よく「人は見た目で判断する」と聞きます。
実際に就活において、大切と言われる第一印象。第一印象は見た目に左右されます。なぜならば、人は顔つきや仕草、目つき、服装、動き方など、視覚から入る情報をもとに、その人がどんな人なのかを判断していくからです。
採用活動において、人事担当者や採用面接官は1日に何人もの就活生と面接することも。その場合、面接官はすべての就活生を覚えていないかもしれません。どれだけ相手の印象に残るのか。面接での会話内容はもちろんですが、見た目が左右する部分も大きいでしょう。「清潔感があり、爽やかで好感が持てる学生」と感じてもらえれば、面接も好印象の中で進められるはずです。
では、何に気をつければ良いのか――
髪型や顔、立ち居振る舞いなどもありますが、スーツは非常に重要なポイントとなるでしょう。
就活を始めるにあたって、「初めてスーツを購入する」という人は多いでしょう。就活用のスーツ選びでは、押さえておくべきポイントやルールがあります。中には「就活用のスーツは、どれも同じような格好で、個性が無くつまらない」なんていう意見があるかもしれません。しかし就活において、衣服で個性を出すことは不要です。
「面接官に自分自身をどういう印象で捉えて欲しいのか」
「相手が、自分自身をどう感じ取るか」
といった点を考えましょう。このとき「個性を出さないと目立たない」「自分の良いところは個性豊かなところだ」などと勘違いしてしまうと、服装からマイナス評価を受けてしまう可能性があります。就活用のスーツは基本スタイルを押さえ、清潔感を第一優先にしましょう。身だしなみを整えることを念頭に選ぶことが重要です。
それでは実際のスーツ選び、そして着こなしのポイントをご紹介してきましょう。ポイントを理解することで、就活で良い印象を与えるスーツ選びができるようになるはずです。
1.カラー
就活用のスーツはダークグレー、ダークネイビー、ブラックの3種類が基本色です。就活生の多くはブラックカラーを選んでいますが、企業側は色よりスーツ姿の見た目を感覚的に見ています。そのためブラックカラーだけに限らず、試着しながら自分のイメージに合った色を選んでみましょう。
2.ジャケットサイズとフィッティング
スーツは、自分の身体にフィットしたものを選びましょう。大き過ぎても、逆に小さ過ぎても印象は良くありません。ボディのフィットサイズは、ジャケットのボタンを掛けてこぶし1つが入る程度のゆとりが目安です。また意外と見落としがちですが、肩幅も注意が必要です。
ジャケットには、「2つボタン」と「3つボタン」の2種類があります。2つボタンの場合、上のボタンだけを掛けましょう。3つボタンの場合は上段と中段だけ掛け、一番下は開けておきます。
ジャケットの裾口からシャツが出ていないと、身体に対してスーツが大きく見えます。腕を下ろした状態で、ジャケットの袖口から1.5cmほど、襟部分からは1.5〜2cmほどシャツが出るようにするのがポイントです。また、ジャケットのポケットに物を入れません。ハンカチはパンツのポケットに薄めのものを入れる程度にして、パンツのシルエットをも大切にしましょう。
3.パンツのサイズとフィッティング
パンツは、ウエスト位置(腰骨)で履きましょう。ウエスト周りは、ゆとりが無くてもあり過ぎてもいけません。パンツの裾巾は、ワンクッションを取ってください。パンツ丈の目安は、シューズのアッパー部分にパンツの裾が少しだけ触れる長さです。シューズを脱いだ時には、パンツのかかとから床までの距離が1cm程度を目安に考えましょう。
尚、シューズカラーは黒が基本です。そのため、ベルトも黒、そして靴下はスーツと同系色を選ぶようにしてください。
4.ネクタイ
ネクタイの色は、「相手に自分をどう見せたいのか」を基準に決めましょう。「赤」は情熱的で積極的、アグレッシブ、自信がある等の印象を与えます。対して「青」は知的、誠実、真面目な印象を、「緑」は穏やか、優しい、協調性、安心感などの印象が与えられます。
単色にこだわらず、レジメンタル柄で色を取り混ぜても良いでしょう。チェック柄でも問題ありませんが、小紋や水玉(ドット)などの柄は遊んだイメージになりかねず、就活では控えた方が無難です。
ネクタイを締めるときは、ベルトに少しかかる程度の長さがベストです。ベルトを超える長さはスーツからはみ出る部分が長くなり、だらしなく見えてしまいます。また、ネクタイは結び目部分に「ディンプル」と呼ばれるくぼみをつけて結ぶのがオススメ。この結び方は首元に立体感を持たせ、メリハリ感あるイメージに見せてくれます。
就活において、第一印象はとても大切です。
清潔感があり、身体にフィットしたスーツの着こなし方をマスターしていきましょう。服装が決まっていると、気持ちも引き締まって自信が湧いてくるものです。面接前にはトイレなどの鏡で全体の姿を映し、身だしなみをチェックしてから臨むようにしてください。
ちなみに、スーツ選びの段階で「ブランド」を意識する人もいると思いますが……企業の採用担当者によると「就活生のスーツのブランドなどは気にしたことがない」とのこと。最近では、海外発のファストファッションブランドでもスーツが売っているので、コスパを考えてスーツ代を安く済ませたい人は、こちらのコラムを参考にしてみてください。
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