子供の頃から先生を目指し、教職課程をとっていたのにも関わらず最終的には、民間企業に就職への道を選択したM.N.さん。どうして進路変更したのでしょうか? 教職への思い、そしてMさんが実行した効率のよい就職活動について、話を聞きました。
■Mさんのプロフィール
氏名 : M.N.
出身大学 : 共立女子大学
学部 : 文芸学部
志望業界 : 特になし
説明会参加:約[ 6]社
先輩訪問 :[ 0]人
エントリーシート提出:[ 6]社
面接 :[ 4]社
内定 :[ 3]社
活動費用 :約[ 20000]円
簡単な内訳[ 交通費約13000円、外食費約5000円、写真代約2000円 ] ”
■Mさんの就活は大体こんな感じ!
【大学3年生9月】
学校主催の自己分析講座、SPI講座を受講。
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【大学4年生6月】
就職活動開始、エージェントを通して説明会や面接へ出かける。
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【大学4年生7月】
最終面接へ数社出かけ、内定をいただく。
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就職活動終了。
元々大学も先生になるために行きました。中学校の国語科志望だったんですが、2年生くらいのとき、教員免許に向けて授業や資格をとったりしていくうちに、“自分が教壇に立っていいのか”と思い始めたんです。学級をもつこととか、生徒の心のケアとか、トータルとしてできるのかと思ったときに、ふと、“まだそこまでできないな……”と。
(先生としては)自分の理想像にはなれないかもという気持ちのズレが生じて。こんな中途半端な気持ちではダメだなと思って、いちど社会人として働いてみるのもいいかなと。教職課程はとりましたが、教員試験を受けるとなると、勉強期間が必要なので、そこで決断できたのは良かったです。
――就職しようと気持ちを切り替えて、まず何をしたのでしょうか。
4年生の夏くらいに、知り合いからアイデムスマートエージェントを紹介してもらいました。「まだ自分が行きたい業界とかハッキリしていないのであれば、マッチングのサービスかあるから利用してみてはどうか、と。
――先生を目指していたのであれば、就活といっても何から始めたらいいのか、わからなかったでしょうね。
エージェントでは、担当者の方が何もわからず「希望はない」と言う私に、最初にどういう条件で仕事をしたいのかを事細かに聞いてくださいました。業界も不動産、IT、保険、金融などさまざまです。お話しさせていただくなかで、車の運転が必須だったら厳しいなあ、オフィスのなかでできるものがいいなあなど、働き方をイメージしていくことができました。
担当の方は、明るくて聞き上手。私がキーワードでしかいえないことをつなげてくださったり、10分、15分話しただけで私だったらこういう企業が向いているかも、と紹介してくださったりして。
こっちがさらけ出してやらないと、エージェントも見えないと思うので、最初からオープンな姿勢で臨みました。包み隠さず、聞かれたことにそのまま答えるし、自分も聞きたいことをガツガツ聞きました。変にウソをつかないことは心がけました。周りの人に聞いてみたところ就活では結構、(面接用の)「ウソツキノート」を作ったっていう話がきこえてはいたんですが。
アイデムスマートエージェントにお話に来たのは、実はその1回だけです。そのあと面接練習とおすすめ企業の紹介のイベントに参加しました。あとはメールと電話で連絡を頻繁に取りました。
――自己PRやエントリーシート(ES)はどうしましたか。
自己PRはアルバイトの話と高校の生徒会くらいしか持ちネタがなくて。でも、それにエージェントの方がもっと掘り下げられるポイントとか、アピールポイントをアドバイスしてくれて、“肉付け”できました。
ESは、学内での自己分析講座の添削では、まっ赤で……(笑)。エージェントの方はガリガリ削って“ダメ出し”をする感じではなくて、一つの経験について、“こういうことはなかったか”とか、期間をいれて具体性をもたせるといいよとか、前向きに私の話を広げてくれました。
その具体性も、エージェントの方からのアドバイスでは“書きすぎても書かなさすぎてもいけないし、これくらいの文量”っていうのがあると教えてもらいました。書きすぎちゃうと面接官が聞くことがなくなっちゃうので、聞く余地は残したほうがいいと。“聞きたくなるポイント”を残しておくというアドバイスをもらいました。
――エージェントの方と綿密な打ち合わせをして、選考(面接)に臨むというスタイルですね。どのくらい受けましたか?
面接を受けたのは4社、3社から内定をいただきました。説明会に参加したのも2社だけです。何社か受けたいなと思った企業はあったんですけど、たまたま募集がなくて。
――効率の良い就活ですね! 選考後にも、エージェントとはやりとりをするのでしょうか。
会社説明会でお話をきいて、「違うな」って思ったら、エージェントさんに伝えたことはあります。私の場合、例えば企業の紹介の仕方が、“そこの企業で働くとこういう人になれます”というのではなくて、“業績が右肩上がりです!”というようなことばかりいうところは自分に合わないな、と。私はそこで働いて、どういう社会人になれるのかなっていうところに重きをおきたいと考えていました。会社のためにというよりは、自分が10年後、20年後、お手本になれるような大人になりたいと思っていたので。
面接のフィードバックは、毎回ありました。良かろうと悪かろうと、自分がどういう態度だったのかなっていうのを、第三者から言ってもらえるのは良かったと思います。そういうのがあると、(面接に)行って良かったなと思えました。
――Mさんの話を受けて、エージェント側も、よりMさんに合いそうなところを紹介できるというわけですね。最終的に決めた企業は、どこが良かったのでしょうか?
私たちが会う人も会社のなかで選ばれた人と会っているはずなので、担当の人によって、“この人はいいけどこの人はヤダな”って思ったところでは働けない。内定をいただいた企業は、採用担当のチーフの方、最終面接でみてくださった方の印象がよかった。学生に対して、いち大人として接してくれました。
――4年生で就活を始めるとき、同級生はすでに合同説明会に参加していたりしますよね。焦ることはありませんでしたか?
焦りはありませんでした。知り合いからエージェントを紹介してもらった段階で、「エージェントに委ねちゃったほうがいいよ」って言われていたので。自分でも、あんまり相談先を増やしちゃうと混乱するなと思ったんです。
もし利用していなかったら? もうエントリーシートの部分で何社弾かれたかわからないですね(笑)。自分で書いたペラペラな履歴書だと全然。隙間だらけで私、何も話すことないなって。
――アイデムスマートエージェントを利用してみた感想を教えてください。
自分が何をしたいかみえない人にはおすすめだなと思います。専門職でCAになりたいとか外資系の営業がやりたいとか、はっきり目標が決まっている人はいいけど、何からしたらいいのかわからない人は、あちこちに手を出すよりは人に絞ってもらって決めていくのもいいかなって。
就活って、「自分で企業を探して、自分から動かなくちゃいけない!」と思っていて。でも、最初の一歩を踏み出すタイミングもわからないときにエージェントは道標を作ってくれるし、利用料金がかかることもない。最終的には自分次第なんですけど、それにあたって、何もわからない大学生を導いてくれるっていうのには驚きましたね。
――教職や公務員を目指しているけれど、就職するかどうか迷っている人へ、メッセージをお願いします。
やりたいようにやるのがいちばんかなって。迷うのも学生のうちじゃないとできないから、思う存分迷って、信頼できる人に相談して。納得できる選択をするのが大事だなと思います。お手本になるような社会人に導いてもらう。それは知り合いであれ、エージェントであれ、誰でもいいんじゃないかな。
趣味は仏画というMさんの強みは、日頃から年上の人と接する機会が多かったこと。「ああいう大人になりたいな」といった人が身の回りにいたことは、“流されない就職活動”をするうえでの大きな要因になっていたことでしょう。そして、エージェントに頼ると決めたら、自分をさらけ出したこと。就活をするうえで悩んだら、社会人の先輩やエージェントという就活のプロに話を聞いてもらうと、道がひらけそうです。