会社説明会やOB・OG訪問などで、社会人の先輩と会う機会が増える就活。
社会の常識やルール、聞きなれないビジネス用語の数々に「知らなかった」「恥ずかしい思いをした」なんてことありませんでしたか?
また、企業情報や採用情報に目を通していて「これってどういうこと?」「そんなの知っているよ、と思っていたことが全然違った」なんてことも“就活あるある”です。
今回は就活を進めていく上で、気になるワードや気になることを“クイズ形式”で紹介していきます。
Q.1 メンズスーツのジャケットボタンは下まで全部留める(○ or ×) |
A.1 ×
男性の場合、ジャケットの一番下のボタンは外すのがマナーとされています。なぜなら、ボタンを全部留めると、座ったときに生地が引っ張られてシワになってしまう恐れがあるためです。その他、男性はスーツの裾の長さなども気遣うべきポイントがあるので、スーツ購入時は自分の体にフィットしたものを選ぶとよいでしょう。
Q.2 スーツのジャケットのインナーはどんなものでもOK(○ or ×) |
A.2 ×
就活中はあくまで襟付きのブラウスがベストです。ボウタイ付きのブラウスなどは「清楚に見える」と思いがちですが、就活では好ましくありません。ただ、業界によっては大丈夫な場合があるので、事前にチェックしておきましょう。またプリントや刺繍が入ったものや白以外の色のブラウス、カットソーは避けた方が良さそうです。
Q.3 OB・OG訪問もスーツで行くべきか(○ or ×) |
A.3 ○
スーツが無難です。社会人の先輩がわざわざ時間を割いて話を聞かせてくれるのですから、礼儀としてしっかりとした身だしなみで伺いましょう。また、人によっては「ラフな格好で構わない」と事前に言ってくれる場合があるので、そういう時はビジネスカジュアルなスタイルで行くと好印象です。どんな服装で行くのがよいかわからないという人は、街中を歩く社会人を見て見本にするとよいでしょう。
Q.1 休日とは日曜日・祝日のことである(○ or ×) |
A.1 ×
休日とは「労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない(労働基準法第35条1項)」としています。また、このように週休制を取ることが困難な業種・業態の場合には、「4週間に4日以上の休日」を与える方法を採用することも可能です。
世の中には休みなく働かせるような、いわゆる「ブラック企業」と言われる企業も紛れています。採用情報の休日に関する項目はチェックしておいた方がよさそうです。
Q.2 フレックスタイム制とは、始業・終業時刻を労働者が自由に選択できる制度である(○ or ×) |
A.2 ○
フレックスタイム制とは、変形労働時間制の一種です。労働時間を画一的に定めない方が、業務効率が上がる職種に採用されることが多く、特定の場合において、法定労働時間[「1日8時間」「1週40時間(特定措置対象事業場は44時間)」]を超えて労働させることが認められる制度です。
また、出勤および退勤の時刻は労働者自身が決めることができ、「必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)」と、「その時間帯の中であればいつ出勤および退勤してもよい時間帯(フレキシブルタイム)」とに分けられているのが特徴です。
※コアタイムを設けず、すべての労働時間をフレキシブルタイムとすることもできます。
Q.3 ジョブローテーションとは、定期的に職場の異動や職務の変更を行うことである(○ or ×) |
A.3 ○
ジョブローテーションとは、人材育成計画に基づき、同一企業内で定期的に職場の異動・業務内容の変更を行うことをいいます。
ジョブローテーションは企業内での「業務の遂行の過程における教育訓練」(OJT)の一環として行われるのが一般的です。
特に新卒採用では、多様な経験を積むというだけではなく本人の適性を見極めるという意味もあり、多くの企業で行われています。
Q.1 「内々定」と「内定」の違いは?(労働契約を締結しているか否かで違いがある or 辞退できるかどうかで違いがある) |
A.1 「内々定」と「内定」では、労働契約を締結しているか否かで異なります
「内々定」とは「労働契約が締結される以前の段階」を指し、労働契約による拘束関係は発生しません。また、「内定」とは採用内定通知書等に記載された取消事由(たとえば3月に大学を卒業できない、など)が発生した場合、企業により労働契約を解約できる権利が認められた『労働契約』を意味します。
企業が「内定」や「内々定」を取り消すケースはよく問題になりますが、「内々定」の場合には労働契約が成立していないので、企業がたとえ自分勝手に内々定を取り消しても、問題ではないということです。
Q.2 面接で不採用となった場合に、企業側に理由を聞いてもいい?(○ or ×) |
A.2 ○
学生が不採用理由を聞く権利はありませんが、聞いてもよいとされています。企業には、誰を採用し誰を不採用とするか、どういう理由で採用したり採用しなかったりするか、自由に決められる権利があります。(男女雇用機会均等法や労働法などの法律による制限はあるものの、「どの人物を採用するか」については、企業側に「採用の自由」が広く認められています)
企業には、どういう理由で採用しなかったのかという『不採用理由』を開示する義務はなく、就活生にも不採用の理由を聞く権利は残念ながらありません。
ただ、不採用の理由を聞く権利がないということは、『不採用の理由を聞いてはいけない』ということではありません。企業が答えてくれるかどうかはわかりませんが、聞いてみてもいい、ということです。
“次”につなげるために、不採用理由を聞いて前進できるのであれば、聞いてみるのも一つの手だと思います。
Q.3 学生時代に力を入れたこととして相応しいのはどっち?(課外活動 or 学業) |
A.3 どちらもOK
毎年多くの就活生が「学生時代に頑張ったこと」を聞かれ、苦しみます。なんとなくサークルや課外活動の話は“派手”でアピールの材料として適していると思われがちですが、それが学業であっても決して“地味”ではありません。学生の本分は学業ですから、学業を頑張ったことが低く評価されるということはなく、自己PRとして相応しくないということはないのです。
そもそもなぜ企業は学生時代に頑張ったことを質問するのか? れは、学生時代の活動への取り組みを通じて、学生の「人柄」「今後の可能性」を知りたいからです。
いずれにしても「どんな思いで取り組み、どんな課題に対して、どのように行動し、どのように成長したのか?」プロセスに重点をおいて説明することができれば、それが課外活動であっても学業であっても、あなたの魅力を伝えることができると思います。
いかがでしたか?
就職活動は、あなたの将来を左右する人生を賭けたチャレンジです。
わからないこと、ギモンに思うことをそのままに就活を続け「知りませんでした」では困ったことになりかねません。不安やギモンは常に解決しながら道を進むことをおすすめします。
就活は恋愛に似ています。
色んな人と出会って、好きになって、告白して、失恋したり、うまくいったり……最後には最愛の人と結ばれたらハッピーですよね。
それは就職活動も同じ。何社も見て回って、入社したいと思って、選考を受けて、落ちたり、内定をもらえたり……最後には運命の一社に入社できたらハッピーですよね。
選考を重ねる中で、うまくいかないこともあるかと思いますが、たった一社、運命の会社と出会うために頑張ってください。
そのために「わからないこと」「知らないこと」を少しでも減らしながら、就活を進めていきましょうね!