女性のほうが気をつけるポイントは多いのです。
グレーはダメ? ストライプは? その他ネクタイの柄、色シャツ、女性のスカート丈などなど、悩みだしたらキリがありません。
また、業界によっても「許される範囲」は違うとも言われます。
紳士服メーカーAOKIが提案する「就活ファッションマップ 」によれば、
「固め」=銀行、ホテル、証券、保険など
「普通」=鉄道、化粧品、食品、旅行、商社など
「柔らかめ」=広告、テレビ・ラジオ局、IT、アパレル、映画、ゲームなど
と分類されています。では、AOKIの「就活ファッションマップ」を参考に、それぞれの業界で「許される範囲」と考えられるスーツの目安をみてみましょう。もちろんこれはあくまでも目安。企業によっても異なります。
・固め
銀行などは、黒色のスーツは「お客様に威圧感を与える」という理由で入社後に着られない場合があるそうです。そのため、就活も濃紺無地のスーツを選べば、入社後も着られます。男性のネクタイは落ち着いた柄。女性のスカートは、膝がほとんど隠れる丈で。ブラウスは台襟付きカラーのものが良さそうです。
・普通
色は濃紺、濃いグレー、黒。女性はパンツスーツもOKです。ブラウスは台襟付きかオープンカラーで、白のほか薄いブルーやピンクも可。
・柔らかめ
濃紺やグレーのほか、ストライプの模様が入ったスーツもアリ。女性はパンツスーツもOKです。ブラウスは襟なしでも良いが、カットソーではなくシャツ素材のものを。
・カジュアル
「私服でも可」の場合でもスーツが無難。ただし、マナーとして、シャツにジャケット着用は心がけたいところです。
ある“固め”の企業の採用担当者は、「スーツやアクセサリーに自己主張が強い」学生はなるべく避けるそう。理由として、
「自分の上の人に、怒られるのがイヤだからです。何かあったときに、『そういえばあの時からヘンだった。なんであんなのを採用したんだ』となってしまう。
加えて、今は(大手ほど)採用期間が短くなっているから、上に対して、『服装は個性的だけど、それ以上にイイ点がある』というような説明をしている時間もない。だから、とにかくヘンなのは落とす」
と説明してくれました。
就活において、どうしても服装で目立つことは不要。就活スーツは、「社会常識があるかどうか」を判断されるために着るものと割りきりましょう。
就活ファッションマップ
https://www.aoki-style.com/static/recruit/magazine/pc/style/s_05
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年9月25日(金)~2015年9月28日(月)
対象:企業の採用担当者計111名