就活生に不動の人気を誇るマスコミ業界。でも、テレビが好きすぎて、番組について語れるくらいのものがあって、自分ならこういう番組が作りたくて、……という熱い思いを持っている人よりも、「今までろくにテレビを見たこともないのに、給料がいい、華やかそうという理由でテレビを受験しにくる」という人が多いのも事実のようです。事情は出版・新聞でも同じ。
マスコミ業界の就活対策で、大学時代にできることって?
マスコミ業界は、テレビ・ 広告代理店・出版・新聞社が3つの軸。最近ではWEB関連などメディアを含めて考える人もいるでしょう。人気の業界ですが、特別な対策は必要なのでしょうか。JOBRASS編集部が、マスコミに勤める現役会社員に「マスコミ業界の就活対策で、大学時代にできることは何かありますか?」と聞いたところ、60%が「ある」と回答したものの、概ね以下に集約されました。
【マスコミ業界の就活対策で大学時代にできることは何かありますか?】
・ある 60.0%
・ない 40.0%
・新聞各紙に目を通し、世界情勢、一般常識などを身につけておく(奈良県・男性/39歳)
・社会についての勉強(神奈川県・男性/59歳)
基本的に、社会と深く関わる業界なだけに、「時事情勢を知っているか」「業界(企業)が、社会のなかでどういう立ち位置(仕事)か理解しているか」が問われます。時事問題対策としては新聞を読む、業界を知るためにメディア関連の書籍を読むなどがあります。
また「マスコミ就職読本」を発行している創出版は、WEBで「マスコミ就職Q&A」を公開しています。そこでは、
(1)就職準備について
(2)マスコミ業界事情について。資格や対策は?
(3)マスコミの試験・選考について
(4)転職について
の4つの項目について、マスコミを目指す人が抱きやすい疑問にQ&A方式で回答。例えば、
Q)「OB訪問のOBはどうやってみつければいいの?」
A)「基本は、1人のOBに行き着いたら、その人に他の人を紹介してもらうことです。」
「でもマスコミというのは、いろいろなセミナーや説明会が数多く開かれている業種で、何かきっかけをつかもうと思えば、チャンスはあります。例えば簡単にできるのは、何かのセミナーの講師を務めたマスコミの現役社員の名前と肩書きをメモして、その人に手紙を書いてみるという手法です。オーソドックスですが、場合によっては成功します。」
Q) 「雑誌編集のための勉強や準備は?」
A)「雑誌編集者になるのに必要なことは基本的に雑誌をよく読むことです。雑誌が好きだから雑誌編集者をめざすわけで、いまさら雑誌を読めというアドバイスは当たり前と思われるかもしれませんが、これが意外とできていないのです。」
Q)「テレビ局の面接対策は?」
A) 「テレビ局の場合、筆記試験もありますが、基本的に面接重視。しかもその面接対策としてはこれといった方法があるわけでなく、あなたが何をやりたいのか、どんな番組を作りたいのかきちんと言えるようにしておくことが大切です。」
「テレビ局を受ける人はテレビをきちんと見ること、出版社を受ける人は雑誌や本をきちんと読むこと。」
といった具合。その他、
「大学の成績は合否に関係するの?出身大学で差は?」
「制作会社の情報はどうやって得るの?」
「マスコミの契約スタッフの実態は?」
「エントリーシートの『最近読んだ本』は受験する出版社の本を書くべき?」
「内定企業への就職か、マスコミ就職浪人か?」
など、気になりがちな疑問と、細やかなアドバイスが紹介されています。
まとめると、マスコミ業界を志望する人が大学生時代にできることは、「一般常識」「社会情勢」「業界」について勉強すること、そして何より、目指す企業が手がけた制作物をとことん知ることに尽きるといえそうです。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2016年2月16日~2016年2月23日
対象:マスコミに勤務する会社員 計100名