内定を目指して頑張る就活。でも複数企業から内定をもらった場合、一つに絞らなくてはいけませんよね。せっかく内定をもらっても辞退したいとき、どう伝えるのがベストなのでしょうか。ストレートに「他に行きたい企業から内定をもらったので」などと言う? それとも「田舎に帰ることにしました」など、濁す?
JOBRASS編集部では、社会人101名に、内定を辞退する場合、その理由はストレートに伝えるべきか濁すべきかをアンケート。またそれぞれの場合、どのように伝えるかも合わせて聞いてみました。
【内定を辞退する場合、その理由はストレートに伝えるべきか、濁すべきか、どちらだと思いますか?】
・ストレートに伝える 74.0%
・濁して伝える 26.0%
アンケートの結果では、「ストレートに伝える」という意見の人が約4分の3。「濁して伝える」という人は約4分の1で、ストレート派のほうが多いことがわかりました。では、それぞれの理由をみてみましょう。まずは「他の希望の会社への採用が決まったので」と、ストレートに言った人たちからの意見です。
「ヘンに濁すと、さらに突っ込んで聞かれた場合、ウソにウソを重ねることになり、面倒」(女性/その他/24歳)という意見もありました。
・お互いスッキリしていいと思う(女性/営業・販売/25歳)
・採用担当者の方にも迷惑をかけることになるので、辞退する場合は早めに伝えた方がいいと思う(女性/その他/30歳)
・ストレートに言ってくれたほうが、上司にも伝えやすいと言われた(女性/総務・人事・事務/26歳)
選考時点で他社も受けていることを話している人は、内定辞退のときも説明がしやすいようです。採用側にとってみても、何故学生が他社に行ってしまったのかを考えることができるので、率直なほうがいいという考え方です。
・「今回、ご縁があり他社で働くことに決めました。従って、申し訳ありませんが御社の内定を辞退させてください」と電話で伝えました(女性/研究・開発/28歳)
・内定辞退を電話でストレートに伝えて「応援しています」という答えで終わった(女性/総務・人事・事務/26歳)
・他の企業から内定をいただいたため、選考を辞退する企業の採用担当者へその旨を電話にて伝えた。担当者は、「残念ですが分かりました。ありがとうございました」とのこと。同業他社の選考を受けており、それに関しては事前に先方に伝えていたため、「もしかして○○株式会社さんですか?」とたずねられ、「そうです」と率直に答えた。選考辞退した企業よりも規模が大きかったためか、「しょうがないですね」というような反応だった(女性/その他/25歳)
・濁すとかえって失礼だと思う。「たったそれだけの理由で辞退するのか?」と思われてしまう。採用担当者の方も、今後の採用活動のために正直な理由を教えてほしいとおっしゃっていたので、どのような会社に決めたのか、なぜそちらを選んだのか、ちゃんと伝えた(女性/その他/30歳)
・内定を辞退する際、他社も受けていること、そちらに行きたいことを正直に話した。採用担当者も理解を示してくれ、場合によっては他社の選考終了まで待ってくださることも提案していただけた。会社とはいえ選考は“人”対“人”なので、嘘をつかず正直に話すべきだと思う(女性/研究・開発/27歳)
なお、採用担当者の反応は、
「『辞退します』と勇気を出して言ったら、かなりあっさり『そのように担当者に伝えておきます!』と言われた。気をもんで損したなと拍子抜けしました」(女性/広報・宣伝/29歳)
「どの企業もあっさり『はいそうですか、頑張ってください』といった感じだった」(女性/総務・人事・事務/23歳)
という声にあるように、“意外とあっさり”という報告多数。学生が思っている以上に気に病むことはないのかもしれません。一方、「濁して伝えるべき」という人は、どういう根拠なのでしょうか?
濁して伝えたという人も、結果として「他社に内定が決まった」という内容を伝えることに変わりはありません。でも、「他の企業のほうがお給料が良かったから」など、あまりに具体的な点について言及するのは避け、あくまでも悩んだことを伝えるなど、相手を“たてる”ことも忘れないようにした、と配慮をしたという声は散見されました。
・すごく悩んだということを伝える。そうすると向こうもそうですかと納得してくれる(女性/公務員/34歳)
・やむを得ない理由だとストレートに言うが、それ以外の理由だと後輩に影響が出る可能性もあるから、相手が仕方ないなと思える理由で断る(女性/その他/30歳)
・正直すぎたら逆に失礼なこともあると思う(男性/総務・人事・事務/35歳)
・直接言うと失礼だから間接的に言う(男性/その他/26歳)
こちらもストレートに伝えたときと同様、“あっさり”という反応が多かったようですが、なかには「一身上の都合の上、という形で断りの連絡をしたら心配されました。ストレートに言ったほうがよかったと後悔した」(男性/コンピュータ関連以外の技術職/27歳)という声も。
内定辞退を伝えるのは、心苦しいもの。でも、後回しにするのは、その企業を志望して就活をがんばっているかもしれない他の学生にも失礼になってしまうかも。心が決まったら相手にも配慮をしつつ、誠実に伝えるのが良さそうです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2017年4月14日~2017年4月19日
対象:社会人1~2年目の男女 計101名