就職は良い所に就職するのがゴールではない。自分がいきいきと働ける居場所を見つけるのが大切。
氏名:F.M.
出身大学:成蹊大学経済学部経済経営学科
志望業界:食品メーカー・商社
説明会参加:20社(うち学内業界別合同説明会2回、学外合同企業説明会4回)
先輩訪問:7人(IT・不動産・食品商社・食品メーカー・生保・銀行・総合商社)
エントリーシート提出:5社
面接:4社
内定:3社(食品メーカー・不動産・IT)
活動費用:約70,000円(交通費40,000円、食費15,000円、証明写真10,000円、参考書5,000円)
【大学3年生8月】夏の短期のインターンに参加
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【大学3年生12月】SPIや自己分析の参考書を購入し、意識を高めはじめる
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【大学3年生2月】OB・OG訪問を開始し、自分の求めているものに一致するのか、興味がわくのかを考えていく。
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【大学3年生3月】就職活動解禁となり本格化。自分の調べていない企業も知りたいと思うようになり、就活ナビサイトが主催するビックサイトでの合同企業説明会に参加し、自分の興味以外の企業も見てみたりした。
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【大学4年生4月】面接やSPIのテスト。第一志望の会社に誠意を伝えるために仙台で行われた説明会にも参加。
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【大学4年生5月】その誠意むなしく、第一志望の会社(食品商社)から祈られる。
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【大学4年生6月】第二志望の食品メーカーに内定をいただく。(その他、不動産・ITに内定をいただく)就職活動終了。
――単刀直入にお伺いしますが、今の会社から内定を頂いた際に、承諾を決めた理由はどんなものでしたか?
私は入社先以外ではIT業界、不動産業界からそれぞれ内定をいただきましたが、ずっと食品に関係する企業に就職したいと考えていたため、入社先から内定を頂いた段階で腹は決まっていました。なのであまり迷いはありませんでした。
また入社先の食品メーカーでは、最初に担当してくださった面接官とお話をしていくうちに、仕事内容や人柄にも惹かれ、この企業に対する志望度も高まっていきました。面接の後に行われるSPIのテストでは、恥ずかしながら、企業の求める合格点には達していませんでしたが、面接を担当してくれていた方が印象を良く思って下さり、特別に三次選考に進むことが出来ました。
――なるほど。選考を通してどんどん入社先への志望度が高まっていったのですね。
はい。面接が進むにつれて従業員さんの暖かさや、雰囲気のよさが伝わってきましたし、選考段階が進むにつれてますます志望度が高まっていきました。
就職活動をしていく中で、以前にも増して人との縁をもっともっと大切に思えるようになりました。内定をいただけたのも、偶然気に入ってもらえたことを含め、このような縁が大きかったなと感じます。こういった縁はこれからも大切にしていきたいです。
――Fさんの就職活動にとって、先輩になるであろう従業員の方々との縁が本当に大きかったんですね。ちなみに、従業員の方の人柄など以外で、入社先に特に惹かれた理由などはありましたか?
もちろんです。給与はもちろんですが、福利厚生の面なども、自分の求めていた条件にとても合っていました。長く続けることを想像して会社を選んでいたので、会社のサポートの充実も大きな決め手となりました。
――福利厚生や給与の条件はもちろん、従業員の方々との縁に恵まれたと語るFさん。就職活動や選考を辛いものと考えすぎず、様々な人との縁を作る場、と考えることはとても大事かもしれません。
――続けて就職活動中のスケジュール管理などについて、特にアルバイトとの両立についてお伺いします。多くの就活生が就職活動とアルバイトの両立について苦労されていると思いますが、Fさんはいかがでしたか?
就職活動が解禁する前の段階では自分自身のペースでスケジュールを組むことができるため、元来の自分の予定にOB訪問やSPIの勉強、インターンなどを組み込むことができていました。しかし、本格的に解禁された3月以降となると、企業の指定する日程に自身の予定を合わせる形となっていくため、最初はスケジュールがつかめず、アルバイトもあまりすることができませんでした。
幸いなことに私のアルバイト先では、就活生に融通が利くようにシフトを考えてくれており、最小限に入ることができて救われました。就職活動が解禁されて2週間ぐらいたつと、手あたり次第に行く説明会ではなく、自分の行きたい企業へ向かうことが多くなっていき、スケジュールがある程度自分の中で固まってきました。
――ありがとうございます。就職活動中のスケジュールが読みづらい中で、バイト先の協力が得られたことはとても心強かったんですね。ちなみに選考や説明会などは、午前から夜まで様々な時間帯に行われると思いますが、アルバイトはどのような時間帯に行っていましたか?
私が選考を受けた企業では朝か昼に説明会を行う企業が多かったため、アルバイトがしたいときは早い時間の説明会に参加するようにし、うまく時間を作っていきました。
4月以降になると、気持ち的にも少し余裕ができてきたため、週に2~3回くらいにペースを増やして働いていました。私は人が大好きなため、たくさんの人に関わることのできる飲食店でのアルバイトは、就活中でも重要な息抜きといえるものでした。就活は精神的にはもちろん、肉体的にもとても疲れるものなので、自分が一息つける居場所を見つけることは本当に大切だと感じています。
――就職活動中、辛いこともある中で一息つくことのできる居場所を見つけること。本当に大事だなと思います。皆さんもアルバイトに限らず、ほっと一息のつける場を見つけながら就職活動をこなしていってほしいですね。
就職活動はすぐにトップスピードで始めても、息が詰まってします。そして、急にやる気がなくなってしまったり辞めてしまったりする人も周囲にはいました。そうならないためにも、解禁する前に自己分析をしっかりしておくことをお勧めします。そして、自分一人でするのではなく、両親や兄弟、友達、ゼミの先生に自分について聞いてみると、より深く自分について分析することが出来ると思います。分析を済ませておくことで、ある程度自分の惹かれる業界を絞ることが出来るので、説明会に手あたりしだいに参加する必要もなくなると思います。またエントリーシートを書く際もとても参考になります。
私の場合面接において、最初は内定がほしくてその企業がほしがる人材であるように自分を作ってしまっていました。HPに書かれていた「求める人材像」を参考にし、その理想像に寄せていってしまう感じです。
しかし、面接が進んでいくにつれて言葉が自分のものではなくなってしまいます。どんなに就職したい企業でも中を見てみると自分の理想と違ったり、逆に自分自身が企業の求める人材でなかったり、ということがあります。
偽った自分で内定をもらってもきっと入社後が大変なだけです。自分に合った企業を探すためにも、ありのままで、本音でぶつかることが大切です。
私は仙台まで説明会に通った第一志望の会社から内定をいただくことは出来ませんでしたが、本音の自分でぶつかって落ちてしまったため、今となって悔いは残っていません。就職は良い所に就職するのがゴールではありません。自分がいきいきと働ける居場所を見つけてこそだと思います。選ぶ中で自分の譲れない軸を見つけて、素敵な社会人になってください。