いよいよ就活も本格化!
2017年卒業予定のみなさんも、スーツを着て街に出ている頃じゃないでしょうか。不思議なもので、スーツを着るだけで心が「ピン」としたり、世の中の動きが気になってきたりしませんか? そうなってくれば、あなたも立派(!?)な「就活生」です。“社会に出る準備”を始めた証でしょう。
とは言っても、これまで頻繁に新聞を読んだり、ニュースに着目していたわけではない人が、いきなり情報通になったりはしないもの。ある程度、知識にも下積みは必要です。まずは手当たり次第調べるよりも、あなたが「コレって最近よく耳にするよな~」「コレって何のことだろう……」と気になるものから、知っていきませんか?
今回は、最近よく耳にする【気になるワード】の解説をしていきますね。
2015年ユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞に選出された「爆買い」というワード、まだまだみなさんの記憶に新しいのではないでしょうか。
■爆買い
一度に大量の商品をまとめて買うことを表す俗語です。
主に中国人観光客が、様々な商品を大量に買い付けている光景を見たことはありませんか?
「爆買い」の対象は、家電製品やブランド物など、従来からの免税品や一般的なお土産品にとどまらず、紙おむつや粉ミルク・家庭用医療品・化粧品などの日用品・消耗品にまで広がっており、中国からの観光船が寄航した地方都市のスーパーマーケットが“空っぽ”になるといった逸話まで生まれています。
観光庁がまとめた2015年10月~12月の中国人観光客の支出は、「1人あたりの買い物が16万円」と他の国の観光客に比べて突出して高く、前年度に比べて4倍近く伸びているとのこと。中国は今も経済成長を続け、中間層の旅行者もまだまだ増える見通しであると予想されています。
ただ、今後も「爆買い」の勢いがどこまで続くのか……ピークアウトし、体験型にシフトしているというニュースも報道されています。「爆買い」が続くにしても終わるにしても、この動きを一つのビジネスチャンスと捉えどのように活かせるのか、そういった視点を踏まえて話ができるようにしておくと、採用担当者の目に留まるかもしれません。
日本の景気回復にもひと役買っている「爆買い」ですが……では、「爆買い」にともなって、ある現象が今起きていることを知っていますか?
■ホテル不足
ハイシーズンに、首都圏や関西圏・愛知県・福岡県などの大都市圏のホテルはほとんど予約がとれない状態。
2015年8月に、日本政府観光局が発表した同年7月の訪日外客数は191万8000人と、短月としては過去最高を記録したとのことです。「アベノミクス」による円安を背景にした“日本旅行ブーム”は未だ衰えず、中国や香港・台湾、または韓国などの近隣国からの旅行者が増え、日本経済を潤わせています。
しかし、その一方でおきているのが「ホテル不足」です。
外国人観光客が増え、全国の宿泊施設の稼働率は軒並み上昇。今や、お盆や年末年始などのハイシーズンの予約ともなれば、予約開始とほぼ同時に満室になってしまうというホテルも出てきているほどです。日本人にとってもありがたい反面、自分たちが宿泊する際、部屋代が高騰していたり、予約が取れなかったりしていますよね。
これまで価格を下げなければ売れなかった客室が“適正な価格”で売れる高単価傾向が続いており、ホテル業界を目指す人は、業界の活況にこれからも注目すべきでしょう。
また新たなビジネスが生まれるかもしれない、という期待の業界であることも間違いありません。2020年には国際的なスポーツの祭典も控えているので、まだまだホテル業界の動向から目が離せませんね。
では「ホテル不足」が騒がれている一方で、厚生労働省と国土交通省が16年春を目安に「民泊(みんぱく)」を許可制とする方針を固めたことでも話題となりました。「民泊」とは一体どんなシステムなのでしょうか?
■「民泊」
読んで字のごとく「民家に泊まる」ことです。
みなさんも一度は親戚や友人の家に泊まったことがあると思いますが、それはもちろん“無料”ですよね? 今増えているこの「民泊」はホテルや旅館のように“宿泊の対価”を支払って泊まることを指します。
「民泊」の仕組み≫≫≫
1)自宅の空き部屋などを貸したい人と泊まりたい人が、それぞれがインターネットの仲介サイトに登録
2)貸主は部屋の写真や料金・条件などの情報を掲載
3)利用者は自分が訪れる場所に登録されているリストの中から条件にあった宿泊先を探して予約する
一見、貸主と利用者の利害が一致して都合が良いサービスに見えますが、元々「民泊」はホテルや旅館と違い、旅館業法の規制外のサービス。近隣住民とのトラブルや、問題も多くあります。
警備上の問題、火災やその他の災害が起こった時に、なんの保障も保険もないといった、「民泊」をめぐる様々な事件や問題も多く聞かれました。
また、インターネットの仲介サイトの登場を機に「民泊」が過熱。多くの投資を目的とした貸し手がサービスを利用し、有償で部屋を提供する場合は“許可”が必要ではないか、との見解が広がり、許可制にするべきとの声があがったのです。
「爆買い」「ホテル不足」「民泊」……外国人旅行客が増え、日本経済が潤い、うれしい悲鳴をあげている反面で、様々な問題も浮き彫りになっています。
うまくシステムが稼動すればより多くの旅行客を受け入れる一つの施策として有効なものになるのは間違いないでしょう。
今後、みなさんが社会に出てからの日本がどうなっていくのか、自分がどのように活躍できるのか、イメージを膨らませてから志望動機を書くなり、面接に挑むなりできれば、就活を一歩前にすすめることができるかもしれません。
「ダイバーシティ東京プラザ」のことではございません!
近年、よく耳にするこの言葉……正しい意味を理解していますか? 「ダイバーシティ」に取り組む企業が増加する中、なぜ注目されているワードなのか見ていきましょう。
■ダイバーシティ
日本語に翻訳すると「多様性」。市場ニーズの多様化に応じ、人種・性別・年齢・信仰などにこだわらずに多様な人材を生かし、最大限の能力を発揮させようという考え方。
元々は、アメリカにおいてマイノリティと呼ばれる社会的少数者や女性の積極的な採用、差別ない処遇を実現するために広がったものです。日本でも変化に強い組織づくりの考え方として注目を集め、マネジメント手法として採用する企業が増えています。
「ダイバーシティ」とは、“違い”を受け入れ、認め、活かしていくこと。人間は人種や性別・年齢・身体障がいの有無などの外見的な違いだけではなく、宗教や価値観・社会的背景・生き方・考え方・性格・嗜好など、内面もみんな違いますよね。一方、日本はこれから労働力が減少するという大きな問題に直面しています。そのような時に「こうあるべき」と画一的なものを強要していては人材を確保することがどんどん困難になってゆくでしょう。そこで近年、日本でも「新しいはたらき方」を社会に広めようと、「ダイバーシティ・マネジメント」が注目されるようになりました。今の社会には、個人の個性や能力を発揮できる文化や、制度づくりが求められているのです。
「ダイバーシティ」は――
「どんな人もはたらき易い社会」それを実現させるために、見逃せないワードの一つです。
▼▼▼参考記事▼▼▼
「LGBTも働きやすい社会へ――動き始めた“ダイバーシティ”と“レインボー消費”とは」
ではありません!
すみません、実は私もクマのぬいぐるみの方を一番に思い浮かべました。
もちろん、ここで言う「TED」は違います。一体「TED」とは何なのでしょうか。
■TED
世界の様々な分野の人たちが講演をおこなう極上のカンファレンス。簡単に言うと「世界で最も有名なトークライブ」です。
名称の由来は、「テクノロジー(T)」「エンターテイメント(E)」「デザイン(D)」が一体となって“未来をつくる”という考えからきたもの。人類の様々な活動の中から「広める価値のあるアイデア」をプレゼンテーションする場、それが「TED」です。プレゼンテーションは、インターネットを通じて世界に広められており、その模様を録画した動画アーカイブ(TED Talks)は、世界で絶賛の嵐。多くの人の目に触れ、幅広い分野のユニークなアイデアが広まっています。
≪過去の講演者≫
セルゲイ・ブリン、ラリー・ペイジ | アメリカの企業家、インターネット企業「Google(グーグル)の共同設立者 |
ジミー・ウェールズ | アメリカのインターネット実業家、オンライン百科事典「Wikipedia(ウィキペディア)」の創設者 | ビル・クリントン | アメリカの政治家、元アメリカ合衆国大統領 | ボノ | アイルランド出身のミュージシャン、慈善事業家、ロックバンド「U2」のボーカリスト | メロディ・ホプソン | アメリカの実業家、「ドリームワークス・アニメーション取締役会長、夫はジョージ・ルーカス |
上記講演者以外にも、とても興味深い講演を行っている人がたくさんいます。「優れたリーダーはどうやって行動を促すか(サイモン・シネック)」「やる気に関する驚きの化学(ダニエル・ピンク)」「学校教育は創造性を殺してしまっている(ケン・ロビンソン)」など。日本語に訳されているものもあるので、ぜひ見てみてください。就活のヒントや、社会人になってからの「はたらく」原動力に繋がるような話があるかもしれません。
また、「TED」が注目される要因の1つに講演者のプレゼン力が挙げられます。眠くなってしまうような講演ではなく、観客を魅了するユーモアやウィットに富んだスピーチがポイント。就活の面接や自己PRでここまでやってしまうとちょっと引いてしまうかもしれませんが、表情豊かに話すことや、シンプルに伝えることなど、参考になるポイントはたくさんあるはずです。
▼TEDのプレゼン力を習得して就活にいかそう!▼
【TEDに学べ!】面接は“冷静”と“情熱”をコントロールして挑もう