これから先、寒い時期の就活は本当に大変です。寒い中、地図と睨めっこしながら企業へ足を運ぶこともあるでしょう。
スーツだけでは、寒さを防ぐにも限界があります。しかしインナーウエアの重ね着などで、着膨れしてしまうのも見栄えが良いものではありません。そんなとき、手軽な防寒対策としてマフラーが挙げられます。
「就活でマフラーを巻いて良いのか」と不安になる人もいますが、マフラーを巻くことは問題ありません。しかしマフラーにも、就活に相応しいものと、そうでないものがあります。普段から使っている派手なものや、ヒラヒラとデザインされたものは避けた方が良いでしょう。中には、「マフラーはいつ取れば良いのか」など分からないことも多いはずです。正しい知識を持って、寒い冬場の就活を乗り切ってください。
冬の防寒アイテムとして身近なマフラーは、色選びも大切です。
「少しでもおしゃれなマフラーが良い」という方なら、リクルートスーツに合わせるために、さし色として明るい色を選びたくなるかもしれません。しかし就活中は、シックで落ち着いた色を選び、スーツ姿の色と統一感を出していきましょう。
とはいえ、黒やグレーの色物に限ることはありません。ピンクや黄色のように派手なものを除き、単色のマフラーであれば問題はないでしょう。ただしチェックやボーダーなどは、遊び心が見えてしまいます。特に柄が目立つものは、なるべく避けるようにしてください。
いくら寒くても、マフラーを口元まで巻くようなことは避けましょう。そうした巻き方は、見た目からだらしない印象を作りがちです。
顔も見えなくなり、暗そうに見えてしまう可能性もあります。「誰にも見られていないから」と思うかもしれませんが、これが大きな間違いです。道すがらすれ違った人が、もしかしたら企業の担当者である可能性もゼロではありません。
マフラーは、すっきりとシンプルに巻くと良いでしょう。ただし、マフラーが長くあまり、下に垂れ下がっているような巻き方もいけません。第一印象にも影響しますので、「ワンループ」などコンパクトかつシンプルな巻き方を選びましょう。
就活の際、コートを着用する人も多いでしょう。では企業訪問する場合、コートはどこで脱ぐでしょうか。結論から言えば、コートは会社の建物に入る前に脱ぐことが基本です。マフラーについても、これと同じように考えておきましょう。
ただし、ビルのドア前など直前は避けます。少し手前で、余裕を持って取るようにしてください。ビル前は多くの人々が行き交う場所ですので、そこで立ち止まっては邪魔になってしまいます。ただし会社説明会など大きなイベント会場やホテルに訪れた場合は、ホールやロビーなどパブリックスペースまで着用していても、問題ありません。
では、なぜ建物の外で脱ぐのか。それは、礼儀を正して訪問するという常識があるからです。正装の上に防寒着を着たままという服装は、企業訪問において失礼に当たります。説明会場や面接会場に入室する前に、脱げばよいのではと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、あくまで基本は会社の建物に入る前に脱ぐのがマナーの基本です。
社会人になってからも基本となるマナーですので、日常的に最低限の行動として身に付けておきましょう。
マフラーを脱いだら、今度は「どこに持っていれば良いのか」が問題になります。脱いだマフラーはたたんで片手に持ったり、あるいはカバンにしまったりしておきましょう。できるだけ、邪魔にならないようにすることが重要です。面接等の最中には、床に置いたカバンの上に置いておきます。もちろん、カバンは椅子の下や脇など、目立たず邪魔にならない場所が定位置です。
用件が終わってビルを出る際には、訪問時と同様にビルを出て少ししてからマフラーを巻きましょう。コートやマフラーなどの着脱は、人から見えない場所で行うことが原則となります。もしかしたら、企業の方から「外は寒いですから、こちらでどうぞ」と促されるかもしれません。しかしそれでも、お礼だけ伝えて立ち去ってください。あくまで相手の気遣いですから、建物の外で巻くというマナーは変わりません。
高層ビルなどの場合、エレベーター内でコートを着たり、マフラーを巻いたりしている人をよく見かけます。「ビルの外」という原則から外れていますし、エレベーターは他の人も利用します。もしかしたら、選考を受けている企業の社員が同乗しているかもしれません。たとえ他に人がいなくても、突然別の階から乗り込んでくる可能性もあるでしょう。
防寒具とてマフラーの着用は構いませんが、あくまでマナーを守って利用してください。もし不安な方は、少し我慢しても、コートだけに防寒具を留めておけば安心です。