就職活動のハウツー本はたくさんありますが、就活をネタにしたマンガや小説も多く存在します。それらから学ぶことも多いのでは? JOBRASS編集部では、WEBで公開されている『内定ゲーム』、実写映画化で有村架純、二階堂ふみらが出演することで話題の『何者』を紹介します。
例えば鈴木みその『内定ゲーム』が、2016年1月19日発行のWebマガジン『KATANA』2月号より連載中。面接97連敗中の小峰達也が、就活サイトで出会ったコンサルタントに言われるまま、遠隔で人事担当と面接できるVRのモニターになることになるところから物語はスタート。
「とりあえず大量にエントリーシート用のテキストをコピペ、どの企業にも同じようなものを送っている」
「冷凍庫に入ってネットに写真を公開しちゃった」
など、さまざまなダメ出しをくらいながら、VRにより面接でどのようなことを語れば、企業の担当者に響くのかを学んでいきます。
作者の鈴木みそさんは、作品について、
「取材をしていると、優秀な子とそうでない子がいて、結果にも差が出ているのに気が付きます。もっと真剣に考えなければいけないのに、優秀でない子ほど、なんとなく就活している。
全ての会社がエリートを欲しているわけではないし、気づいていない自分の長所があるかもしれない……もっと真剣に考えることで見えてくるものがあると思います。エリートでなくても戦い方次第で就活を勝ち抜くことはできるんじゃないかなと思います。
「凡庸な私が戦って勝ち取る」……それが外から見た就活の面白さだと思います。
それをこの『内定ゲーム』で描いていきたいと思っています。」
とコメント。「今の学生」のリアルを描いた内容は、現役大学生にとって、役に立ちそうなことばかりです。
実写化にあたり、佐藤健や有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生と、主役級の俳優陣が出演することで話題になっているのは、第148回直木三十五賞受賞作の朝井リョウ原作『何者』。
大学生5人が集まり、海外ボランティアの経験、サークル活動、手作り名刺、SNS、業界の人脈など、それぞれが“武器”となるネタを駆使し、お互いのホンネを隠したまま、就活をするうちに、仲間内に内定者が出たときに表面上の付き合いで抑えられていた感情があらわに……。就活をするなかでの経験を通し、自分が「何者」かを見つめるという内容です。
こちらは就活生の役に立つというよりは、学生同士の人間関係、社会と直面したときに学ぶことなどがメインといえそう。ただ、就活で大変なのは自分だけじゃないと思いたいときや、自分は何者なのかを考えたい学生には興味深いと思われます。公開は10月15日と少し先ですが、大学生は見て損はないでしょう。