インターンシップは、自分の将来に関連のある企業で就業体験できる制度です。就職後に働く時間の長さを考えると、在学中にインターンシップに参加できるのはチャンスです。企業に関する活きた情報を手に入れたり、志望業界で現実の就業体験をすることができるというのは、自分に一番合った企業を考える絶好の機会です。インターンシップにはどういったものがあるのか、どういった点に気を付けて選べばよいのか、考えてみましょう。
何のためにインターンシップに参加するのか、まずは目的をはっきりさせましょう。インターンシップに参加するメリットは、4つ考えられます。
1. 志望先と自分の適性とのミスマッチを防ぐことができる。
2. 志望先のインターンシップに参加しておくと、就職活動が有利になる。
3. 特別な体験をすることができる。
4. 収入を得ることができる。
志望先企業や業界が決まっていれば、就職活動が有利になるよう、志望先企業のインターンシップに参加するのが最も有効かもしれません。一方で、まだ志望先が絞れていないときには、色々な観点からインターンシップ先を選ぶ必要があります。
海外でのインターンシップや、特別な業界のインターンシップに参加すると、通常経験できないことを体験できるかもしれません。また得られないケースももちろんありますが、プログラミング等の職種のインターンシップであれば、ある程度の収入を得ることもできます。
メリットが色々あるインターンシップ、あなたがインターンシップに求めるものは何でしょうか。なぜ、インターンシップに参加するのかという目的を明確にしましょう。その目的にふさわしいインターンシップを選ぶなら、インターンシップに参加中のモチベーションを高く維持することができます。
1. 自分に合う志望先を見つけたい
将来自分が働きたいと思う業界がまだ見つかっていないものの、興味の持てる業界や職種を見つけたい、と思うのであれば、漫然と社会経験を積むのではなく、積極的に自分に向いた業界を探すつもりでインターンシップに参加しましょう。適職診断等を受けて、自分に向いている業界を探してからその業界のインターンシップに参加する、自分の興味あるものを書き出してみて、関連する業界のインターンシップに参加する、といったことができます。または、短期間のインターンシップに数多く参加してみるというのもおすすめです。
2. 業界について知りたい
漠然と気になっている業界があるならば、その業界の複数の企業のインターンシップに参加するようにしましょう。複数に参加することで、その業界に関する自分のイメージが正しいかどうか、適性があるかどうか、気付きやすくなります。
3. 希望する企業の就職活動に役立てたい
インターンシップに参加することが直接就職につながる場合もあります。直接つながらなくても、情報を得やすくなる、経験値を高めて志望動機に活かすことができる、といったメリットがありますから、志望企業がある場合には、その企業のインターンシップにはできるだけ参加するようにしましょう。
4. 興味がある職種に関して詳しく知りたい
志望職種がある場合には、その職種を体験できるプログラムに参加するようにしましょう。できれば、興味のある業界で、志望職種が体験できるか探してみてください。時間が許すなら、志望職種のインターンシップに参加した後、他の職種で同じ企業のインターンシップにも参加することで、志望職種の企業内での立ち位置等も見ることができ、理解が深まります。
5. 就業体験をしたい、バイト以上の社会経験を積みたい
長期実践型のインターンシップに参加するなら、実際の業務を経験することもできます。実務を経験することで、就職活動の際に経験値を披露することもできるようになります。また、長期実践型のインターンシップの場合、アルバイトのように時給制ではないものの収入を得ることができるものも多いです。
企業によって、色々なタイプのインターンシップがあります。
1. 長期実践型のインターンシップ
企業の現場で2週間~6か月(週に何日かという形で)くらいの一定期間、業務を実行するものです。企業の内側から働く現場を見ることができます。時間の制約が厳しいですが、実際に企業経験をつめる、就職活動の際の面接等にも強くなる、といったメリットも多く、参加するなら得るものも多いインターンシップです。
2. プロジェクト型インターンシップ
期間と課題を与えられ、就活生チームで課題をクリアするインターンシップです。マーケティングや戦略策定といった内容が多く、就職後に仕事をしていく際にも役に立ちます。企業の人事と親しくなれる、就活生の友達ができるといった利点もあります。
3. 選考直結型のインターンシップ
これは、外資系企業等に多いのですが、選考試験を受けるのにインターンシップを義務付けている企業があります。志望先が、そういった企業であれば、インターンシップに参加する必要がありますし、参加してその期間お互いにとって有意義な時間を過ごすことができれば、採用される可能性も高くなります。
4. 講義セミナー型インターンシップ
学生に役立つテーマで講義を行う、または企業の現場や支店訪問を行うといった、大抵は1日で終わる、長めの企業説明会ともいえるものです。色々な企業や業界に関する知識を深めるのに、有効なものです。
インターンシップに関する情報はどこで集められるでしょうか。
1. 大学や地域で行われている就活イベント
情報を得るための王道です。活用しましょう。
2. 就活サイト
就活生の多くが、就活サイトに登録しています。就活サイトには、インターンシップ情報も大量に掲載されていますから、自分の目的や時間にあったインターンシップを見つけることができます。
3. 志望先企業のサイト
志望先企業がある場合には、その企業の採用サイトからインターンシップの情報を得たり、申し込んだりすることができます。
4. SNSを利用する
就職活動支援団体が主催するイベント情報、就活サイトのSNSアカウント等をTwitterやFacebookを使ってまとめてチェックすることも可能です。
5. 先輩、友人の人脈を使う
インターンシップに参加した先輩から詳しい情報を得るのもおすすめ。就活をしている友人同士で、情報を共有することもできます。
インターンシップに参加することを決めたなら、インターンシップの内容(先輩たちの体験談があるサイト等を確認してみるのもおすすめです)、志望先企業に関する情報、業界の動向、といった情報をおさえておきましょう。その上で、質問を用意しておくなら、例え1日のインターンシップであったとしても有意義なものになります。長期実践型のインターンシップを希望しているのに、自分の志望先がそういったインターンシップを行っていない、ということがあるかもしれません。その場合には、企業にこだわるのではなく、志望業界や、興味のある業界に広げてみましょう。自分のイメージにはなかった、でも、自分にあっている企業を見つけるチャンスかもしれません。