就活を始めると、企業と電話でやり取りすることもあるでしょう。メール等での連絡も増えていますが、選考結果の通知や面接日程の調整など、電話を用いることも少なくありません。
もちろん電話は、日常においても身近な連絡手段です。しかし友達や家族と話すような対応をしていると、就活では失礼になることもあります。あるいは緊張してしまい、上手く喋れないかもしれません。そのため、電話の適切な対応やマナーを覚え、あらかじめ準備しておくことが大切です。電話1つも選考の一部だと認識しておきましょう。
電話は、こちらからかけることもあれば、相手からの電話を受けることもあります。就活に関して言えば、恐らく企業からの電話を受けるのがほとんどでしょう。
そのため、まずは電話の受け方から準備しておくことが重要です。就活を始めたら、企業からいつ電話がかかってきても大丈夫な状態をつくっておきましょう。電話を受ける際のポイントは、次の通りです。
・まず名前を名乗る
・正しい敬語を使う
・必要なことはメモを取る
・重要なことは復唱確認する
この中で「名乗る」「敬語を使う」については、就活前から練習できます。
知らない電話番号から電話があると、ドキッとしてしまう人がいるかもしれません。近年は詐欺などの電話も増えていますので、恐る恐る無言で出ている人もいるようです。しかし電話に出て名乗らないことは、本来とても失礼に当たります。相手に「番号を間違えてしまったか?」と困惑させないよう、まず名前を伝えましょう。
就活における電話の相手は目上に当たります。そのため、正しい敬語で話すことも重要です。これは電話に限らず、面接などでも必要な要素といえます。例えば二重敬語など、普段正しいと思っている敬語が、実は間違っているという可能性もあります。場合によっては、知らないうちにむしろ相手を下に見るような発言をしてしまう恐れもあるので、しっかり学んでおくと安心です。
こちらから電話をかける場合は、受けるときより少し余裕が持てるはずです。あらかじめ準備してから電話すれば、多くのトラブルは防ぐことができます。それが結果的に、相手への好印象へと繋がるでしょう。
まず注意したいのが、電話をかける時間帯です。基本的なマナーとして、忙しい時間帯は避けるようにします。特に次のタイミングは、共通して忙しいことが多いでしょう。
・9:00~10:00頃:始業開始後はミーティングや引き継ぎなどでバタバタしていることが多い
・12:00~13:00頃:昼食に出ている可能性が高く、不在の場合が多い
・17:00~19:00頃:その日の業務の追い込み、翌日の打ち合わせなどで忙しい
こうしたことを踏まえると、よほど急ぎや相手から指定がない限り、14:00~17:00の間が良さそうです。また、土日は多くの企業が休日ですし、20:00以降は残業時間に当たります。こうした時間帯も、マナーとして避けるようにしてください。
企業に電話をかける場合は、静かで電波状況の良い場所を選びましょう。可能であれば外出先ではなく、自宅からかけるのがベストです。周りが騒がしいと、こちらの声が正しく相手に伝わらないことがあります。
電話をかける前には、あらかじめ伝える用件を整理しておきます。不安ならば、台本のようにメモを書いておくのも1つの方法です。また、電話内容を忘れてしまわないように、必ず筆記用具とメモを用意しておきます。具体的な会話の流れは、以下の通りです。
1)相手が出たら名乗る
電話をかけて相手が出たら、まず大学名と名前を名乗ります。
例)「お忙しいところ失礼いたします。私、○○大学の○○○○と申します。」
2)相手を呼び出す
挨拶して名乗ったら、続いて担当者に取り次いでもらいます。用件を伝える場合は、「説明会の件で・・・」「面接の件で・・・」と概要を伝えましょう。
例)「恐れ入りますが、○○部○○課の○○○○様にお取次ぎ頂けますでしょうか。」
3)相手を確認して挨拶をする
取り次いでもらい相手が名乗ったら、再び名乗って挨拶します。
例)「お忙しいところ失礼いたします。私、○○大学の○○○○と申します。」
4)用件を伝える
続いて電話をした目的・用件について簡潔に伝えます。
例)「大学のOB名簿で○○様のお名前を拝見し、○○会社の仕事について伺いたく、OB訪問の件でお電話いたしました。」
5)相手の都合を確認する
簡潔に用件を伝えた後、相手の都合を確認しましょう。相手の都合が悪い場合は、ご都合の良い時間をお伺いしてあらためてかけ直します。大丈夫であれば、詳しい話を進めてください。
例)「ただいま、お時間よろしいでしょうか?」
6)相手が不在だった時
電話をかけた時に相手が不在だった場合は、戻ってくる時間を確認します。
例)「○○様は何時頃お戻りでしょうか。その頃にまた改めさせて頂きます。」
会話中は、次のようなことが最低限のマナーです。
・明るくハキハキとした声で話す
・正しい敬語を話す
・重要事項はメモを取り、復唱する
説明会や面接の日時など、需要なことは必ず復唱して確認しましょう。その場で覚えているつもりでも、電話を切ってから忘れてしまうかもしれません。そして電話の最後は、
「本日はお忙しい中、ありがとうございました。失礼いたします。」
などとお礼を言って電話を切りますが、相手が電話を切ったのを確認してから電話を切ってください。尚、もし初めてかかってきた電話の場合、電話帳に番号を登録しておくと以後安心です。