学生からのメールで、時々困ってしまうのが“連絡先が見当たらない”ことだそうです。TwitterやLINEなどのSNSにすっかり慣れていると、確かにいちいち署名は入れませんね。でもメールアドレスだけでは、その人のプロフィールはわかりません。
いくらメールにそのまま返信すればいいといっても、就活で社会人にメールをするときには、自分がなんという名前なのか、そして電話番号くらいは入れておいたほうが良さそう。では、ゼミ名やサークル名なども入れたほうがいいのでしょうか? 署名を入れるなら、どこまで自分の情報を入れたらいいの? 悩ましいこの問題について、今回JOBRASS編集部では、採用担当者100名に、就活生からのメールの「署名」について、意見を聞いてみました。
【就活生からのメールには、「署名」は入れるべきだと思いますか?】
・入れるべき 45.0%
・入れない方が良い 3.0%
・どちらでも良い 52.0%
「入れるべき」という人が45%。「入れない方が良い」という人も3%いましたが、この人たちの意見をさらに聞いてみると、“署名という形式でなくていい”ということであって、連絡先を書かなくてもいいということではないようです。
では、「入れるべき」と答えた担当者たちから、何故署名を入れたほうが良いのか、入れるならどういう情報を入れるべきか、また反対に“不要な情報”を聞いてみました。
署名を入れるのは、そもそも「マナー」だとする意見が散見されました。差出人を書かない手紙が失礼であるように、メールでも“どこの誰が”それを送っているのかを明らかにすべし、という考えです。
・きちんと自らのプロフィールを明らかにしてアプローチすべき。匿名は、信頼を得ないことや、自己の責任を回避する傾向があると判断されるということを知るべき(男性/総務・人事・事務/41歳)
・ちゃんと書かないのは失礼(男性/その他/30歳)
・ビジネスマナーとしての要素を簡潔に示しているかどうかで判断(男性/その他/45歳)
入れるべき情報については、担当者によって若干の差がありますが、必須は「氏名」。続いて多かったのが「大学名(学部名)」「携帯電話番号」でした。
「必要なのは、大学名・学部・氏名・連絡のつく電話番号・メールアドレス。住所はどちらでもよいですが、サークル名やゼミ名は不要です」(女性/総務・人事・事務/32歳)
という意見がもっともオーソドックスのようです。ただし一方で、
「専門分野、卒論テーマなど」(男性/研究・開発/47歳)
「可能な限りの情報を記入する」(男性/その他/47歳)
という声も。これについて、ある採用担当者(男性/研究・開発/43歳)は、
「ゼミ名やサークル名についても“どちらでもいい”というのがホンネでしょう。個人的には不要だと思いますが、別に書かれていたからといって、減点するわけでもありません。ただ、履歴書じゃないのだし、署名がやたらと長いものは“そこでアピールしなくても”と、ちょっぴりウザいかなと思いますね。
また、署名といっても、仰々しくデザインに凝る必要はありません。ただ自分の氏名や連絡先をきちんと記さないのは、“やる気”があるのかな、と思ってしまう担当者もいるということです。自分に連絡が欲しければ、電話番号くらいはあっていいでしょう。メールアドレスの登録情報に本名を入れているし、わざわざ署名を入れる必要があるのかという考えもあるでしょうが、本文の最後に改めて氏名などが書かれていると、丁寧な印象になり、好印象です。ただし時々facebookアカウントやLINE、TwitterのIDを記している学生もいますが、ビジネス的には不要ですね。就活時の自分の連絡先として、適切かどうかも考えて」
と話してくれました。就活時、社会人にメールを送るときは、氏名と大学・学部名、携帯電話番号は忘れずに!
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年4月14日~2017年4月19日
対象:企業の採用担当者 計100名