面接の際、就活生からしばしば「その会社で、自分が育ててもらえるかどうか」という質問が飛び出します。企業側からすれば、この質問はとても危険。「育つ」という能動的な表現ではなく、「育ててもらう」という受動的な表現だからです。育つ気がないのに、自分が成長しないのを企業のせいにされるのでは……と思われてしまいます。
JOBRASS編集部の調査では、実際、新人教育で悩んだことがある先輩たちの赤裸々な告白が明らかになりました。ぶっちゃけ、新人教育に対してどう思っているのでしょうか。教育する気、あるの!?
【新人の教育で悩んだことはありますか?】
・ある 37.0%
・ない 63.0%
男女別にみてみると、男性で「新人の教育に悩んだことがある」と答えた人が27.1%だったのに対し、女性は46.2%。女性のほうが、新人教育が苦手そう!?
では、どういった点に戸惑ったのでしょうか。最も多かったのは「話が通じない」という悩みでした。もちろん社会人として当たり前のことでも、新人が知らないということはたくさんあるもの。でも、それを伝えたところで口ばかり達者……という声が多数見受けられました。妙に情報が多すぎる社会だからでしょうか。責任感がないのに、自己主張の強い新人には、先輩たちも頭を悩ませているようです。
1)話が通じない……
・話が通じないため(女性/兵庫県/その他専門職・29歳)
・こちらが当たり前だと思っている常識が通じない(女性/大阪府/一般事務・27歳)
・伝わらない(男性/神奈川県/営業販売・33歳)
・話が噛み合わない(女性/岩手県/公務員・29歳)
・なかなか理解してもらえない(男性/北海道/その他専門職・31歳)
・伝わりにくい時があるので(女性/大阪府/営業販売・30歳)
・注意してもイマイチなぜ自分が注意されたのか分かっていない新人が多くて、どう注意すれば理解してもらえるのかよくわからないから(女性/北海道/公務員法務・31歳)
・考え方が違うなと感じたため(男性/東京都/総合職その他専門職・31歳)
・何回同じこと言ってもわかってもらえない(女性/福岡県/一般職その他専門職・30歳)
・一般常識がなさすぎる。指導しても響かない(女性/静岡県/その他専門職・32歳)
なかには、
・どこまで注意していいか分からない(女性/福岡県/一般事務・32歳)
・どこまで教えたら良いのか、どのような言葉で伝えたら良いかが難しいので(女性/埼玉県/公務員一般事務・27歳)
・どうやって教えたらいいかわからない(男性/大阪府/財務経理・31歳)
と、話が通じないことに起因し、伝え方がわからないという声も少なくありませんでした。
2)口ばかりが達者!
・どんなに教えても口答えしてくる(女性/富山県/営業・27歳)
・自己主張の強い新人ばかりだったから(女性/北海道/公務員その他専門職・29歳)
・責任感の欠如(男性/大阪府/総合職その他専門職・30歳)
3)動かない、応用がきかない……
また、ゆとり世代気質を挙げ、「自分から動かない」「指示待ち」「言われたことしかしない」など、応用がきかないことに対して、ヤキモキする先輩たちも多いことが明らかに!
・自分から行動を起こさない(男性/3茨城県/その他専門職・32歳)
・最近の若い子はあまりやる気がないので、そのやる気スイッチを押すまでに時間がかかるから(女性/大阪府/営業・販売・29歳)
・言葉で注意したことしか直らず、応用が利かないから(女性/神奈川県/一般事務・29歳)
先輩たちが頭を悩ませる新人教育。教育する気がない先輩なんていません。ただ、どうやって伝えたらいいか悩んでいる人が多いのは事実のようです。話が通じないというのも、世代が違えばお互い様のこと。新人たちも、わからないことがあればウヤムヤにせずに質問するなど、先輩たちと積極的にコミュニケーションを図ることが大切ということですね。
【調査概要】
方法:JOBRASS就活ニュース調べ(インターネット調査)
調査期間:2015年12月11日~2015年12月17日
対象:入社5年目~10年目の社会人 計100名